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古王国時代 第4王朝
Djedefre' , Ra'djedef
在位年代;前2482−2475年
即位名;ジェドエフラー(ラーの如く不滅なるもの)
別綴り;ラージェデフ
治世;8年 →11年以上 (※)
※最新の証拠では治世11年目までは確実視されており、14年程度ではなかったかとされている。ただしここの年代をいじると後ろか前が玉突きでズレてしまうため、とりあえず年表上の在位年代はこのままにしておく。
王朝の首都;メンフィス
埋葬地;アブ・ロアシュ
出身地;メンフィス
家族構成;父/クフ 妻/ヘテプヘレス2世 ほか1人 息子/セトカ 娘/ネフェルヘテプ
父・クフ王の大ピラミッドの修復もしくは最後の完成に付き合ったのは息子のジェドエフラーだった可能性がある。
しかし彼自身は、父の側にピラミッドを立てず、少し離れたアブ・ロアシュに建造した。
もっとも、在位が短かったため、大したものはつくれなかったようである。
アブ・ロアシュのピラミッドと神殿は、ローマ時代に破壊されてしまい、今ではほとんど残されていない。
また、ジェドエフラーのピラミッドでは、玄室はピラミッド内部の高い位置ではなく、地面の中にもぐりこむ竪穴として作られていたようだ。
●王名について
王の称号の一つ、「ラーの息子」(サァ・ラー名)を名乗ったのは、ジェドエフラーが最初だった。(それ以前の王権は、ラーよりむしろホルスやセト、ネクベトやハトホルといった神々と関係づけられたものだった。)
→参考: 王の五重名について
この王の時代に造られた王と守護女神の立像が残されており、その様式から、のちの「古代エジプト美術」の基礎がこの王の時代にはすでに確立されていたことが判る。また、前代のクフ王は小さな像しか残っておらず王の風貌が不明なのだが、この王の場合は像で風貌を見て取ることが出来る。
▲ピラミッドデータ:
アブ・ロアシュ(未完成)
アブ・ロアシュはギザから北西約7.5kmの地名。クフの次代の王が父王の近くではなく離れた場所にピラッドを建設しようとしたことについては様々な説があるが、より古い次代の王墓がこの地方にあることから、一族の原点回帰を試みたという考え方が有力だ。
完成していればメンカウラーのものと同じ程度になっていたと考えられるが、実際は9mほどしか作られていない。ほぼ基礎工事のみの状態だが、太陽船を納める坑、衛星ピラミッドの基礎などが既に作られていることは興味深い。
■即位しなかった王子について
ジェドエフラー死後、その息子ではないかとされる別の人物による未完成の墓が、ザウィト・エル=アリヤンのカーバー王の階段ピラミッドの北側にある。地下の埋葬室を作るために掘ったT字型の穴のみが残されており、父親よりさらに短期間しか在位しなかったと思われる。これについて父子ともども暗殺されたのでは?
という説もあるが、証拠もないので実際のところは不明。
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