●2005/4/28
「2005THE業界対決」
第4回目の大会が2005年3月16日、好天に恵まれた富士の裾野、東富士カントリークラブ(第1会場)と富士スピードウェイ(第2会場)で開催された。何の業界対決かと言えば「ゴルフの好きなレース関係者」と「自動車が好きなゴルフ関係者」が」ゴルフとタイムアタックで対決するという大会である。レーサーは黒澤元治、黒澤琢弥、柳田春人、鈴木亜久里、星野一義、星野一樹、中子 修、景山正彦、伊藤大輔(順不同・敬称省略)など約20名、プロゴルファーは芹沢信雄、室田 淳、横山明仁、西川 哲、矢野 東、丸山智弘(順不同・敬称略)など約20名、ゲストは土屋エンジニアリング代表の土屋春雄、ニスモの社長 眞田裕一、ニスモ常務取締役の柿元邦彦(敬称略)など総勢69名が終結した。音頭を取っているのは日本モータースポーツ研究所、カーオブザイヤー選考委員、モータースポーツジャーナリスト兼ゴルフ雑誌にも記事を書くなど多彩で行動力を誇る山口 正巳氏。私も参加させていただいた。まず第1会場の東富士カントリークラブでゴルフの技を競う。私はプロゴルファー大庭長人、レーサーはスーパーGTレースでホンダNSXに乗る若手の伊藤大輔選手、他1名のゲストと4人1組でコースを回る。ゴルフ歴は長いがプロゴルファーと同じ組でプレーするのは始めての経験となる。テレビでレッスン番組を見るのとは明らかに違う。自分の技術を頼りに賞金を稼いで生活することがどんなに過酷であるのか想像できないので尊敬してしまう。その意味ではレーサーもプロゴルファーも同じかもしれないし、私自身も自分の培ってきた技術で勝負しているので一脈通じているのかもしれない。どんな世界でもプロとアマでは歴然たる差があると思っている。いや、無ければプロとは呼べないと考えている。やはり真近で見たプロゴルファーの弾道は凄かった。ロングショットでもピンに向かって吸い込まれるように飛んでゆくのだ。私はゴルフが大好きなのだが自動車をドライブするのも大好きなので年間にゴルフをする回数は数回となってしまうので腕前は知れている。しかし、ロングホールでTショット、セカンドショット、サードショットと完璧でバーディを取ることが出来たので本当に良かった。1ラウンドのゴルフを終了すると第二会場の新装・富士スピードウェイに移動する。そこには内外の自動車メーカーの協力により22台の名車がズラリと並んでいた。VWトゥアレグ、ゴルフ、ジャガーXJR、トヨタ・セルシオ、ホンダ・レジェンド、NSX,インテグラタイプR、アウディA8、TTクーペ、メルゼデスベンツCLS500、E350、マツダRZ8、三菱ランサー・エボリューション、BMW760,Z4,ニッサン・フーガ、スカイライン、セントラル20Z、スバル・インプレッサWRX,ポルシャ・カイエン・ターボ、911カレラ等。どれもこれも車好きなら憧れの車ばかりで、しかもまっさらな新車なのである。これらの車をプロレーサーがドライブして改装が終了し、お披露目直前の富士スピードウェイを2周同乗走行できるという夢のような企画が待っていた。ゴルフの組メンバーで終日過ごすのでドライバーは伊藤大輔選手、車は抽選によって決められホンダ・インテグラタイプRとなる。次々と走行開始、ドライバーは本能的にレーシングカーの走りをしてしまう。第1コーナー「オオッ!けっこうコースが変わっている」という印象。昔々、バンクのあるロングコースはスカイライン54B・鈴木誠一選手の助手席に同乗して体験している。改装前のコースは長谷見昌弘選手の助手席で体験している。一番大幅に変わったのは最終コーナーで直線スピードを抑制する目的と推定される。2周はアッという間に終了し、ショートコースにそのまま移動する。同じように伊藤選手の助手席に納まりショートコースを4周ほど同乗体験する。初めての人は驚きの声を上げ興奮してしまうがメカニックとしてレース生活が長いので、助手席で車の音や挙動やライン取りを冷静に観察している自分がそこに居た。その後はマツダ・ロードスターで全員がタイムトライアルに挑戦してラップタイムでポイントが決まり、ゴルフのスコアーと合わせて総合順位が決定される予定であった。1日でこんなにハードなスケジュールが盛りたくさんに組んであったので時間的余裕が無くなりタイムトライアルはプロゴルファーのみに限られた。残念。総合優勝はプロゴルファーの芹沢信雄選手で当社から「極オイル交換券」が優勝の副賞として贈呈された。まだ新車が納車されたばかりだということで馴らし運転が終了した時点で来社する予定である。ロードスターでタイムアタックしている間に、用意された高級車に短時間ではあるが試乗できるチャンスが与えられ喜び勇んで22台中、8台に乗ることができた。どの車も文句の無い走りであったが購入となると長時間の試乗が必要となろう。従って、短時間の試乗での評価は難しいので控えさせていただく。


月1日からアタックファン待望の筆ペンタイプのブレーキ強化薬(コンデショナー)としてマジカルストップが新発売されました。色々な思考錯誤を重ね、ようやく完成いたしました。
既存製品に満足することなく絶えず改善をしてゆくのが創立以来の当社の基本姿勢です。
おかげさまで、全国のオートバックスに順次発送を開始しておりますので、既にお近くの店舗にも置いてあるかもしれません。もし在庫が置かれていなかったら店頭にてご要望下さい。

コンデショナーと謳っているようにお肌の手入れと同じで手入れをこまめにした人としない人では月日の推移と共に大きな違いが生じてきます。つまり自分の体と愛車を生かすも殺すも自分自身の考え方で決まることになります。自動車の制動距離は車種により大きく違います。にも関わらず自動車を購入する際にスタイルや価格やオプション部品、ボディカラーなどに関心を寄せても制動距離まで検討する人は皆無に近いのではないでしょうか?事故の当事者となり後悔するよりは日ごろから自分や愛する家族のために少しだけ時間と費用を掛けることをお勧めします。


●2005/1/1

A Happy New Year 2005!!

アタック製品愛好家の皆様、販売店の関係者の熱いお引き立てを頂き厚くお礼申し上げます。本年変わらずご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。

新年から、FF車待望の75W−90LSD対応ギヤオイル、GEARU(ギヤツー)を新発売致します。
シビックタイプR、インプレッサなどでフリクションタイプの機械式LSDを組み込んだ場合に最適なオイルです。機械式LSDを組み込んでいない車ならMT専用の疾風が使用できますがLSD組み込みの場合はLSD対応オイルが必須条件となり今までは80W−90のGEARオイルとなっておりました。GEARオイルはハード走行に適合すべく固い粘度ですので寒冷時のシフト操作に重さが出てしまいます。この例が示すようにオイルはメカニズムを密接に関連しておりますので次から次へとメカニズムに合わせて最適なオイルをリリースする必要性に迫らせます。



オートメカニック2005年1月号の10ページにエンジンオイル開発現場ウオッチングが掲載されているので多くの方々がご覧になられたことと思います。ここで注意しなければならないことは機器を酷使しての開発は初期から中期の段階で必要になる研究開発です。出来上がった試作オイルは基本特性を更にテストし、次にエンジンダイナモで最終チェックするのが一般的ですが、アタック製品はここからがやっと製品開発の本番となります。小排気量から大排気量、新車から中古車、老若男女、過酷なサーキット、走り屋から普通の人、実際に様々な車に入れて実車でのフィールドテストを行い、更に開発にフィードバックを繰り返す作業を行い、ターゲットを満たす製品に仕上げます。

「テストのためのテストは意味がない」
どんなに実験室で良いデータが得られても、実際の市場で価値が解らなければ販売する価値がないというのが弊社の基本開発姿勢です。疾風の開発はフィールドテストだけで5年という歳月を費やしています。このことが意味することは・・・藤沢は「オイルのプロではなく車のプロ」と言うことです。常にドライバーとしてのスタンスを貫く。オイルのプロが自信を持って製品を完成させても、それはアタック製品の基準には達しません。

例を挙げれば・・・
1:粘度表記の0Wとか5Wは冬季寒冷時の始動性と始動直後の(5〜10分間)低フリクション化にあるのですが5Wの粘度であればマイナス30度Cまで楽にクリア出来るので0Wの必要性の意味は日本ではまったくありません。車側から観察すると10Wよりは5W,5Wより0Wになればなるほどオイル持続性が著しく悪化する傾向を示すことが実車実験を重ねると浮き彫りとなってきます。必要のない性能を得るために大切なオイルのライフを犠牲にしているのですが、どこのオイルメーカーも、このことに一切触れておりません。持続性の低い製品は交換サイクルが早い⇒利益アップに繋がる訳ですから、ビジネスとしては理解できますが弊社の基本姿勢とは異なる為、今後もアタックレーシングからは0Wはリリースされることはないでしょう。

2:最近になってAPIグレード表記でSMが新発売されました。SJ⇒SL⇒SMと新規格のテンポが早く、一般の人も何が何だか解らなくても不思議ではありません。さてここで問題なのが新しい規格ほど性能が良いと思っている方が多いという点です。ある意味では当たっているけど車側から見てゆくと必ずしも正解ではないのです。新規格に盛り込まれる要求は、主に公害対策、環境対策なのです。オイルの蒸発性を少なくする、発ガン性物質を含んでいる成分の使用禁止、オイル消費を減少する、省燃費を推進するなどです。では過酷な走行でのトルク、レスポンス、パワー、エンジンの耐久性、走行フィーリングの快適さなど、多岐にわたり評価すると、必ずしも新規格が上回っていない場合に遭遇する場面を多々見受けられるのです。弊社製品は中味の見える樹脂容器を採用しています。ある意味、情報公開をしているとお考え下さい。同様にX1もクリアボトルを使用していますので、時間経過と共に沈殿・分離してしまう製品には不向きと言えます。オイル規格の、SGやSHの頃は、ピュアブラウンとも言えるクリアなカラーでしたが、新しい規格になるほど、見た目には黒くなりピュアな印象は薄れていきます。これはフロンと同じように従来使用していた成分が輸入禁止となる特定物質として増えている影響です。公害対策や環境対策を考慮しなければ、弊社製オイルは一昔前のSGやSHの頃でも、現在のSJやSLにも見劣りしない高性能を発揮しています。

estremoのコンセプトは、このような規格・カタログデータではなく、「フィールドでの実際の性能を最優先」としていることです。ですから、表向きの表記やカタログスペックを重視する人には理解出来ないでしょう。違いが判る人にこそ使って欲しい選ばれた製品群とお考え下さい。お使いになれば誰でも理解出来る製品だと自信を持ってお勧め致します。

今年もestremoは更に進化を続けます。今後ともご期待下さい。