「すいません、つい“ITドライビング”に夢中になってしまって…」
「ハイハイ、いいから免許証」





ニッサン セドリック 覆面パトロールカー (YPY31)

チョロQ パトカー改造




お馴染み、恐怖のフロントビュー。


実車は長らくメッキすらされていないタクシー用グリルだったが、最近になって一足飛びに十文字形のVIPグリルが付けられるようになっている。

本当に厳密に実車のバランスを考えるとグリル幅をもっと狭く、かつライト幅をやや広くし、ついでにバンパーのウィンカーももっと中央寄りにするべき―なんだけど、そうすると顔を殆ど全面的に作り直すことになり、そのくせディティール自体は全くと言っていいほど変わらない…という甚だ実りのない結果になるので、断面が角張っていたヘッドランプをイマ風に丸くし、グリル上部にトリムを追加しただけ。コレだけでも最新型Y31に見えます。

グリルの十文字の横バーは一度は付けてみたものの、却ってVIPグリルらしくない感じになってしまったのでオミット。因みにパトカーにもセドグロ両方ある(セドが3000グロが2000)ものの、一般車と違ってグリルのエンプレムが付かない。


グリル限らず、メッキ部分は全てベアメタルホイルのスーパークロームを使用。
ヘッドランプがメッキなのは賛否あるとは思いますが、車体がシルバーなのでランプをシルバーに塗ってもてんで目立たず寝惚けた顔になってしまうだけ。なにぶんサイズが小さいので、細かい部分を目立たせるためにもこれ位した方がいいのではありますまいか




リヤについてはテールレンズの形状が変わっているので、両端部分のみモールドを全部削り落として、切り抜いたベアメタルの形状でテールレンズの形を決定。
しかし何故かは知らないが元々の形状はプロトタイプとなったY31初期型とも全然違う。

お馴染みTL(トランクリッド)アンテナは1ミリの真鍮線。根元のスプリング部分はベアメタルを巻いただけ。基部は三角に切った0.5ミリプラ板。


ナンバーは市内に配備されている車両にちゃんと合わせてある。
モザイクをかけてあるが、個人的には別に公用車だし、雑誌等にもナンバーは紹介されているし、そもそもナンバーなんか判らなくても実車を一目見れば覆面なのは一目瞭然、隠す必要などない―と思うのだが、どうもネット上の良識ある方々は公表すべきでないとお考えのようなので、一応隠しておく…つってもそれ以前に番号が番号なのでモザイクの意味が殆どないですなコレは。




中期以降のY31セダンの大きな特徴が、初期型で設けられていたクォーターウインドウが埋められてリヤピラーがぶっとくなっている所。
ただ埋めるだけならば何と言うこともないが、ウインドウ部分がビラーより一段低くなっているトコがなまじっかちゃんと再現されていたがために、リアドアサッシュとリヤピラーの境目のライン出しには結構気を使わされた。

クォーターウインドウが無くなったため、それまでそれ程目立たなかった車体バランスの破綻が露呈。ボンネットとトランクの長さが同じだ…バンパーだって前は5ナンバーサイズなのに後ろは3ナンバーサイズって感じだし。

まぁ、そこまで言い出すとキリないから気にしない方向で。




ホイールチョイスはちょっと迷った所。
最近のデフォルトである星型5本スポークではとても感じ出ないので問題外、かと言ってAタイプホイールは現在は入手がやや困難。理想はQタイヤだがこれはもっと入手困難。
ということで、セット物の中国製チョロQに使用されている「商用ホイール」を使用。
センター部分を黒く塗ってスチール感を強調。

元の成型色が白だったので、シルバーに塗るためにタイヤを外して…と思ったらこれが中々外れない。やっと外したと思ったら、何と伸びてしまってガパガパに。普通の後はめタイヤではなく、Qタイヤ同様の自動成型のポリ素材だったのだ。

仕方がないので度胸一発、エナメルのシルバーで筆塗り…アッサリ成功。
案ずるより小野ヤスシとはよく言ったものです。

(注:Aタイプ・・・以前の日本製チョロQデフォルトのホイール、ハヤシストリート風のアレ)
(注:Qタイヤ・・・デザインはAタイプとほぼ同様だがタイヤにトレッドパターンが刻印されたもの、サイドウォールの「QQQ」の刻印からそう呼ばれる)
(更に注:商用ホイール・・・商用車に使われることが多いので今勝手に命名、サイドウォールに「ST‐1*」のサイズ刻印があり、これの雰囲気がスゴくバイアスタイヤっぽい。タクシーには最適)



して、覆面交パの覆面交パたる証し、反転式警光灯。


ういーん…

ぱこん

ってできれば最高なんですけどねぇ。
残念ながらこのサイスでそこまでやるのは気力がとても続きません。
決して不可能じゃないんだけど

あ、しかもこの開き方、左右逆だ…


際にはこのように、真鍮線の軸を用いた差換え式。

パトライトの方の軸の途中に串刺しになっているのは透明アクリル板。
そのままだとランプが屋根の穴の中に埋まってしまうので、ちゃんと実車同様屋根より上に出るように高さを調整するためのもの。


因みに流線型警光灯は「チョロQ西部警察セット」を購入し、ZやRSをバラして部品取り…するのは幾らなんでももったいないのでシリコンゴムで型取り、ポリ樹脂で複製。
FRP工作用のポリ樹脂は流石に硬くて、穴あけに結構難儀した。



べース車との比較。
白黒パトカーの方は、パトライトがクリア樹脂の日本製。今や貴重品。

尚、現行チョロQのラインナップではパトカーはクラウンコンフォートになってしまっており、セドリックパトカーは既に絶版だが、はたらく自動車系セットや星の数ほど出ている特注タクシー物でセドリック自体はまだまだ入手可能。
ただしこれらは全て、金型も成型もワヤクチャな中国製。中国製セドリックの出来の酷さについてはまたの機会に。





追記:

その後、一旦はオミットとしたフロントグリルの十文字と、バンパーのクロームモールを追加。グリルの桟のヨレは前よりは目立たなくなった感じ。

因みに現車、後述のクラウンロイヤルの導入に伴い、退役もしくは移動となった模様。




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