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―もしもハリー・ポッターが同級生だったら。 |
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私はハリーがあまり好きじゃない。 …と、言うと、大抵の人は驚くだろう。「ええー! あんな面白い話を、なんで。」 面白いかどうかはともかくとして、作品はまぁまぁ、それなりに面白いんじゃないかな。魔法だか洗脳だか知らないが、これだけ売れてるわけだし(笑 正確に言うと、主人公のハリーが気に入らないのである。 「もしもハリーが同級生にいたら」、私はきっと友達にはなれないだろう。 ダンブルドア校長に頼まれたって、こんな奴と友達になんかなりたくないわ!! …と、個人的に思っているわけ。 ま、所詮は私個人の雑記なんで、あんま気にしないで。ハリー好きな人は読まないほうがいいと思う。 とくにハリーもえの人は(笑 【虐待の真相】 親戚の家で虐待されている「ジェイン・エア」状態なことで同情を集めるハリーだが、実は、ものすごく恵まれている子だ。 家事手伝いさせられないし、ご近所の人に無視されているわけでもないし、自分の部屋は普通に持っている。「小公女」よりはずっとマシ。 学校も行かせてもらっている。その学校で、ロンやハーマイオニーのような友達が出来なかったのは、自分が魔法使いだから云々よりも本人の性格の問題ではないだろうか? しかも彼には、ダンブルドア校長やその他の魔法使いといった、遠くから見守っている人たちがいる。 根本的に、ヤバくなったら助けてくれる人たちだ。 その人たちがハリーを自分たちで引き取らず、親戚のところに置いておく理由は、既に作品の中で語られている。ダンブルドア曰く、”教育のため”なのだ。 普通の人間たちの間では何もないただの子供だが、魔法使いの世界では有名人である。幼い時から、有名人・英雄として、ちやほやされて育ったのでは、精神発育上、問題がある。そこで、虐待されつつも、謙虚で、打たれづよい子になって欲しい…。 と、いうわけで、教育の一環として幼少時は普通の人間に預け、成長したら魔法学校に入れて鍛えよう、という方針だったのだ。 全然めぐまれない境遇じゃないじゃん。 単に修行中なんじゃん。^^; 虐待受けてマトモな性格に育つかどうかはともかくとして、ハリーに不幸な少年時代があったとしたら、それはダンブルドアのせい、とも言える。穿った見方をすれば、魔法学校に入ってからのダンブルドアの(多少過剰な)処置は、ハリーを手なづけるための作戦とも言えるだろう。 また、はっきり言えば、ハリーは、叔父さん一家の「幸せな生活」を乱した、よそ者でもある。 魔法使いという家系の生まれなんて、得体のしれない存在、普通の人間である叔父さん一家的には引き取りたくない親戚の子だったに違いない^^; 他に身内がいないから嫌々預かることにしたのだと、これも作中で語られている。 そんな、酷い! と、思うかもしれないが、まぁ、よーく考えてもみてほしい。 魔法使いですよ。超能力者とかとおんなじですよ? 胡散臭いじゃないですか(笑) 魔法が使える人間なんて、普通の人から見れば、まず気持ち悪いもんですよ。マグルの皆さん。あなただって、とつぜん、親戚の「自称・超能力者」が同居することになったらヤじゃないっすか?^^; 馴染めないのはある程度仕方が無いんじゃないですかね。 そこらへん置いといて、ハリー側だけが一方的に被害者ヅラするのは、どうなんだろう。 私にはどうしても、ハリー自身の心の中に「僕はこの最低な一家とは違うんだ」という、無意識的な蔑みがあったために、叔父さん一家とうまく行かなかったような気がしてならない。(養ってもらってるくせに、けっこうエラソーなんだよね) どうもハリーは後ろ向きで、自分から不幸を招きよせているようにしか思えない。 もっと明るくて積極的なら、叔父さん家での待遇も違ってたんじゃないのか? もしもハリーが、魔法使いでない単なる人間で、普通の学校のクラスメートにいたら、あなたはどうなんだ。友達になりたいと思えるか? 私は、こいつ、根暗ですんげー気持ち悪い奴だと思うんだけど。絶対自分から話しかけてこなさそーだし、話しかけても返事しなさそーだし。 ヒーローとしてではなく、冷静〜に、友達候補としてハリーを見て欲しい。 …自分から声もかけて来ない、悲劇ヅラして内気で自信が無くて口ベタ、そのくせ自身の好奇心は優先させて人の気持ちや迷惑も顧みない少年。魔法のほうきに乗ればスポーツマンだが、ほうきが無いと地べたではおそらく運動おんち。魔法の才能はあっても、人間世界の学校での成績は…。 典型的いじめられっ子の様相を呈している。それどころか、何一つ満足な部分がない^^; ロンくらい明るくてサバサバした子ならともかく、ハリーとは二人っきりで一緒にはいられないと思うぞ? 隣の席にいるのも、ちょっと厳しい。私は友達になれそうもない。 【実はエリート】 さらにハリーは、両親ともに一流魔法使い、という、生まれながらの超エリートである。 両親の残した財産はガッポリ。両親の残した人脈はガッチリ。おまけに、生まれつき魔法使いで、魔法を使うこと自体には何の努力もいらない。 何せ、「君は偉大な魔法使いだ」と、ダンブルドアに言われてるくらいなので、もともと才能があることも間違い無い。 どう見たって、持てる者である。 ハリーの身近にいる友人として、ハーマイオニーを見て欲しい。 魔法使いからすれば「魔法も使えない奴ら」、”マグル”として差別されている階級の生まれで、魔法界には何の人脈もないが、己の力を信じ、己自身の力で努力して魔法を使う力を伸ばそうとしている。少々生意気だが、それ以上に努力家であるという点で好感が持てる。 ロンはどうだろうか。魔法使いの家に生まれているが、子沢山で、貧しい。そのため、兄たちのお下がりで生活するしかなく、時々バカにされているが、それでいじけていまうような性格ではない。 優秀な兄を持ち、コンプレックスはあるものの、自分に出来ることをしようとする、明るくて前向きな性格だ。 だが、ハリーは、二人にないものを全部持っている。 家柄・人脈、財産・才能。恵まれすぎだ。 なのに本人は全く気がついていないのである。 ええ、このハリー・ポッターのシリーズは、いっちゃん不幸そうな顔をした奴がいっちゃん恵まれている、という事実に気付いた瞬間から、腹が立ちはじめる物語なんスよ、実は(笑) 才能があるんなら、もっと勉強しろよ。狙われてんの分かってんやから自衛しろよ。攻められてからバタバタすんじゃねぇよ。周りの人間が、お前のためにどんだけ尽力してると思ってんだヨ!! 具体的なところでは、自分が命狙われてるのに、コッソリ遊びに行ってしまった話があった。 あれはダンブルドアも言ってるとおりだが、もっとハッキリ、「てめぇ皆がこんだけ気ィ使ってんのに、それ無視って勝手に行動すんじゃねぇよ!」…くらい言ってやってもいいんじゃねぇの? 話の都合上か、ハリーはひたすら、事件が起こってから動く受動的なキャラである。 それも、いただけない…。 【身内の情はゼロ?】 いくら好意を抱いてくれなかったからと言って、ここまで育ててくれた叔父さん・叔母さん夫婦に、ひとかけらの感謝も抱いてないっつのも、いただけない。なんだかんだ言って、放り出しもせず家においてくれた人たちなのに…。 正義と悪を明確に分けないと気がすまない文化圏なのかもしれないが、叔父さんたち、ここまで悪役にされるとかえって可愛そうだ。(※作者はイギリス人だとのことだが、全然イギリスっぽくないんですよね。ご近所づきあいとか気にするイメージなんですがねエ、イギリス人) ハリーが自分から親戚との交流を拒絶してるんだから、そりゃ相手だって返しようが無いさ。 誕生日に楊枝? いいじゃーないか。覚えててくれただけマシだろう? ここにも、実の親でもないのに、誕生日には毎年、きちんとしたプレゼントをくれるのが当たり前だという、ハリーの無意識的な傲慢さがビシビシと出ている気がする。 楊枝、いいじゃん。虫歯にならないように気を使ってくれたんだろ。 「ありがとう叔父さん! でも次はデンタル・フロスがいいなぁ」くらいヒネって返せばいいと思うんだがね。 しかし、んな余裕はハリーには無いらしい。根暗だ…。 飼ってる白いフクロウ・ヘドウィグ(殉教した聖女の名前をつけた。ヒデェ)に、「お前だけだよ」とか言いながら話しかけてるあたりも、なんかすっげー暗い。 それでいいのか、ハリー・ポッター。 +++ 主人公が気に入らない話は、どんだけ面白かろうが苦痛である。 そして、最初は面白いと思った話も、主人公の性格によってどんどん面白くない方向に流れていくものである。 4作目から後を読む気がしないのも、どうせハリーは私の好きな大人には成長しないだろう、と予想できるからだ。キャラの根本的な性格は作者の性格と連動するので、多分変わらない。 もしも自分が物語の中の世界にいて…、ハリーが同級生にいたら。 とりあえず一発殴ります。 ハリーの周りの人間は、甘やかしすぎだろう? もっと厳しく鍛えろよアイツを。 魔法使いなのに精神が脆弱でええんかい。 <追記:2013.11.01> このコンテンツにおいてあるテキストの中で、ある意味一番人気なのがこの記事だ。 ハリー・ポッターという人気作品の話だけあって、さすがにファンの質もピンからキリまである。一度だけだが言葉汚く罵られた挙句「殺す」とメールに書いてきた子もいた。 まあ、まあ。 こっちも「殴る」とか過激なことを書いてあるので、きっと同じレベルに合わせてくれたのだろう。読者の年齢層が低いだけという可能性も否めないが。 これを書いた当時の自分は、ハリーの年齢に近かったので、自分と同じクラスで学ぶことを想定して「アイツとは友達になれない」と考えたのだろう。今の自分は年齢が離れてしまったので、そこまで気に食わないとも思わないが… まぁ… 敢えて自分から関わりに行きたくはないタイプかなぁ…。 当時からロンやハーマイオニーは好きだった。 二人とも自分なりの努力をしているし、自分の人生に責任を持ってる感じで好感が持てた。その二人とくらべて主人公ハリーの受動的なことが気に食わなかった。 今思えば、ライトノベルにありがちな主人公なのだと思う。不幸な生い立ち、秘められた力、選ばれた存在。自分が特に何かしなくても、冒険の相棒としての友達や恋人が揃い、特に覚悟を決めなくても主人公特権で冒険が始まり、誰かが伝説の武器をくれる。(笑) 私の好きなタイプの主人公でないことは確かだ。 そこの好みは今も変わっていない。 それから、上の方の昔のテキストにも書いたけれど、直接血の繋がらない子供を家庭に受け入れるのって、すごく大変だと思う。三食メシ食わせて寝床まであるとか、小公女よりも恵まれているし、ほかの両親のない物語の中の子供たちと較べても、相当恵まれている部類だと今も思う。 しかもハリーは両親が不審死しているうえに本人も魔法使いとか、普通の子供じゃないからね。多少煙たがられてもしょうがないでしょう。そこをハリー可哀想! ハリーを批判するなんて酷い! ってあんまりにもハリー寄りの視点だけで見るのはどうかなと思う。 客観的に見ると、ハリー人生なめてんじゃないの? って思う部分も結構あるんですよ。 ハリーはポリアンナみたいに頑張れなかったのか…。 ちなみにうちの両親は、実の両親でしたが、共働きだったので私の誕生日はしょっちゅう忘れてました!(笑) 覚えてて楊枝でもくれるだけ、だいぶ家庭的な環境だと思います。ハリーさんの幼少期。 |
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