4 飛行機オンチ
1998.11.18
午前9時、何故か羽田空港にいる。京急が羽田空港に乗り入れた初日である。乗り入れ初日だからここへ来たのではない。そこまでの「テッちゃん」(鉄道マニアのこと)ではない。今日は某取引先(○ャープ)の御招待で、別府へ1泊2日の小旅行。JAL133便で一路大分へ。私は飛行機に殆ど乗ったことがないし、ましてや自分でチケットを購入した事など全くない程の飛行機オンチ。手荷物検査ではX線照射で10徳ナイフがひっかかるし、搭乗口の自動改札機にチケットを入れたら・・・あらまっ!・・・こんなにチケットが小さくなっちゃった・・・

チケットの番号と座席を確認し窓側である事が判明した時、内心「やった〜!」とはしゃぐ。長い待機の後ようやく無事離陸。富津岬と観音崎があんなに近くだったとは・・・※そういえば昔、富津岬から観音崎まで泳いで渡ったかなぁ〜・・・今日は快晴だ。浜松辺りまでは自転車で峠越えした山々が手に取る様にわかる。5万図の南北を逆さにした眺めだが、それにしてもゴルフ場がやたらと多い。私はゴルフ場は嫌いだ。機長のアナウンスで今日は風速60mの向かい風で到着が10分程遅れるとの事。どうりで揺れる。思い出したが、今日夢の中で墜落した夢を見た。まさかね・・・と言いつつも、大分空港に無事着陸した時には手に汗をかいていたが、平静を装い機外へと出る。ここでまた疑問。チケットは返さなくてもいいの?

12時半に別府の杉乃井ホテルに着き、昼食をとる。セレモニーは14:45からだ。それまでゆうに、1時間半以上有る。事前に調べておいた別府カトリック教会は市内の末広町にある。フロントに聴くとタクシーで15分程だそうだ。迷わずタクシーに乗る。離れた処から一目で教会とわかる建物だ。我妻さんのドイツ紀行じゃないが、バケーションでないことを祈る。

幼稚園の門をくぐり司祭所に行き呼び鈴を押す。出てきた人が「あいにく司祭は不在ですが」の言葉に一瞬冷や汗を感じたが、「東京からオルガンを見に来た」と東京を強調して発音すると「それはそれは、誰も居ませんので、勝手にどうぞお入り下さい。」「写真撮っても良いですか?」「どうぞご自由に」との優しい言葉に甘えて恐る恐る会堂に登る。会堂正面にくすんだパイプがV字形に並んでいる。祭壇右手前にコンソールが置かれているが手鍵盤はシャッターが降ろされていた。ペダルは放射状。音色はというと・・・え〜と?わかりません。日頃はどんな音色が会堂に響いているのだろう?目をつぶると静寂な会堂の天井からパイプの響きが聴こえてくる様だ。今回はこれで良しとしよう!(それじゃぁオルガン紀行じゃないだろう!そうだ、そうだ!サギだ!)でも写真はしっかり撮って来ましたから・・・(デジカメだろうな?)えっ?あっ!(じゃあ、意味無いじゃないか!)・・・というML会員の影の言葉に「体力の限界」を感じ、今回で日本オルガン紀行は終り


別府カトリック教会 オルガン仕様
製作・設計・組立・整音:ボッシ(イタリア)

Manual I C-c''''
Principale 8'
Ottava 4'
Decimaquinta 2'
Ripieno V
Bordone 8'
Flauto 4'

Manual II C-c''''
Bordone 8'
Flauto 4'
Nazardo 2 2/3'
Flautino 2'
Ripieno V
Viola da Gamba 8'
Vibratore

Pedal C-g'
Bordone 16'
Bordone 8'
Flauto 4'
Ottava 4'
Ripieno V

Graduatore
Espressino
Electric action 5 stops
5 combinations

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