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初期王朝時代 第2王朝

ペルイブセン

Per-ibsen


在位年代;前2660-2650年頃
誕生名;セト・ペルイブセン(セト、すべての心の希望)
治世;約10年間

王朝の首都;メンフィス  
埋葬地;
アビドス Tomb P 
出身地;
ティス
家族構成;不明

即位した時はホルス名を名乗っていたが、途中からセト信者に転向したため、セト名も持っている。
ホルス名とセト名があるため、この二つは別々の王のもので、この期間に二人の王がいた、という説を唱える学者もかつては存在した。
墓はアビドスで1898年に発見されている。

この時代、北(下エジプト)と南(上エジプト)の有力者同士の間で争いが起きていたと考えられている。
政権を握っている上エジプトはホルス神の信仰が強く、下エジプトではセト神の信仰が強かった。即位年の途中から、王の名前がセト名に変わったのは、セト信者の勢いを恐れたからかもしれない。
また、この歴史上の争いが、のちの「セトとホルスの王権争い」神話に何らかの影響を与えたのではないか、とも考えられている。

ただし、実際に戦いが起きていたかは定かではなく、ある種の政治的判断によって上下エジプトの統合を図るための表現図式だったという説もある。或いは、政権自体は安定していたが、名前の表現形式という伝統が模索されていただけなのかもしれない。

この王の前に「ペル・エン・マアト」という名前の王がいた可能性があるが、セケムイブの別名とする説もある。


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