ニーベルンゲンの歌-Das Nibelungenlied

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ブレーデル

Blõdel/Bïodel(通称:ブレーデリーン)


【作中の役割】

後編になってから登場する人物。クリエムヒルトの再婚相手、エッツェル王の弟。
ハゲネを国に呼び寄せたはいいものの、思ったほどたやすく暗殺できないことに苛ついたクリエムヒルトは、前夫ジーフリトの仇を討ってくれたらヌオドゥンクの寡婦である美しい姫と、ヌオドゥンクの城と領地を与える、とブレーデルを唆す。
兄エッツェルに隠してハゲネの弟ダンクワルトを不意打ちするが、一撃で首を落とされ落命。王の血縁としては、あっけない最期である。


【作中での評価】

ハンガリーの領主ブレーデリーンは、数々のトランクに詰めた金銀をすっかり空にして、これを分かちあたえた。(1373)
―クリエムヒルトがエッツェルの国に嫁いだシーンでの描写


【名台詞】

特になし


【解説】

「ニーベルンゲンの歌」後編は、フン族によるブルグント族の大敗という歴史的な出来事を元に作られている。
エッツェルはフン族の王アトリ(アッティラ)がモデルなので、ブレーデルはおそらく、アッティラの弟・ブレダがモデルと思われる。

後編から登場するが、特にセリフも活躍も無く、クリエムヒルトに唆され、美しい姫を妻にするという報酬に目がくらんで、ハゲネの弟・ダンクワルトを不意打ちし、惨劇の発端を作る人物である。しかし、ほとんど丸腰で食事中の人々を襲っておきながら、あっという間にやられてしまうほど、不甲斐ない。

かませ犬…。



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