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メヘトウェレト Mehet-Weret

古代名:メヘトウェレト/ギリシア名:メティエル、メトイエル/別称・別綴り:-
性別:女性


――――世界の根源にある大いなる水

主な称号

主な信仰
ツタンカーメン王の遺品のひとつ、「寝台」に刻まれた三柱の神の一柱。名前は「大いなる洪水」を意味する。
死者の再生に関わる神々のうちの一人で、原初の水・ヌンからの新たな誕生を保証するという。おそらく原初の水を擬人化した女神だが、完全な人間型ではなく雌牛の頭部で表現されることが一般的。

同じく雌牛の姿をしたハトホルと同一視される場合は死者を死後の世界に送り届ける役割で描かれ、天の女神ヌトと同一視される場合は太陽神ラーの母胎とされる。


神話
死者の書 第17章に以下の文言がある。
「我は昨日、女神メヘト=ウェレトの臀部より生まれたるラーを視る。ラーの力は、我が力なり。而して我が力は、ラーの力なり。」

ここでのメヘトウェレトは原初の水であるとともに太陽を再生させる世界の根源たる地下世界の奥底に広がる海という役割を担っている。
また、エジプト人の二元論的な世界観において、地上世界と地下世界は地平線を堺に鏡面世界となっている。つまり、天に天の川があるように地下世界にも川があり、天に星の海があるように地下世界にも海はあるのである。太陽は昼は天の海を舟でゆき、夜には地下の海を舟でゆくことになる。メヘトウェレトは、天におけるヌト女神の、地下世界における対存在として描かれていると解釈できる。
また、生まれたばかりの太陽を牛の姿で背に乗せて地上へ運んだ、とも。

コフィン・テキストには、「7つの聖なる言葉(ジャイスウ)によって世界を創造した」とする神話が書かれている。
ローマの歴史家プルタルコスは、この女神をメトイエルという名で紹介し、「イシス女神の別称である」としている。

聖域

DATA

・所有色―
・所有元素―
・参加ユニット―死者守護三女神(メヘトウェレト・アメミット・メヘト)
・同一化―
・神聖動物―か、どうかは不明だが若い雌牛の姿をしている
・装備品―太陽円盤、メナトの首飾り



【Index】