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| 愛するということ≪T≫ |
月明かりが照らす山道を、青年が一人歩いている。
彼は天使の勇者で、名は「クライヴ」。
そして、その天使というのが・・・、
「クライヴ、今晩は。」
と、いいながら、空から舞い降りてきた女天使「ラビエル」なのだ。
絶世の美女といっても過言ではない容貌。ブルーの瞳に、青みがかった銀色の長髪。
「目的地に近くなりましたので、同行させていただきますわ。」
と、優しく微笑んだ。その、笑顔に少し顔を赤らめながらもクライヴは、
「わかった。」と呟いた。
クライヴは、始めてあった時から、ラビエルに想いをよせていたのだ。
しかし、ラビエルに想い告げることはなかったのだった。
どのくらい、時間がたったのだろう。次第に、木々の間から、朝日が差し込んできた。
「今日は、ココで休もう。」
と、クライヴは、近くにあった山小屋を指差した。
すると、ラビエルは、「そうですね。」と、微笑んだ。
クライヴは、吸血鬼の血を引いているため、太陽の光は苦手なのだ。光を避けるよう
に、2人は小屋の中へ入っていった。
軽い食事をとり、クライヴは眠りについた。
クライヴが眠ったのを確認するとラビエルも、眠りについた。
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夢の中で誰かがラビエルに話し掛ける。
「ラビエル、愛している・・・。」
「ラビエル、地上に残ってくれ・・・・。」
(愛してる。私もあなたの傍にいたい。)
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「ラビエル!!逃げてくれ!!」
(嫌!!あなたを置いて逃げるなんて出来ない。)
「ラビエル・・・、すまない。君を一人にしないと約束したのに・・・。」
(死なないで、愛している。愛してるのよ。レイヴ・・・。)
暗い闇から、血まみれの男性の顔が浮かんでくる。
(嫌、嫌ァァァァァァァァ―。)
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ラビエルが、目を覚ますと目からは涙が次々と溢れ、流れていた。それを手で拭くと、
ため息をついた。
(もう、思い出すことなんてないと思っていたのに・・・。)
と、思いながら立ち上がり、小屋から出て行った。
彼女には、恋人がいたのだ。クライヴの様に勇者をやっていた男だ。
彼の名は「レイヴ」。彼女が、心から愛した男だった。
しかし、今はもういない。死んだのだ。
いや、堕天使たちに殺されたのだった。
ガープとの戦いが終わって、レイヴとの約束を守り、人となって2年ぐらい経った日
のことだった。
ラビエル達のところへ、堕天使の大群が押し寄せてきたのだ。
人となり魔法が使えなくなったラビエルでは敵うはずもなく、レイヴ一人では負ける
ことが、わかりきっていたが、彼は、愛するものを守ろうと戦った。しかし、やはり
勝てず彼女だけでも逃がそうとした。だが、レイヴは彼女を狙った無数の攻撃から、
彼女を守り死んだ。ラビエルは、レイヴのもとへ駆け寄り、彼を抱きしめた。このま
まどうせ死ぬのならば、彼の傍で死ぬことを願ったのだ。が、その時だった。ミカエ
ルが天使を引きつれ降りてきたのだ。堕天使たちはいっせいに引き上げ、ミカエルは
堕天使たちが引き上げたの確認するとラビエルのもとへ舞い降りた。
「ラビエル、すまない。私たちが遅くなったばっかりに・・・。」
ラビエルの顔をミカエルはまともに見れず、下を向きそう言った。すると、ラビエル
は、動かなくなったレイヴを抱きしめたまま、
「ミカエル様。私には帰る場所がもう無いのです。どうか、私をもう一度天界に置い
てください。お願いです。」
と、ボロボロと涙をこぼし始めた。
(レイヴと離れたくない。でも私がココにいたら他の勇者まで狙われてしまう。
だから、一刻も早くココから離れないと。)
と、思っていたのだ。彼女には、堕天使たちが狙っていたのは、自分だという確信が
あったのだったのだ。それは、彼女が自分のペンダントの中に、ガ―プの魔力を封印
したからなのだろう。そのことを知っていたミカエルは彼女にもう一度翼を与えたの
だ。そして、地上を離れる前彼女はレイヴの墓の前で、
(あなたの無念は私が晴らします。この命にかえても、堕天使たちを滅ぼします。そ
して、これからもあなただけを想い続けるって約束するわ。愛してるわ。レイヴ。)
と、誓ったのだった。その時からもう、10年以上は経っている。
でも、彼女は変わらない天使の寿命は人間と比べて何百倍も長いのだ。
しかし、彼女の心はまだ癒えぬまま・・・・。
目が覚めるとラビエルの姿が無かった。クライヴは太陽が沈むのを待って、彼女を探
しに出た。
(ラビエルは、いったい何処にいったんだ。)
少し不安を覚えながらも探しつづけた。彼女はどんなことがあろうと、必ず話してく
れていたせいかも知れない。
次第に足が速くなる。気づくと森の中を走っていた。
水の音と混ざり、歌声が聞こえた。ラビエルの声だ。
クライヴは、その音のする方へ、足を急がせた。
川岸には、月明かりに照らされた彼女の姿があった。彼女は彼に気づいて優しく微笑
んだ。
「どうしたんです。そんなに慌てて。」
「いや、ただ・・・。」
「ただ、どうしたんですか。」
と、笑いながら、首をかしげた。クライヴはその顔を見て安心したのか、地面に座り
込んでしまった。
(『怖かった。』とか、『君が消えてしまったのかと思った。』とか『今までのことが夢じゃ
なかったのかなんて思ってた。』何て言えないな。でも・・・、よかっ
た。)
座り込んでしまったクライヴを見てラビエルは、座りこんでクライヴの顔を覗き込んだ。
「ゴメンなさい。心配かけてしまったみたいで。」
「もういい・・・・。」
「でも・・・、」
と、次の言葉を言う前にクライヴはラビエルを抱き寄せキスをした。
そして、ラビエルを強く抱きしめて、
「愛してるんだ。君のことを。ずっと傍にいて欲しい・・・。」
と、言うクライヴの腕の中でラビエルは,自分の心が揺れ動いたことに気づいた。
(レイヴ以外愛さないと誓ったはずなのに・・・・。クライブの存在が私の中でこん
なにも大きくなっているなんて・・・、これ以上大きくなってしまったら、私、私
・・・。)
月明かりが彼らを静かに照らしていた。
≪つづく≫
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(コメント)
レイヴファンの方本当に申し訳ありません。(涙)
私も前作ではレイヴが好きなのですが、こんなカタチで登場させてしまいました。
深
くお詫び申し上げます。
小説の方は・・・。ウァァァァァ――(狂)。
〜しばらくお待ちください〜
こんなにダメ文なのに続けてしまいました。(汗)
もしよければ、続きも読んでください。翼人でした〜。
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