第二章 皇氏喫茶店部へ異動
二年ほど私と同じ部にいた皇氏は社命により喫茶店部に異動することなった。
その当時は私の同期の誰も喫茶店部の実態を知るものはいなかった。本人もどういうことをする部隊かわからなかっただろう。
皇氏が喫茶店部に異動後も私は喫茶店部との付き合いが続いた。同部の若手からも良く仕事の電話が掛かって来るようになったが、なぜか、皇氏からの電話と言うのは少なかった。
数少ない皇氏の電話は声が非常に小さく、声の質で相手が皇氏であることがわかったくらいで、ほとんど何を言っているかわからない状態であった。聞き方によっては元気が無いようにさえ思えた。
時は流れ、私も顧客のところへ出張に行くことがちょくちょく有った。その時には誰かしら喫茶店部の人がついていった。何回か出張に行くにつれ何かおかしいことに気づいた。以下次章。