・またしても説明責任を果たさない核燃

 ・超深地層研究所の地下にウラン(月吉鉱床)あり

 ・ウラン残土は用地内に「管理」=野積み


                  鳥取のウラン残土レンガを岐阜県内に持ち込ませない!!
                  
ウラン残土レンガへ2006年6月12日 新設


      第5回 超深地層研究所安全確認委員会(2005年8月1日)傍聴

 8月1日に開催された超深地層研究所安全確認委員会ではじめて、立坑の地下120mから180mの間にウラン鉱床が存在し、現在掘削中であり、残土は用地内に保管していると説明した。

 しかし、核燃の現時点での説明は卑怯だ。少なくともウラン鉱床を確認した時点で、関係自治体や住民に説明すべきだ。ウラン鉱床を掘削しながら、含有量が低く放射線量が少ないから問題ないという、核燃の説明は時機を失した対応で許されない。しかも移転時にはウラン鉱床の存在を承知していた。何重にも卑怯だ。

 私たちは研究所の移転問題で、用地にウラン鉱床があり、ウランが掘り出される可能性を指摘した。
 しかし核燃は以下のように否定した。

◆移転先にウラン鉱床の有無を質問
 ・市民団体の質問(2002年3月15日提出)
 市有地の研究所予定地にはウラン鉱床はありますか。あるとしたら何
 メートルくらいの深さに、どれくらいの広がりで存在しますか。

 ・核燃の回答(2002年5月24日)
 市有地の近傍での試錐検査(DH-2)の結果からは、ウラン鉱床は確認
 されませんでした。


◆委員会終了後、東濃地科学センター所長とのやりとり
兼松:移転当時、(市民団体は)ウランの存在を質問したが、ウランは
    ないと回答した。
所長:月吉※のような高い値のウランはないと言う意味だ。
兼松:ウランが無いとの回答だった。(回答には)ウランの値の高低な
    ど書かれていない。
所長:私たちの中ではそう考えている。
兼松:核燃が思っていることを書かなければ、伝わらない。
    私たちは、回答は嘘だったと理解する。
所長:見解の相違だ!

※月吉:1995年当時の超深地層研究所建設地。月吉ウラン鉱床も地名
  に由来する。
 月吉区民の強固な反対で研究所への進入路が確保できず、瑞浪市長の提案で2002年1月、瑞浪市明世町狩に移転した。現在、移転先の戸狩で研究所を建設している。

◆ウラン鉱床の存在を知りながら、移転時には否定した
 旧動燃は土岐市、瑞浪市でウラン探査を行い、月吉鉱床を確認した。鉱床確認のために月吉周辺は50m間隔でボーリング調査し、現在の用地(狭間洞、戸狩井ノ洞)も月吉ウラン鉱床と確認していた(東濃地科学センター刊「東濃とその周辺地域のウラン資源」1995年より)。

◆予想される核燃の言い訳
 核燃は2002年5月の回答で、用地に隣接したボーリング孔では確認できなかったと回答し、用地内の有無には触れなかった。そういう意味で「回答は嘘ではない」と言うだろう。
 しかし質問は用地について訊ねている。核燃は意図的に用地に触れず答えをはぐらかした。ボーリング孔という「点」にはなかったと答えることで、嘘をついてはいないと言い逃れる道を確保したのであろう。
 このような詭弁は原子力ムラでは通用しても、一般社会ではせず、核燃は更に信頼を失う。

◆ウラン残土に対する核燃の対応
・ウラン残土は用地内の人が立ち入らない場所に積み、土地を返還する
 とき埋め戻す。
・放射線量は低く放射性物質に該当しない。※
・立坑地下からの排水にウランが多く含まれるようになったら、薄めて排
 水する。
・残土の放射能が高くなったら、ドラム缶に詰める。
・120m〜135m掘削からは最大29.7ppm、平均9.0ppm濃度であった。
・野積み残土の沈砂池で0.05〜0.23ppb
・立坑の排水(約350t/日)放流口0.08〜0.69ppb

 ※ウラン鉱床:ウラン85ppm以上を含有(過去の動燃調査)

 ※放射性物質:電離放射線障害防止規則ではウランは410ppm以下は
   該当せず

詳しくは安全確認委員会配付資料(ウランに関する部分)のPDF
または核燃HP  
  研究坑道掘削工事に伴う環境管理測定状況について
  



  トップページへ
  
  核燃のページへ