兵舎


 

244飛行場大隊兵舎 (昭和50年)

 調布飛行場に最後まで残った旧陸軍の兵舎。かつては同様の兵舎が周囲に10数棟 並んでいた。この建物は、飛行場大隊が主に経理等の事務に使っていたらしい。

 右端の2階建部分が「地1号方探」 の局舎で、1階に無線室、2階にアドコック型回転式 空中線、屋根上に固定空中線が設置されていた。

 無線室と母屋との間は壁で隔てられ、電磁遮蔽のために銅板が埋め込まれていた。釘も 鉄ではなく、竹釘が使われたという。

 位置を失った飛行機が「キホウホ=機方位ほしいの意」と発信すると、複数の飛行場の 方探が一斉に発信方位を探り、該当機の正確な位置を割り出した。

 この兵舎は、下段写真のように戦後米軍の飛行司令所としても使用された


 地1号方探局舎の例



反対側(北側)からの眺め




兵舎の裏にあった防火用水




 注目は、この兵舎に書かれた文字。昭和40年代、入口には「東部方面航空隊 調布連絡所」の
表札も残っていた。



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