6-2 トイレに残響
1998.11.29
みなさん、わかりましたか? ここは、水戸芸術館のエントランスホールです。
オルガンはマナ・オルゲルバウ製。

演奏者は東京芸大2年の古賀さんというカワイらしそうな?女性であったが乱視の私には良く確認できなかった。
曲目は  ブラームス : 我が心は喜びに満ちて
J. S. バッハ: いざ来ませ異邦人の救い主よ BWV659
幻想曲とフーガ BWV542

いつになったらパイプ椅子が並べられるのだろうかと期待していたが、いつの間にか演奏が始まってしまい、結局立ちっぱなし。1,2曲目の最中は静かな曲だけに周りの雑音が気になったが、さすがに大フーガでは残響音も手伝いほとんど気にならなかった。

これだ!私の追い求めていた(想像していた)理想の音(響き)にようやくめぐり逢えたようだ。ここまで来た甲斐があった。このホールで収録されたCDの解説書によると空席で残響時間は約3.5秒とある。まさにオルガンだけに許された空間であろう。オルガンがコンサートホールに設置されなくて良かったと思う。ここはオルガン専用ホールだ。

フーガ終曲間際になって、朝、出がけに一気に飲み干した1リットルパックの牛乳が災いしたのか、お腹の調子がおかしくなり、曲の終りと同時に便所に駆け込んだが、トイレにはまだ残響音がこだましていた・・・なんてね!

第2部では演奏者も大フーガではつかえずにひきこなしていた。今日は大変満足。帰りは渋滞するので電車で帰ろう。千住のオバケ煙突は、今日は何本に見えるかなぁ?


水戸芸術館エントランスホール オルガン仕様
製作:マナ・オルゲルバウ
設置年:1990年3月
I. Brustwerk  C-c'''
Holzgedackt 8'
Principal 4'
Rohrflote 4'
Flachflote 2'
Quinte 1 1/3'
Sesquialtera II
Scharff III
Cromorne 8'
Vox humana 8'
Tremulant

II. Hauptwerk  C-c'''
Principal 16'
Principal 8'
Rohrgedackt 8'
Oktave 4'
Blockflote 4'
Quinte 2 2/3'
Oktave 2'
Cornet V ab f
Mixtur IV
Cymbel III
Trompete 8'
Trompete 4'

III. Schwellwerk  C-c'''
Pommer 16'
Geigenprincipal 8'
Schwebung abc 8'
Koppelflote 8'
Ital.Principal 4'
Traversflote 4'
Nasat 2 2/3'
Waldflote 2'
Terz 1 3/5'
Mixtur IV
Fagott 16'
Hautbois 8'
Schalmei 4'
Tremulant

Pedal  C-g'
(Gross-Pedal)
Principal 16'
Oktave 8'
Choralbass 4'
Hintersatz IV
Posaune 16'
Trompete 8'
(Solo-Pedal)
Subbass 16'
Quintbass 10 2/3'
Gemshorn 8'
Manaflote 2'
Basszink III
Clairon 4'
Tremulant

ストップ数:46、パイプ総数:3283
カプラー:I/II,III/II,III/I,I/P,II/P,III/P
アクション:メカニカルキーアクション
     :メカニカル・電気式併用ストップアクション

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