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はしらのはなし・44

 私、はしらの4444番? ではなくて、44番です。昔書かれた数字の跡が、うっすらと残っているだけなので、勘違いしないでください(矢印の所)。
 下の写真のように、他のはしらにも、少し残っています。今と同じくらいの大きさの数字ですね。

 ただのコンクリートのかたまりとして突っ立ってからしばらくして、ペンキで数字を、「44」と書いてもらったときはうれしかった。これから始まるモノレールのはしらとしての仕事に向けて、気持ちが高まりました。
 今の番号は、白地にくっきりと書いてあり、まるで陸上競技選手のゼッケンのようです。 たまに、どうしてか私を見上げて「うわあ、44だって、なんか縁起が悪い。」 とつぶやく人もいるのですが、かまうことはありません。 私は三十数年間44番でいて、悪いことなんてなにもありませんでしたよ。

(2005年6月8日/記)