2005年8月11日
「森林公園-5
(しんりんこうえん ご)
愛知県尾張旭市
地図
撮影 OLYMPUS E-10

日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る

森林公園も5回目になった。
前回は7月の1日で、あれからひと月以上経った。
花の顔ぶれもだいぶ変わっただろうということで
またちょこっと行ってきた。
今回一番目についたのがこれ、
タカサゴユリ(高砂百合)。
あちらこちらにまとまって咲いている。
まだつぼみも多くて、見頃はこれから9月にかけて。
もともとは台湾出身、
という偏見があるわけではないけど、
どうもこのユリ、もうひとつ品を感じない。
ササユリの可憐さもなく、
ヤマユリの風格もない。
そこらの高速道路脇に咲いてたりするということも
印象に影響を与えてるのかもしれないけど、
見てもあまり嬉しくない。
クサギ(臭木)。
なんで臭い木なんだろう、別に臭くないぞ。
と思ったら、臭いのは花じゃなかった。
木や葉っぱを折ったりちぎったりすると
臭いんだそうだ。
でも、そんなことはしないから、
臭さを知ることはないだろう。
チョウも好んで花の蜜を吸っていた。
見覚えがあるようなないような野草。
かたまってたくさん咲いていた。
帰ってきてから調べたら、
シマジタムラソウという絶滅危惧種なんだそうだ。
咲いているのも愛知、三重、静岡の一部らしい。
それにしては当たり前のように咲いていたな。
見覚えがあるような気がしたのは、
アキノタムラソウと少し似てたからだ。
ナツノタムラソウの変種という説もある。
これは調べがつかなかった。
宿題。
ニガナソウかなぁと思うけど自信がない。
ニガナは花弁が5枚で、
ニガナソウは7枚〜12枚、という違いがある。
これも分からなかった。
まだしっかり花が咲いてないのか、
咲いてこんなもんなのか。
とっても小さい花。5mmくらい。
クローズアップレンズで寄っても、
ここまでの大きさにしかならない。
地面にしゃがまないと見えないくらいの小ささ。
これも自信がないけど、
イヌガラシ(犬芥子)かな。
遠目でハハコグサかなと思ったけど、
近づいたら全然違った。
湿地帯の今の時期の主役はもちろん、
このサギソウ。
二回目なので、すでにお馴染み感が強い。
野草も初ものの感動が二回、三回とは続かない。
シラタマホシクサはまだ咲き始めてなかった。
ありがたみがなくなってしまうほど
たくさん咲いていたサギソウ。
こんなに咲かせちゃいけないだろう、
と思った。
近くにひとつ、遠くに5つくらいがちょうどいい。
それくらいだとありがたみがある。
ミミカキグサが咲いてるはずなのに、
どうしても見つからない。
写真でしか見たことがないから、
どれくらいの大きさでどんなふうに咲いてるのか
上手くイメージができていなかった。
かなり小さいんだろうなとは思っていたけど。
あきらめかけて帰ろうとしたとき、
それらしいものを発見。
紫だから、ホザキノミミカキグサだろう。
草の間に埋もれるように咲いていた。
これも虫を捕まえて食べる食虫植物。
これまたとっても小さい湿地の花。
ヒザをついてよーく見ないと見つからない。
ヒナノカンザシ(雛簪)。
花は咲いてこんなものみたいだ。
これも最近何度か見かけたけど、
よく分かってないやつ。
サワヒヨドリなのか、ヒヨドリバナなのか、
全然別のものなのか。
これとは別に赤っぽいのもあったから、
これがヒヨドリバナで、赤いのがサワヒヨドリ、
なのかもしれない。
サワシロギク(沢白菊)。
分かってるのが見つかるとホッとする。
テスト問題で、完全に分かってる漢字の読みが
出たときみたいに。
マツカサススキ(松毬薄)か、
コマツカサススキか。
たぶんどっちかだと思うけど、
花じゃないんであんまり興味はない。
タマガヤツリ(珠蚊帳吊)ではないと思う。
いろんな岩を展示してある「岩石園」。
岩好きにはたまらんのかもしれないけど、
岩好きじゃないのでスルー。
これも岩の一環ということなのか、
古墳もあった。
もともとここにあったものなんだろうか。
たぶん移動はしないだろうから、
きっとそうなんだろう。
それでここに岩石園を作ったのかもしれない。
虫は全体的に少なめだったように思う。
チョウもトンボもセミも。
気づけばお盆が近づき、
季節は確実に秋に向かっている。
これはツマグロヒョウモンだ。
メスだけ羽の先が黒くなっていて、
オスは全身ヒョウ柄をしてる。
警戒心が強くて、最後まで近寄れなかった。
クロアゲハのメス(夏型)かな。
オスはもっと真っ黒で、黒の質感が少し違う。
クロアゲハはメスの方をよく見かける。
たまたまかもしれないけど。
たぶんマイコアカネだと思うけど、
違っているかもしれない。
赤い色したトンボも判別が難しいという点で、
白いキク科の野草と同じくらい、
私にとっての難敵となっている。
最後に岩本池へとやってきた。
カワウとコサギが仲良く固まっていた。
写真が小さくてよく見えないけど、かなりいた。
例によって遠い向こう岸にしかいないんで、
大きく撮るのは難しい。
ここは冬場はカモが集まる池なんだろうけど、
超望遠でないと苦しいだろう。


 ここは何度訪れても楽しいところだ。行くたびに発見があり、収穫がある。1時間なんてすぐにすぎてしまう。
 中の様子もだいぶ分かってきた。道のつながりや、位置関係が。
 一度に全部回ろうとしたら3時間以上かかるだろうし、体力的にも無理があるから、やっぱり短時間で歩くゾーンを決めて行くのがいい。2時間くらいがちょうどいい感じだ。

 8月はここも花が少なかった。特に展示室前などはこの時期寂しかった。
 野草の面白いのはやっぱり春から初夏と、秋だろう。お盆がすぎて9月になれば、また秋の野草が一気に増える。その頃は虫がぐっと少なくなってしまうのは寂しいけど、鳥もまた戻ってくるので、楽しみもある。
 そうやって考えると、四季それぞれの楽しさがあることをあらためて思う。冬は花はなくても渡り鳥たちがいる。

 所在地: 愛知県尾張旭市
 時間: 9時〜17時(入園は16時まで。南門は14時に閉門)
 定休日: 月曜日
 入場料: 公園は無料、植物園は200円
 駐車場: 無料(17時30分まで)
 散策時間: 1時間〜3時間

日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る