私は、自分がいちばんきたないかも
しれないと思っている。
ほかのはしらにくらべて、レール
からの錆よごれがいちばんひどいよう
な気がしている。
思うに、それはきっと、私の背が
ひくいせいなのではないかと考えた。
雨がふると、レールをつたって、
錆色の水がひくいほうへ集まって
くるというわけだ。
それが、私にジャバジャバとかかる、
というわけだ。
番号だって、半分はがれてしまった、
というわけだ。 そんな私だが、ひとつだけ自慢しておく。
私はめがねをかけているのである
(左下の写真)。
私ははしらだから、目などないのだが、
ほかのはしらが持っていないものを
持っているというだけで、よしとする。
以上。46番。である。 |