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おまけ3:マヤ神話の主な神々


 ここは神話サイトなので、面倒がりながらも一応、神話のお話をしてみよう。
 まずマヤ神話の神々といえば、創世の神々が挙げられる。創世には天の心と地の心が関わっているが、それぞれに対応する神々の名前が、対になって出てくるので、分類してみよう。

■天の心−フン・ラカン(フラカン)

天の神は、3つの神が合わさったものと解釈できる。
その3つとは、「カクルハー・フラカン(銀河)」「チピ・カクルハー(雨)」「ラサ・カクルハー(太陽)」。
解釈によっては、この3つが天の心の分身、または、しもべと捉えることも可能だろう。

創造主ツァコル
天の神テペウ
アロム?

■地の心

形成主ビトル
地の神グクマッツ
クァホロム?

地の心については、語られていることは、あまり無い。しかし、「テペウとグクマッツ」のように、天と地の神を対にして語るのが創世神話の形式なので、対になっている神々の名前は、具体的に書かれていなくても「天と地」の属性に分かれているのだと思われる。

ツァコル、テペウ、アロムといった名前がすべて1つの神の別名なのか、それとも全ての名前が別々の神を表すのかは謎だ。
それも、解釈次第ということになる。


■双子の英雄の家系

ツァコルやビトルに言われて、いちばん最初の人間たちを創造する、「イシュピヤコック」「イシュムカネー」を起源とする家系。
この二人にはたくさんの別名があるが、とりあえず一種類「太陽の祖母」「暁の祖父」だけ表記。
太陽の祖母とは、のちに太陽に変化するフンアフプーの祖母ということで、暁の祖父とは、のちに月に変化するイシュバランケーの祖父という意味だろうか。





■ライバル(?)たち

天の心、地の心を崇めなかったため、フンアフプーとイシュバランケーに成敗されてしまった人たち。
他民族みたいに描かれているが、神かもしれない…。

・ヴクブ・カキシュ(家長)−自称”太陽”
・チマルチット(その妻)
・シパクナー(息子その1)−自称”大地を創ったもの”
・カブラカン(息子その2)−自称”天を動かし、山を揺さぶるもの”

と、いうわけで、「我らこそ世界の創造主!」という、他人の手柄を自分のものにするミスターサタンみたいな威張り方をしたため、双子の英雄にサックリ成敗されてしまったのである。いわゆるヤラレ役。


■地下世界の住人たち

シ・バ・バル・バー、俗に言う「冥界シバルバー」の王とその部下たち。
時代ごとに微妙に構成員が違うが、王は「フン・カメー」と「ヴクブ・カメー」の2人。

・シキリパット/クチュマキック …人間の血を流させるのが役目。
・アハルプー/アハルガナー …「チュガール」という病を引き起こすのが役目。腫れ上がって膿が出る。
・チャミアバック/チャミアホロム …シバルバーの番兵、骨で出来た杖を持っている。人間を餓死させる。
・アハルメス/アハルトコブ …帰宅しようとする人間を狙って、不幸な目に遭わせて殺す・
・シック/パタン …道端で人間を急死させる

まあ、とっても壮絶でイヤンな神様たちだということは分かると思う^^; 呪われてるよ…。属性はダーク/カオスですか。
世代交代後のメンツは以下のとおり。

・シキリパット/クチュマキック
・アハルプー/アハルガナー
・チャミアバック/チャミアホロム
・パタン/キクシック
・キクレー/キクリスカック

後半だけちょこっと名前が変わってます。
他、パシリをつとめる神々がいます。


■人間たちのもとにあらわれた神

最後が、トウモロコシから創られた完成品の人間たちのもとに降りていった4柱の神。

・トヒール
・アヴィリシュ
・ハカヴィッツ
・ニカフタフ

この神々の像は、最初に創造された4人の男たちがそれぞれ担ぐのだが、最後のニカフタフを担いだ男はちゃんと子孫となる部族を残さなかったため、あとあと、ニカフタフの存在は消えてしまう^^;
トヒールはキチェー族の最高神で、火、雷を象徴し、アステカに言うところの「ケツァルコアトル」と同義の神。
トヒール、アヴィリシュ、ハカヴィッツの3神は山にまつられ、川に水浴びをしに降りてくるときは人間の少年の姿をしていたという。


 …と、まぁ、ここらへんがメジャーな神々の系図。
 ちなみにシバルバーは、フンアフプーとイシュバランケーによって滅ぼされてしまい、二人の王は殺されるが、その後も人間のもとにシバルバーの使者がこっそり訪れているので、完全に滅びたわけではなく、地下で細々と存続していたのかもしれない…。



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