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飛燕戦闘機隊が増刷になりました 17.1.16

 しばらく在庫切れが続いておりました「飛燕戦闘機隊」が、このたび増刷(第5刷)になりました。
 早いもので初版から12年も経ちました。その間、戦隊会も解散となり、また何人もの方がこの世を去られました。当方の私生活でも、数年間は家族の介護・看病に追われ、そして永遠の別れを迎えるなど、実にいろいろなことがありました。

 本書の企画が持ち上がる直前、それまで消息の分からなかった複数のご遺族から日誌等、貴重な資料提供のお申し出があり、本書の内容に反映させることができたのは本当に有り難いことでした。しかし、これは決して偶然ではなく、姿の見えないどなたかがお膳立てをして下さった結果だと思えてなりません。

 事情から、執筆に使える時間は約3週間しかなかったため、裏付けは電話での聞き取りを主とせざるを得ませんでした。もし、隊員諸氏に写真を見せながら意見を聞くことができたなら、もっと多くの情報が得られたであろうと考えるのですが、その点だけは心残りです。

 この12年間で変わったことの一つに年賀状があります。多いときには70枚ほどのやり取りがあったのですが、今は僅かです。が、今年いただいた賀状の中に驚くものがありました。それは、小原伝大尉の僚機を務められた藤井正さんからのもので、昨年復元された飛燕の前に藤井さん本人が写っていたのです。驚きとともに、これは本当に嬉しく思いました。

 今日、戦闘隊の操縦者で存命なのは、たぶん将校が一人、下士官が二人のみと承知していますが、その中の一人が藤井さんなのです。藤井さんは、小林戦隊長日誌(実際は戦後、記憶によって書かれた)で死んだことにされてしまった逸話の主でもあるのですが、いつまでもお元気で!と願わずにはおれません。




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