大洗は庭です!!





ニッサン セドリック カスタム
大洗NK観光“あんこうタクシー”

 
チョロQ タクシー改造












工作員的ガールズ&パンツァーモデリング第3弾…なのですが。
「え!?そっち行くの!?」と言われても仕方のないアイテムとなりました。

もちろん戦車も作りたいと思ったのですが、何か誰も作ってないような面白いもんないかいな…と考えていて、うっかり思い付いてしまったのだから仕方がない。
なにぶん似たようなものを過去に2回も作っていて手順が粗方分かりきっているからもういけません。
モデルカステンのちっこいデカールもあるし…
午前10時過ぎにバラし始めて夜にはサフまで吹き終わってました。速い速い。あんまり速くてもパテとか乾き切らなくてよかないのですが。








基本的な行程の山はクォーターウインドウ埋め、フロントグリル・ヘッドライトのエッジ及びリヤフェンダーの切削です。YPYの時と同じ、代わり映えなし。

現時点であんこうタクシーの実車は2台あるのですが、特にどちらか特定の1台を模したものではありません。
ただホイールがクラコン(全国タクシー物語)から取ったフルキャップタイプなので、1号車(なのかな?)に近い印象はあります。
例の商用ホイールの方がトレッドが狭いのもあり営業車っぽい雰囲気は出るのですが、クロームの縁取りも相まってやはりこちらの方が見栄えはします。








今回はカスタムグレードなので更に前後バンパーの改造が加わります。
とは言ってもごく簡単なもので、元のモールドを削り落としたら中央の開口部を残してパテ埋め、アゴの形状を削り出したら細切りプラ板でコーナー部分を再現。流石にこのサイズでウインカーを窪ませるのはつらいので、クリアオレンジを塗ったアルミ調シールの後貼りです。

今回は一応セドリックエンブレムがある風にベアメタルホイルを貼り付け。
またヘッドライト部はクローム、グリル部はスーパーブライトクロームと光沢を変えてます。一見してほとんど分かりませんが、少なくとも全部同じものと貼ったのと比べると多少なり変化は見られます。
ナンバーはNK観光の「え」と電話番号から適当に。








テールレンズはまた例によってベアメタルホイルを貼った上からクリアオレンジ/レッドで塗装しただけ。
実を言うと一旦完成して撮影して画像編集中に、左右テールで上下幅が違うのに気が付いて左側を作り直してます。
画像だとまた表現が違うように見えますが照明のせいです。違ってもそういうことにします。して下さい。

プレートのコピーはごく普通に『大洗観光のご用命は』というものも作ったのですが、後から思い付いたこっちの方が面白いので採用。








アンドンは2枚重ねにしてプラ板から切削。
やや大き目な気もしますが見栄えも考慮して…というのは大体後付けの理由で、手作業でちまちま削っていってほぼ左右対称を追っていったらこのサイズになりました。
もう一回りくらい小さくしたかったところですが、それで対称が出ないと削り込みが過ぎてパーツ自体が無くなってしまう可能性があります。
文字は電気店で「タトゥーシール」用紙を購入して作成し、営業車ゆえのルーフの雨樋も細切りプラ板で再現。








窓枠もやはりベアメタルホイルですが、前回と同じ(はず)スーパーブライトクロームを貼ろうとしてもどうにも上手く行かない。
一番の難所であるドアサッシから始めたのですが、うまく切れない、馴染まない、剥がす方に持ってかれる、手元が狂う、どうしても決まらない。何しろ古いので経年劣化でノリが弱くなってる可能性が考えられますが、それにしてもスーパーブライトってこんなに厚くて硬かったっけ?
5回くらい失敗したのち、このまま続けるとボディが修復困難なほど傷だらけになると判断してやむなくクロームに切り替えましたが、こっちはこっちで劣化してヒビだらけになってしまっていて必要な面積が切り出せないという始末。何とか使える部分を拾い出して仕上げましたが何度か泣きそうになりました。








今回はついでにドアバイザーも作ってみました。と言ってもプラ板をそれらしく切ってちょっと曲げて色塗っただけ。本当はもっとピンクなのですがあまりピンクでも違和感があり、メタリックピンクに薄くスモークを重ねたらこんな色になりました。
できれば透明プラ板で作った方がベター、ヒートプレスでもしてちゃんとバイザー形にすればベストなのでしょうが、流石にそこまでの気力もなく。
というかあまりリアルにし過ぎると、前後一体なのの違和感が余計増すかも知れません。分割したらそれはそれでおかしいのですが。前ドアのガラスどうなってんのよって。なのであえて分割線も入れていません。ちなみに前述のベアメタルの貼り込みが今ひとつなのを隠すにも程良く役立っておりますが、別にそのつもりで作ったのではないです。最初から考えていてサフの段階で切り出してございましたので。

クォーターピラーのエンブレムはリヤプレートと一緒に作ったシールなのですがやや大味か。できればクローム仕上げにしたいところですが、これもここまでのサイズとなると工作が困難です。整った六角形に切り出すだけでも正直しんどい。フロントフェンダーのウインカーも出来ることなら角丸にしたいのですが、私の技量ではこれが限界です。


実車はフェンダーに金文字で「大洗」と入るのですが、これを再現できなかったのが悔やまれます。
前述のタトゥーシールの他に白転写シール台紙も購入してああでもないこうでもないと多大な苦労を重ねてあれこれ試したのですが、結局「マイクロドライプリンタか特注インレタでもない限り納得できるクオリティにならない」という結論に至っただけでした。チョロQなんだしいっそ普通のシールっぽく作ってしまうというのも考えたのですが、あんこうマークはちゃんとクリアコートしてあるのにそれは全然気に喰わない。ここまでやって手書きのヨレた字ってのはもっと気に喰わない。無念。












最後にベース車と比較。
厳密に言うと同じリゾートキャブでも黒ボディ車を使っています。単にそちらの方が元塗装が薄くて仕上がりが良くなりそうと思っただけで、もちろん上塗りの色とは何ら関係ありません。サフ吹いちゃうわけですし。
ともかく比較画像を出さないと、元の状態をご存じない方には本当に「黒く塗ってシール貼っただけ」と思われかねないので忘れてはいけません。

というか本当はこういうネタは所詮ネタなんだからと黒く塗ってシール貼って終わりにするのが健康な気もするのですが…えらい手間を掛けてしまった…
この一台を仕上げるだけで多少眼が悪くなったと思います。わりとマジで。いや笑い事じゃなく。ってか笑えません本人は。








何しろこんな拡大された画像で見続けているとスケール感狂いますが(俺だけ?)、所詮はチョロQですから。
隣のみぽりんはねんどろでもねんぷちでもありませんカラコレです。見りゃわかるか。
基本的に細部は5倍以上のルーペで見て作業していますが、それでも何とかそれらしく辻褄を合わせるのがやっとです。
人に゛はできる゛こととできな゛いことがあ゛る゛…!







ケースに入れて完成。

ダイソーへ買いに行ったらハーフサイズとはいえトールタイプのものしかなかったので、高さを逆手にとってマリンタワーの背景を入れてみました。
ベースは耐水ペーパー、白線は手持ちのカッティングシートをペーパー掛けしてツヤ消しにしたもの。
まめちしき : 細かいペーパーの表面にゴミなどが付いた時は、マスキングテープの粘着力で取りましょう。手で払うと、削れた指の皮の跡が白く残ります。

なお当初は拾いものの画像を入れて仕上げたのですが、心ある方から撮った写真を提供していただきました。
…のですが、タワーの写り自体は素晴らしかったものの写り込んでいる人が多くて修正が思うようにいかず、結局自分で撮ったものに差し替えました…ありがとう、やさしいとしあき…




固定はベースに2つ孔を開けて、ビニタイで右後輪を縛り付けています。
前輪はフリーになっているので、適度に傾けることによってウイリー状態の再現も可能。(たまたまですが)



ばりばり作戦を開始します!!













この際ですので前にまたの機会と言いながら全く機会がなかった日本製Y31と中国製の違いなどを。
とは言っても画像だと正直分かりづらいのですが。

右がメイドインジャパン、左がチャイナです。
エッジがシャープな印象は何となく伝わるかと思いますが、実物だともっとハッキリ分かります。
フロント周りで目立つのはがグリルの桟や格子ががたがたなこと。現車はさほどではありませんが、後年の生産車では前後ウインドウモール上部がよれよれなものも目立ちます。
散光灯はクリアパーツから不透明の塗りになっており、ボテ塗りなせいで形状が一層ダルく見えます。






ドアウインドウのモールもよれよれです。窓のくり抜き自体形が定まっていません。
目立つ車体損傷として、チャイナは右フェンダー後端から運転席ドア前端がかなり膨れ上がっています。恐らく金型の傷を何も考えずにぎゃんぎゃん彫り込んだせいでしょう。

またこのセドリックは元々フロントアクスルが若干後ろに寄り気味なのですが、チャイナそれがより酷くなっていることが多いです。






シャシーが塗りに変わっていますが、ボディも合わせて材質自体変わっており、明らかにヤワで良くない素材です。大袈裟に言うとジャパンがみっちりかっちりなら、チャイナはかすかすのへろへろ、そんな感じ。収縮変形も大きくなっているせいでホイールアライメントにまで影響が出ている模様。







日本製のモデルだからと取り立てて高額で取引されているわけでもなく、単純に仕上がりを見るならメイドインジャパンを選ばない理由などなさそうに思えるのですが、元がヘボいと素人改造故の仕上がりの荒さが紛れて目立たないというメリットもあるので難しいところです。日本製のかっちりくっきりしたモールドと比肩する仕上がりにするには相当な鍛錬が要ると思います。少なくとも私には。







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