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はしらのはなし・11番


(ひょえーひょえー状態の11番)


(秋の日差しが気持ちいい11番)
 いつもいつも、重たくて重たくて、ひょえーひょえーって呟いてました。目の前にあるスーパーから出てくる人たちは、両腕から荷物をぶらさげて重そうだけど、わたしは頭のうえが重たくてね。
 でも最近、頭の上の桁(けた)が消えた。青空がすぐ上にあって、気持ちがいい。落書きされてもいいから、このまま立っていたいなと思っていたんだけれども。残念ながら、わたしもういないんです。 
 まあ、ロケットみたいに空に飛んでいったとでも思っていてくださいね。それじゃ、さいなら。11番でした。ひゅーん。

(2002年10月/記)