2002/6/6

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替え歌

 (15) 恋のダイヤル6700 (フィンガー5)

  「ハロー、ダーリン」
 リンリンリリン......
 リンリンリリンリン......
 リンリンリリンリンリン......

 明日は 時効成立だから
 今日が 最後のチャンスだよ
 指のふるえを おさえつつ
 僕は手錠 まわしたよ
 手錠のダイヤルナンバー 6700
  「逮捕します」

 逮捕が好き 死ぬほど好き
 この言葉 受け止めてほしいよ
 男らしく 言いたいけど
 どきどき ときめいて
 言えない

 暗記するのは へただけど
 これは一生 忘れない
 君と僕とを つないでる
 たったひとつの ものだから

 手錠のダイヤルナンバー 6700
  「あっ、言っちゃった」
 手錠のダイヤルナンバー 6700
  「あっ、逃げられた」


 (16) 関白宣言 (さだまさし)

 おまえを店で 働かす前に
 言っておきたい ことがある
 かなりきびしい 話もするが
 古本屋の本音を 聞いておけ

 よそより安く 売ってはいけない
 よそより高く 買ってもいけない
 レジは正しく打て 釣りも間違えるな
 できる範囲で かまわないから

 忘れてくれるな 値段のわからない本は
 定価の半額で 間違いないってことを
 古本屋には 古本屋の
 やり方が あるのだから
 店のしきたりに 口出しせず
 だまって俺に ついてこい

 帯のない本も カバーのない本も
 どちらも同じだ 気にせずに売れ
 苦情不満 かしこくこなせ
 たやすいはずだ 無視すればいい
 本の落丁 見るな聞くな
 それからつまらぬ 本など買うな
 鮎川は値上がりはしない 天藤も値上がりはしない
 上がらないんじゃないかな
 まっ ちょっと確保はしておけ

 売り物は タダ同然で
 手に入れる もので
 金をかけて 苦労して
 集めるものでは ないはず
 万引きは 俺のところへ
 本を盗みに 来るのだから
 ただ帰すことは ないと思え
 ここから先は おまえの腕

 お客が本を 探しにきたら
 うちにはないと 言ってはいけない
 例えば一度も 見たことがなくても
 知らない本だと 言ってはいけない
 何もいらない 客の手を握り
 最近倉庫で 見かけたと言え 
 この次までに 出しておきますからと
 俺が言うから 必ず言うから

 忘れてくれるな 客が 愛する店は
 愛する店は 生涯 俺の店ただひとつ
 忘れてくれるな 客が 愛する店は
 愛する店は 生涯 俺の店ただひとつ



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