2002年アカハラダカ秋の渡り |
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内山のアカハラダカ展望台(厳原側から) 内山のアカハラダカ展望台(内山側から)
◎ まもなくアカハラダカの秋の渡りが始まります。
昨年は、9月中に115,711羽が内山峠上空を通過しました。
今年も、9月1日から地元の中谷守氏や高瀬豊氏のご好意に甘えその観察記録を紹介していく予定です。
9月29日現在累計:113,414羽
月 日
天 候
羽 数
月 日
天 候
羽 数
月 日
天 候
羽 数
9/1(日)
雨のち晴
南西風強し- 11(水)
晴
北東風33,168 21(土)
曇
北東やや強5,058 2(月)
晴
南西やや強10 12(木)
晴
北風微風7,172 22(日)
曇
北東風弱し683 3(火)
晴
南西風微風221 13(金)
曇
北東風- 23(月)
快晴
北寄りの風191 4(水)
曇
北東風強し- 14(土)
晴
北東風1,265 24(火)
快晴
南風弱し155 5(木)
曇
北東風強し- 15(日)
曇時々雨
北東風27 25(水)
曇
東北東風85 6(金)
曇
北東風強し- 16(月)
雨
北東風- 26(木)
曇
東風31 7(土)
曇
北東風強し0 17(火)
曇
北東風強し136 27(金)
雨
北東風強し- 8(日)
曇
北東風微風12,514 18(水)
晴
北東風強し15,558 28(土)
曇
北東風強し38 9(月)
晴
北西風微風6,009 19(木)
晴
北東やや強57,641 29(日)
曇
東風〜南風69 10(火)
曇
北東風強し136 20(金)
曇
北東やや強3,189 30(月)
晴
西風弱し58
今日のコメント |
9月1日 今日は台風のゆり戻しか朝から強い雨風。昼過ぎに晴れたので、一応、内山峠に登ってみたが、上空は厚い雲で観察できず。朝鮮半島はまだ台風なので、渡りはあっていないだろうなあ。 9月2日 午前6時から9時までは霧で観察できず。霧が晴れ始めた10時ころから、ぽつぽつと2〜3羽の群れが観察できた(中谷氏談) 待ちに待ったアカハラダカの先遣隊が現れたようだ。いよいよこれからが楽しみです。 9月3日 今日は朝から微風。いきなり8時台に143羽。昨日に渡ってきた個体が多いのかもしれない。半島からの一陣は10時台の59羽か。その前後はぱらぱらだった。なお、この日はチゴハヤブサ5、サシバ3、オオタカ1が出現。 9月4日 今日は早朝から曇天。濃い霧も発生。峠はこんな日は厚い霧でまったく観測にならない。やむなく観察中止。 9月5日 今日も曇天。峠付近は濃い霧に覆われた。6:00と10:30の二回、峠の状況を見たが、まったく観察不能だったとのこと。明日も北東風が強いとの予報。この風向きが変わる時が、ねらい目かな。 9月6日 秋雨前線が停滞気味のため、天候が少しも変わらず北東風は昨日より強く、降り出しそうな曇天で、今日も観察不能だった。 9月7日 昨日より雲は薄かったが、風は相変わらず強い。午前9:40から1時間、午後12:30から30分ほど観察したが、アカハラダカは確認できなかった。秋雨前線が南下したので明日風が弱まれば渡るかもしれない。 9月8日 ここ数日の強風でとどまっていた群れが、一斉に渡ったようである。一陣は11:02の120羽を先頭に、12:41には一気に4,000羽の群れが出現。15:40の500羽まで断続しながら渡りが続いたとのこと。この間、私も時間が取れて14:10から一時間ほど観察する間に約400ほどを観察。今期初のアカハラダカ観察だ。遅く出現したものはかなり降りたようなので明日が楽しみかな。他にハヤブサ1、チゴハヤブサ1、オオタカ1。帰路にチョウゲンボウ2。 9月9日 前日島内に降りていた群れだろう。午前6時台に1600羽、7時台に600、8時台に500が出現。昨日の観察からは意外に少ない感じ。半島からの一陣が到着する10時台に1200、11時台に1983と渡ってきたが、その後は散発的に数羽の出現だったとのこと。今日の特徴は他のタカ類の出現が多かったこと。ハチクマ6、ハイタカ20、チゴハヤブサ14、オオタカ7は、特筆すべきか。いよいよ渡りも佳境に入ったかな。 9月10日 今日は再び、風が強くなった。雲量10で雲が低く、午前6時過ぎから午後1時ころまでパラパラの出現だった。
出たアカハラダカもほとんどは、渡っていないようだとのこと。他のタカでは、オオタカ1、チゴハヤブサ6、ハチクマ2、ハイタカ1。峠ではその他エゾビタキ、カケス、ヤマガラ。9月11日 今日の北東風はあまり強くなかったが、低い雲の流れは速かったとのことだが、あまり詳しいコメントは取れなかったので記録のみ。他のタカ類は、チゴハヤブサ4、ハヤブサ2、チョウゲンボウ2、ハチクマ1、ハイタカ1。その他の鳥では、ヤマガラ2、カケス4、キセキレイ2、エゾビタキ3。 9月12日 今日は朝から快晴、風も無風状態。7時台にいきなり4000、8時台に2600が出たが、朝鮮半島から飛来する時刻頃からはほとんどパラパラ状態。半島の秋雨前線のせいかも。前線が南下した午後からはほとんど出現ぜず。他のタカ類はチゴハヤブサ5、ハイタカ4、ハヤブサ3、ハチクマ2、チョウゲンボウ2、オオタカ1。7時台のチゴはアカハラを狙ったようで、アカハラの群れはたちまち二手にバラけて雲に入った。他の鳥では、ハリオアマツバメ46、ヤブサメ、またヤマガラ、シジュウカラの群れが多かったとのこと。 9月13日 今日は秋雨前線の南下とともに再び北東風。雲が低く霧雨模様の悪天候で、観測不能の一日となった。アカハラダカは少しでも雨が降れば飛び立たないという。半島方面が雨だと対馬には渡ってこない。 9月14日 今日は天気予報に反して、風はやや強かったが朝から快晴模様。しかし、半島の天気を反映して、出現するアカハラダカは今ひとつだった。他のタカ類はチゴハヤブサ6、チョウゲンボウ1、ハイタカ2、ハチクマ1。他の鳥ではアマツバメ4、エゾビタキ、カケス、ヤマガラ。 9月15日 雲が低く断続的にパラパラ降るが、今日は長崎県アカハラダカ一斉調査の日ということで、観察に向かうと、峠は珍しく霧がなく、雨の合間に観察できたようだ。もっとも出現はほとんどなく、飛び立った個体もほとんど渡らず戻ってきたようだとのこと。他にチゴハヤブサ4、アマツバメ10. 9月16日 朝から雷を伴う強い雨。今日も、一日中、雨で観察不能。 9月17日 朝から曇っていたが、霧はなかった。しかし北東の風がとても強く、照ったり降ったりで渡るには不向きな天候だった。結局255羽出現したが、119羽は戻ってきたため136羽とカウント。他のタカ類もチゴハヤブサ2だけだった。 9月18日 久しぶりの快晴となったが北東の強風が相変わらず止まない。半島の方の天気が回復しているので期待を持って観測に臨んだ。朝7時台にいきなり1万台の出現を見た。しかし昼過ぎから北東の風がますます強まったため^渡ったはずの群れがつぎつぎに引き返してきたため、午後からのカウントはご破算にしたとのこと。合わせて2万ほどもいたようで、天候具合では、明日はすばらしいショーが見られそう。他のタカ類では、オオタカ4、ハイタカ6、チゴハヤブサ4。その他の鳥ではアマツバメ4、カケス、エゾビタキ。 9月19日 前日の予想通り、今日は今季最高のアカハラダカが飛んだ。早朝の6時台にいきなり34,522、7時台に16,127、8時台に1,465、9時台に588、10時台に166. 11時台になると半島からの第一陣となる4,533、12時台には240、1時台に94羽をカウント。2時以降はパラパラと出現して341程をカウントしたが、これはほとんど降りたのでトータルからは外した。また、今日は他のタカ類は少なくチゴハヤブサ3、オオタカ1のみ。他の鳥はカケス、エゾビタキ、ヒヨドリ。 9月20日 今日は朝方は晴模様であったが時間が経つにつれ、次第に雲が広がる天候となった。相変わらずの北東風は昨日ほどではなかったが、風力4程度だったとのこと。前日に続いて6時台が最も多く、1,652羽。7時台に796羽。半島からの第一陣は474羽にとどまった。これからするとその日の観察が終わった午後3時以降にやってきて島内に降りるのだろうか。なお、今日付近の山々に降りたのは約260羽。他のタカ類では、ハイタカ10、ハチクマ3、オオタカ2、チゴハヤブサ3.その他の鳥はエゾビタキ7.渡りをする蝶アサギマダラも2匹確認。 9月21日 相変わらず北東の風が強く吹く一日。今日も出現のピークは7時までだった。7時台3,740、8時台938、9時題487。半島からの第一陣と思われる10時台、11時台は57、58でほとんど数は出なかった。12時台が218で今日はこれが半島からの到着と思われた。今日は管理人も8:20〜13:30まで観察したが、この間80〜100の束を数回出会ったのみで後は小さな群ればかりだった。他のタカ類はオオタカ4、ハイタカ9、ハチクマ2、ハヤブサ4、チゴハヤブサ5。その他の鳥は、アマツバメ33、ツバメ、カケス、ウグイス、エゾビタキ。 9月22日 今日は朝のうちは晴れ間も見えたが、次第に雲量が増していった。7時台には375、8時台に265をカウントした程度でその後はパラパラと出現する程度で、午後一時ごろには雨まで降り出した。他のタカ類ではチゴハヤブサ7、ハイタカ3、ハヤブサ1、ミサゴ1.その他の鳥ではカケス,メジロ、ウグイス、ヒヨドリ。
なお、今日は厳原町役場の観光商工課と町づくり課の企画によるアカハラダカ観察会が開かれた。観察会には約40人のギャラリーが参加したが、観察会が開かれた10:30から11:45ころは全く出現しなかったとのこと。大変残念だったが、今年もアカハラダカ観察に北は北海道、南は沖縄からの観察者が訪問されている。内山峠が多くのタカ愛好家に知られるようになったのが地元としてうれしい。9月23日 今日は朝から快晴。ほとんど雲も湧かない。昨日の悪天候で前日泊のアカハラダカがほとんどいなかったせいか、7時台0、8時台18、10時台15、11時台34と、全くの不振。80の群れが出た12時台の103が今日一番のピークだった。その他のタカ類では珍しくケアシノスリ2、ノスリ1でた。チゴハヤブサ7、ハイタカ3、オオタカ1、ハヤブサ3.その他の鳥はエゾビタキ20、ツバメ。今日はタカの出は悪かったが、中谷さん、Kさんご夫妻、Sさんご夫妻それに通信使夫婦が一緒で楽しい鳥見になった。 9月24日 今日も昨日同様快晴、南風だったがほとんど無風状態。今日は他のタカ類が多く出た。ハヤブサ7、チゴハヤブサ13、ケアシノスリ4、オオタカ5、ハイタカ1。他の鳥ではアマツバメ2、エゾビタキ7、キジバト2.快晴だと上昇気流が湧かないらしくて、上空に雲がないとほとんどでない。また、渡ってきてもかなり上空を通過するだけなので青空に吸い込まれ、発見も困難なことが多い。まだ、終わるはずはないんだけどなあ。 9月25日 今日は前日に渡ってきていた群れが飛び立っただけで、半島からの飛来はなかったようだ。午前6時台2、7時台31、8時台36、9時台16.その後は観察されなかった。他のタカ類ではチゴハヤブサ11、ハヤブサ3、オオタカ、ハイタカ1.これらのタカは冬鳥の飛来を追いかけるようにやってくるので、もう田んぼあたりには冬鳥がいるかも。その他の鳥は、エゾビタキ、ヤマガラ、ツバメ、カケス。 9月26日 雲が低く昼前には雨が降る天気だったが、今日も前日に続いて午前6時台4、7時台9、8時台14、9時台、10時台各2で、半島からの飛来は見られなかった。渡りは峠を越えたようだ。他のタカ類はチゴハヤブサ7、ハヤブサ3、オオタカ2、ハイタカ2.他の鳥ではエゾビタキ11. 9月27日 一日中雨模様で観察不能だった。しかし管理人の所在地対馬佐賀でもチゴハヤブサとハイタカが舞っているのが見られた。ハイタカは対馬に晩秋から初冬ぐらいまでは滞在する。獲物は冬鳥のタヒバリたちである。 9月28日 今日は何と午前中の6時間近くの間にたったの1羽だった。午後1時台にようやく半島からの飛来があったが37羽の小さな群れだけ。ここのところ半島の天気が悪いので回復すればもう一陣の期待で観察継続とのこと。他のタカ類は、ハチクマ2、オオタカ2、ハイタカ2、ハヤブサ3、チゴハヤブサ3. 9月29日 今日は、7時ごろは雨が残っていたが、その後少しずつ回復。でもアカハラダカは9時台の50以外はパラパラの状況。他のタカ類は、ハヤブサ3、チゴハヤブサ4、オオタカ1、ハイタカ6、ハチクマ1。その他の鳥ではアマツバメ14. 9月30日 今日は午前8時ごろから昼頃までぱらぱらと言う感じだった。どうやらアカハラダカの渡りは終わった感じである。他のタカ類はハヤブサ3、チゴハヤブサ3、オオタカ6、ハイタカ3、ミサゴ1、ハチクマ1。その他の鳥ではアマツバメ9.今日で、内山峠でのアカハラダカのカウントは一応終了とのこと。昨年より約2300余羽少ない結果に終わった。もちろんこれは観察結果で、実際は、霧や雲の上を飛びカウントできなかった個体数も少なくないはずである。何しろ4年前は38万羽を数えたのだから。