茶事って?

「茶道」にどのようなイメージをお持ちでしょうか?

和服姿の大勢の方が正座している光景をイメージなさいますか?
目にされる事の多いそれらの「お茶」は大寄せの茶会といいます。
大寄せの茶会では立派なお道具が使用される場合が多くあり、通常は一席につき御菓子と一椀のお茶を頂きます。
好天の一日を茶友とのんびりといくつか用意された茶席を巡る、、、楽しいひとときです。

「茶道」のもう一つの楽しみ方があります。
このホームページで紹介している茶事は、大寄せの茶会とは違う、もう一つの茶道の形です。

「茶事」は初座と後座で構成されています。
初座では炭をおこして懐石料理を頂きます。後座では濃茶を頂いて 炭を直して 薄茶を頂きます。
お客様は3〜5人くらい、 お迎えする側もまた少人数です。



茶事の流れを風炉の手順でご説明いたします

初座
前日まで 当日 客到着
案内状を出す 露地、茶室の掃除 迎えつけ
懐石料理の調理 席入り 主客挨拶 懐石 初炭 中立ち
一汁三菜 (休憩タイム)
後座
(銅鑼、鐘鉦) 後日
後入り 濃茶 後炭 薄茶 送り礼 お礼状

以上が茶事全体の流れです。茶道と懐石が大切な二本の柱であることがおわかり頂けると思います。


お客様として招かれた場合 当日の進行(炉の手順で)

案内の時間の15分前に到着するようにいたします。待合で身支度を整えます。
白湯が出ますので、皆で頂戴いたします。その後、正客を先頭に外腰掛に進みます。
外腰掛に亭主が迎えに行きます。案内に従って蹲を使います。



茶席に入ります。床と手前座を拝見して自席に着きます。
亭主がご挨拶に出ますので、本日の招待のお礼を述べます。炭手前が始まります。香合を拝見します。
懐石料理が運び出されます。皆で楽しく頂戴いたします。 
主菓子を頂きます。床と手前座を拝見して中立ちをします。

中立ちは休憩タイムです。いったん茶席の外に出ます。
このとき、洗面所も使いましょう(^^) 

後入りの案内の銅鑼が鳴ります。 
もう一度茶室に入り、床と手前座を拝見して自席に着きます。
亭主が無言で濃茶を練ります。
一碗を皆で頂きます。茶が終了すると亭主は炭を継ぎ足します。
その後亭主は薄茶を点てます。一人一碗ずつ頂きます。薄茶が終了します。

薄茶終了後、亭主が茶席に挨拶に出ますので、本日の茶事のお礼を述べます。
床と手前座を拝見して茶室の外に出ます。にじり口で見送る亭主に黙礼をします。

待合に戻って、お客様同士で本日の挨拶を交わします。身支度を整えて茶室を後にします。

以上がお客様として招かれた場合の茶事の流れです。
通常は二刻(4時間)かかります。
その間を十分に楽しんでくださいね。


お客様として茶事に持参する道具
扇子 袱紗 古袱紗 懐紙 楊子 残菜入れ(ビニール袋) 白い靴下または替え足袋 ハンカチ

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