〜スタッフルームから〜

「はじめまして 吉川 紗世子です」 吉川 紗世子 運営委員

 大分・生と死を考える会が発足して6年が経ちました。
 
デーケン先生の死生観に共鳴して何もわからないまま、一運営委員としてお手伝いをしてきました。会を開いて私が一番感じた事は、出席して下さる方々の熱意、希望でした。
 「よい死を迎えるためにいかに良く生きるか」これは皆様の願いでした。山崎先生の「病院で死ぬ ということ」下稲葉先生の「いのちの質を求めて」を読まれた会員のHさんが、癌の告知を受けた時、「私は死ぬ のは恐くないが苦しんだり、痛んだりは嫌よ」と言われました。栄光病院は遠いし・・・よく会に来られていたへつぎ天心堂病院の看護部長さんにお願いしました。外科の担当の先生が時間外に外来でHさんの話を1時間半聞かれた後、病気の説明をして下さったそうです。大きな信頼を持ってHさんは、へつぎ天心堂病院に入院されました。先生や看護婦さんの暖かいケアを受け、痛み止めもうまくいって精神的にも落ち着いて最後を迎えられました。最後のひと月は神父から聖書のお話を聞き、亡くなる4日前、神父と共にお祈りをして安心して旅立たれました。
 この会を続けて良かったと思う私の一コマです。会の三本柱である「死の準備教育・家族を亡くされた方の悲嘆ケア・ホスピス運動」にこれからも力を入れていきたいと思っています。どうぞ、皆様のご支援をお願い致します。