フィンランド叙事詩 カレワラ-KALEVALA

サイトTOP2号館TOPコンテンツTOP


カレワラ世界の魔法



 ファンタジーといえば、剣と魔法の世界。カレワラには残念ながら剣は出てきませんが、呪文はバシバシに出てきます。それはもう、ほとんどの登場人物が何かにつけて呪文を唱えているというくらいの頻度で。
 でも、それらは、TVゲームにでてくるような、派手で格好いいものではありません。
 どっちかっていうと生活必需品な、そう、喩えるなら「ファイアーボールよりライター」っていう雰囲気の魔法ですね。

 魔法には、力の源泉が必要です。神の力を借りるのか? 悪魔や魔王の力なのか? それとも、本人の精神力とかクリスタル(笑)?

 カレワラの魔法は、すべて、自然界の力を借りています。
 森の神タピオや天の神ウッコをはじめ、擬人化された太陽、月、星、その他、風や霜、あらゆる種類の植物と動物。言うなれば「精霊魔法」です。

 神とはいうものの、タピオやウッコをはじめ、海の神アハト、農耕の神サンプサなども、神というよりは精霊のようです。サンプサとノームは似たような雰囲気をもっていますし、タピオの娘たちはドライアドにそっくりです。
 登場人物たちが唱える呪文は、そういった精霊たちへの呼び掛けからはじまり、気を引いて、お願いを聞いてもらう、といった形式を取っています。そのためには、相手の名前と性格を知っていなくてはなりません。知識が必要なのです。
 つまり、より高度な呪文を唱えられる者は、より多くの精霊たちの名前を知る者であり、その知識を究めたものは賢者と呼ばれるのです。
 ワイナミョイネンじぃさんは、長生きしているぶん、精霊たちの名前と性格によく通じていたのでしょう。(たまーにド忘れして「あれ? あの精霊の名前はなんじゃったかいのぉー…」ってなことになっているところが面白い。)

 また、レンミンカイネンのように、天性の才能(美男子)を持つ者は、特定の精霊(女性全般)に好かれやすいため、多少ことば足らずでも向こうからホイホイ従ってくれる、という特典もついていた模様。これってやっぱり、生まれながらの「相性属性」と、いうやつでしょうか…。

 より高度な呪文を使うためには、より深い知識が必要となり、力量がなければ高位の精霊は従ってくれません。また、ラップランドに住む人々しか仕えないエスキモー語の呪文もあったようです。
 レベルを上げなきゃダメだとか、生まれの属性が関係するとか、地域によって呪文が違うとか…こうしてみると、ゲーム世界の精霊魔法と何だか似てますよね。カレワラの中に出てくるワケわからん呪文も、ちょっとは面白くなりました?


 また、呪文に使われる精霊たちの中には、悪い精霊たちもいます。ヒーシやレンポがそれです。これらの精霊を使えば、黒い魔術、人に害を成す精霊魔法だって使えてしまいます。
 カレワラの世界では、黒魔道師もアリです。
 悪しき精霊魔法で世界征服狙えるかもしれません。そういう時に、封印されてた太古の精霊が蘇ったりするのもお約束。

 どうです。カレワラの世界、かなり楽しそうだと思いません?





前へ   戻る