ED:01 主人公、消滅
<崖の上の裁定場面:ウプウアウトとパケトが向かい合って話し合っている>
ウプウアウト「結論が、出たようだな。」
パケト「…そのようですね。」
ウプウアウト
「最初の季節が巡り、人間たちは、新たな地に居を落ち着けた。
これより先、町はさらに規模を増し、人々の数は増えてゆくだろう。
守護者が頼りなければ、かの町の者はことごとく、
黒き土地の恵みより見放された、呪われた地となろう。
守護者【】は――
残念ながら、守護者としては、力不足だったようだ。
かの者に、裁きを下さねばならぬ」
パケト
「あの子は危険です、ウプウアウト様。
力の使い方を知らず、
人が何を求めるかを知らない。
けれど、おのが願望だけは持ち、
人のそばにありたいがために、他を排除する――
悪しきものたちから人間を守護してはいますが、それは"結果"に過ぎません。
彼には、善悪の区別が無いのです。」
ウプウアウト
「そのようだ。
かの者が、このまま力をつけてゆけば、我らの敵ともなろう。
ここで、終わらせねばならぬ」
パケト
「――裁きの役目は、私にやらせてください。
あの子を正しく導いてやれなかった罪は、私にもあるのですから。」
ウプウアウト
「良かろう、そなたに任せよう。
つらい役目だが――」
パケト
「……。」
― ED:01 ―(ナレーション)
主人公は、その力を人々のために使うことが出来ず
人々の信頼を得ることが出来ませんでした。
信仰を得られぬ神として忘れ去られ、
やがて…人々の記憶からも、消えていったようです。
彼の名前も、彼が存在したことも忘れ去られ、
今では、何ひとつ、痕跡は残されていません…
<バッドエンディング画面>
ED:02 精霊に戻される
<崖の上の裁定場面:ウプウアウトとパケトが向かい合って話し合っている>
ウプウアウト「結論が、出たようだな。」
パケト「…そのようですね。」
ウプウアウト
「最初の季節が巡り、人間たちは、新たな地に居を落ち着けた。
これより先、町はさらに規模を増し、人々の数は増えてゆくだろう。
守護者が頼りなければ、かの町の者はことごとく、
黒き土地の恵みより見放された、呪われた地となろう。
守護者【】は――
|残念ながら、守護者としては、力不足だったようだ。
かの者に、裁きを下さねばならぬ」
パケト
「優しすぎたのです、あの子は。そして、寛大すぎた。(※ここの部分は主人公のステータスによって変化)
悪しきものにさえ、情けをかけた…
…私には、あの子を正しく導くことが出来ませんでした。
けれど、ともに過ごした中、あの子が人を思っていた心だけは、信じたい。
どうか、彼が人の側にあり続けることだけは、
許してやって下さい。」
ウプウアウト
「…。
幼きものを守護者とし、困難な地に追いやったのは我らの罪。
かの者に、すべての責任をなすりつけるわけには、ゆかぬ。
かの者から神格を剥奪し、精霊の地位に戻すにとどめよう。
ご苦労であったな、パケト。そなたも、バストの町に戻るが良い」
パケト「…はい。」
パケト
「【】、ごめんなさい。
これが、あんたのためにも一番いいこと――。」
― ED:02 ―(ナレーション:廃墟の町)
かつて、その場所に小さな町が、ありました
けれど、そこに町のあったことを覚えている者は、既に無く
風と砂が、すべてを時の彼方へと押し流して行きました…。
ED:03 猫に転生
<灰色の町。ネフェルトの後ろに、灰色の子猫が座っている。ネフェルト、気づいて振り返る>
ネフェルト
「あれ…」
<猫、一歩進む>
ネフェルト
「神殿にいた、青い目の、ねこさんだ!
どうしたの? まいご?」
<猫、ゆっくりと近づいていく>
ネフェルト
「うふふ、いっしょに遊ぶ?
じゃあねぇ…」
<画面フェードアウト>
― ED:03 ―
主人公は小さな猫に生まれ変わり、その一生を、まっとうしました。
親しい人々に囲まれた一生は、
穏やかで、悔いの無いものであったようです。
ED:04 死後の楽園へ
<死後の世界:思い出の峠道。少女が立っている。子猫が近づくのに気づいて振り返る>
レウト
「あ! メセスっ」
<少女、近づく>
レウト
「よかったぁ…
いなくなっちゃったのかと思ってた。
ずいぶん、探したんだからあ。
みんな村で待ってるの。心配したんだよ?
…もう、いなくなったり、しないよね。」
レウト
「どこにも行かないでね。
いたずらしても、叱らないから。
ね?
これからは、ずっと、いっしょだよ。
ずっと……」
<フェードアウト>
― ED:04 ―
主人公は、ともに生きることを約束した少女と"楽園"で再会することが出来ました。
そこは、死後の世界でありながら、永遠に終わらぬ生の世界――
彼にとって、それは、満足のいく選択だったのでしょうか?
ED:05 猫に転生(2)
<灰色の町:神殿前。神殿をじっと見つめる猫姿の主人公の後ろから、子猫のイシスが近づく>
イシス
「ねえ、なにしてるの?」
主人公
「う、うん…」
イシス
「そこはねぇ、神様のおうちなんだよ。
…どうか、したの?」
主人公
「なんだか…
懐かしいような、気がする…」
イシス
「えー、そんなハズないよぉ。
だって、あなたまだ、この町に来たばっかりじゃん」
主人公
「うん… そう…なんだけど。
……」
イシス
「ないてるの? どうして?」
主人公
「わからない。
わからないけど、涙が、出てくるんだ。
何か、とっても大切なこと…
忘れてしまったような、気がする…
…とても、大切な…。」
<フェードアウト>
― ED:05 ―
主人公は、すべての記憶と力を失い、ただの猫として、町に戻りました
信仰を失った魂は、時とともに薄れ、いつしか消えていったようです
しかし、それは
過去と現在の、すべての約束を放棄する、
空虚な選択でした…
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