悪魔が偽りを言うときは、その本性から言っている
ヨハネ8・44
ヨハネ8・37
あなたたちがアブラハムの子孫だということは、分かっている。だが、あなたたちはわたしを殺そうとしている。わたしの言葉を受け入れないからである。
ヨハネ8・39―47
彼らが答えて、「わたしたちの父はアブラハムです」と言うと、イエスは言われた。「アブラハムの子なら、アブラハムと同じ業をするはずだ。ところが、今、あなたたちは、神から聞いた真理をあなたたちに語っているこのわたしを、殺そうとしている。アブラハムはそんなことはしなかった。あなたたちは、自分の父と同じ業をしている。」そこで彼らが、「わたしたちは姦淫によって生まれたのではありません。わたしたちにはただひとりの父がいます。それは神です」と言うと、イエスは言われた。「神があなたたちの父であれば、あなたたちはわたしを愛するはずである。なぜなら、わたしは神のもとから来て、ここにいるからだ。わたしは自分勝手に来たのではなく、神がわたしをお遣わしになったのである。私の言っていることが、なぜ分からないのか。それは、わたしの言葉を聞くことができないからだ。あなたたちは、悪魔である父から出た者であって、その父の欲望を満たしたいと思っている。悪魔は最初から人殺しであって、真理をよりどころとしていない。彼の内には真理がないからだ。悪魔が偽りを言うときは、その本性から言っている。自分が偽り者であり、その父だからである。しかし、わたしが真理を語るから、あなたたちはわたしを信じない。あなたたちのうち、いったいだれが、わたしに罪があると責めることができるのか。わたしは真理を語っているのに、なぜわたしを信じないのか。神に属する者は神の言葉を聞く。あなたたちが聞かないのは神に属していないからである。」
ヨハネ8・59
すると、ユダヤ人たちは、石を取り上げ、イエスに投げつけようとした。しかし、イエスは身を隠して、神殿の境内から出て行かれた。
ヨハネ10・31
ユダヤ人たちは、イエスを石で打ち殺そうとして、また石を取り上げた。
ヨハネ11・53
この日から、彼らはイエスを殺そうとたくらんだ。
ヨハネ11・57
祭司長たちとファリサイ派の人々は、イエスの居どころが分かれば届け出よと、命令を出していた。イエスを逮捕するためである。
ヨハネ12・10−11
祭司長たちはラザロをも殺そうと謀った。多くのユダヤ人がラザロのことで離れて行って、イエスを信じるようになったからである。
天界の秘義7357
「あなたの上に、あなたの民の上に、あなたの凡ての僕の上に蛙が上ってくるでしょう」。これは、誤謬から発した理論が凡ゆる物の中に全般的にも個別的にも存在することを意味していることは、前に言われたことから明白であり(7355番)、エジプトの地にいた一切の者は『パロとその民とその僕ら』により意味され、かくて誤謬が全般的にも個別的にも意味されているのである。『パロとエジプト人』により誤謬が意味されていることは前にしばしば示したところである。地獄にいて、かつて世で知っていた諸真理を剥奪された者らは誤謬以外には何ごとも話すことは出来ないのであり、それでこうした奈落の者が、霊たちの世界に現れる時のように話すときは、その話すことは誤っていることがすぐ知られるのである。このことは他生では正しい者たちに普通の経験から知られている。彼らが誤ったこと以外には何ごとも話さないことはまたヨハネ伝の主の御言葉から明らかである―
あなたらはあなたらの父、悪魔のものであり、あなたらの父の欲を為そうと望んでいる。彼は初めから人殺しであり、真理がその中にないため、真理に立たなかった。彼は偽りを話す時は、彼自身のものから話すのである、なぜなら彼は偽りを話す者であり、偽りの父であるからである(ヨハネ8・44)。
なぜなら人各々その者の愛の情愛に従って話すのであり、たれ一人、悪い者が真理を話す場合のように、偽装、偽善、欺瞞、詐欺によらない限りその者の愛の情愛に反したことを話すことは出来ないからである。しかしそれでも彼らがそのように〔欺瞞から〕話す真理も彼らのもとでは誤謬である。が、他方善から真理にいる者たちは真理を話さないわけにはいかないのである。