デルタ・シグマ変調

@デルタ・シグマ変調(ΔΣ変調)
デルタ・シグマ変調方式は、CD、DVDをはじめ各種オーディオ機器や無線・有線通信機器など幅広い分野で、高精度A-D変換器の主流の方式となっていますが、もともと東京大学名誉教授、早稲田大学名誉教授の安田靖彦先生が昭和36年に大学院生だったときに発明されたとのことです。当時のデルタ変調方式が伝送路ノイズに弱いことから、シグマ・デルタ方式を経て、ループ中のフィードバックパスに存在する積分器をフォワードパスに移して初めて実現できたとのことで、わざわざデルタ・シグマ方式として命名されたものだそうです。したがって、日本国内ではデルタ・シグマ方式として広く知られています。

Aシグマ・デルタ変調(ΣΔ変調)
現在用いられている用語としてのシグマ・デルタ変調は、デルタ・シグマ変調のことで、@と同じですが、当時ATTのベル研究所では安田先生の論文を引用しているにも関わらず、デルタ・シグマ方式とは呼称せずダイレクト・フィードバック・コーダーと称しており、その後シグマ・デルタ方式と呼称し、北米など海外ではシグマ・デルタ変調というように、記載されることが多く理論的にも正しいと主張している方もいるようですが、最近になってIEEEなどではデルタ・シグマ変調という呼称が増えてきたようです。


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