フィンランド叙事詩 カレワラ-KALEVALA

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フィンランドはやっぱり寒かった!




地理好きな人からすれば「今さら何を」なコトかもしれませんが、フィンランドは北国。基本的には寒いです。
「カレワラ」の中にも雪原のシーンが出てきますが、雨の多い日本ほどのドカ雪は降らないにしても基本の気温が低いので湖が凍るなどが普通に起こります。


*フィンランドの気候*

植生/針葉樹林(タイガ)
気候区分/亜寒帯湿潤夏高温気候(冷帯)→Dfb
首都ヘルシンキの北緯/60度くらい(ちなみに北海道のてっぺんで45度くらい)
海流/北部ラップランドの辺りは、北大西洋海流(暖流)が緩やかに流れています。



気温データなどは検索すれば出てきますが、国土の南のほうにあるヘルシンキでも、12月以降は平均気温で0度切ってます。
ワイナミョイネンがヨウカハイネンに矢で撃たれて船から転落するシーンがありますね? べつに矢が急所に当たったわけでもないのに、ヨウカハイネンは「ざまあ見やがれ! 二度と浮かんで来んな」的な棄てセリフを残していますが、それも、ごもっとも。
ワイナミョイネンが泳げなかったわけでも、陸地が遠かったからでもないんです。ご高齢のジジイが極寒の海に落ちたら、心臓停止間違い無しだからなんですねきっと。

それで死なないジジイが不思議だ。しかも呑気に波間で「いつになったら岸に流れつくんかのぉ〜…」とか考えてるし。さっすがは半神の大賢者さま?

しかし、このグラフを見る限り、夏はそれなりに暑くなるようですね。Dfbの気候区分にある以上、フィンランドの国土も、夏になれば、薄着して暮らせるくらいの気温であったはずです。

 ここでポイント。

 冬の、マイナス気温の時は、剣で戦えないはず、とのことです。
 雪が積るので重いものは持てないというのもありますが、マイナスの気温下では、金属は触れるだけで指がくっつきそうなくらい冷たいなります。鎧着るだけで命が危うくなるんです。
 もしワイナミョイネンやその他の登場人物が鎧を着ていたり、剣を持っていたりしたら、それは夏のシーンもしくはかなり南のほう(エストニア地方とか)でのシーンと考えて、差し支えないでしょう。

 これで、「カレワラ」に剣で華々しく戦うシーンが出て来ない一つの理由が判明しました。夏が短いんです。カッコよく戦える期間は夏だけなんですね^^;
 他の季節は、レンミンカイネンの鹿狩りよろしく、スキー履いて弓矢持って、森の神様とかにお願いしながら戦わなくちゃなりません。いやぁ…やっぱスキー履いてコート着て戦うんじゃあ、あんまし格好良くはなりませんかねぇ…。

 ヴァイキングだって、冬の間は大人しくして、船は出さずいるものです。
 命には代えられません。
 フィンランドで戦う時は、防寒装備を忘れずに。




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