2005年7月8日
「段戸裏谷原生林-2
(だんどうらだにげんせいりん)
北設楽郡設楽町
地図
撮影 OLYMPUS E-10

日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る

段戸裏谷原生林-1からの続き。
勘違いから裏ルートをさまようことに
なった私だったが、
なんとか表のルートを見つけることに成功して、
日暮れが迫る中、急いで本当の段戸裏谷原生林を
歩き始めた。
こちらはさすがに正規の散策路
(きららの森散策路)ということで、
散策路もきちんと整備されてるし、
両サイドから激しく草木が生い茂って
行く手をふさぐなどということもない。
大きな木には名前のプレートがかかっていている。
これは確か「ツガ」だったと思う。
巨木で、かれこれ200年くらい生きてそうだ。
全体的に湿っている感じで、
木道から足を踏み外すと、
地面はぬかるんでいるところが多い。
途中、何ヶ所かこんな頼りなげな木道もあって
野鳥を探して上を見上げながら歩いていると
ずっこけそうになる。
こちら側の森も深閑としていて、
最初に歩いた森とはまた別の趣がある。
より原生林に近い雰囲気だ。
ここらへんは湿地帯になっているところで、
ちょっと熱帯のジャングルのような空気感があった。
この黄色い葉っぱの草は何だったんだろう。
見たことないものだったけど。
湿地に咲いていたこれはたぶん、
バイケイソウ(梅尅吹jだと思う。
葉っぱまで撮ればもっと分かりやすかった。
有毒らしいから、あんまり触ったりしない方が
よさそうだ。
この日一番よく見かけた野草が、
ハルジオンと、このウツボグサだった。
その花に蝶や蛾やこの写真のホソヒラタアブなど
が集まってきていた。
ヤブカンゾウ(薮萓草)かな。
花びらの開き方がくしゃくしゃで
あんまりきれいじゃないけど、
元々この花はこんなものかもしれない。
山ではオレンジ色がよく目立つ。
ここらあたりもヤマアジサイがまだまだ満開で
きれいだった。
行く途中の集落にも園芸種のアジサイが
今を盛りと咲いていた。
ちょっと山の方に入ると、季節は微妙に戻る。
これも初めて見る花だ。
調べたけど分からなかった。
一ヶ所にだけかたまって咲いていた、
黄色い小さな花。
これも名前の調べがつかなかった。
もどかしい。
また分からないものが。
なんだこれ。
ムラサキサギゴケとかトキワハゼに似てるけど、
きっと違う。
野草に関しては今回たくさん宿題を残した。
撮ったけどブレて使えなかったものもあって、
その名前も分からなかった。
ここは植生がかなり違う印象を受けた。
この日はこいつらばっかりだった。
スジグロシロチョウ。
モンシロチョウに黒い線が入っているので
見分けがつく。
モンシロチョウよりも少し大きい。
ここではアゲハをまったく見かけなかった。
そういうところなのか、たまたまだったのか。
キマダラセセリでいいんだろうか。
ちょっとマダラ模様が足りない気もする。
ヒメキマダラセセリかもしれない。
ツートンカラーのヒョウ柄がおしゃれ。
ヒョウモンエダシャクかと思ったけど、
なんか違う気が。
この日唯一撮れた鳥。
C-2100UZにて。
キビタキかと思いきや、尾っぽが長すぎるような?
ジョウビタキにしてもこんな尾っぽじゃないと思う。
逆光になっていてよく見えない。
メグロでもないだろうし、何だったんだろう。
他には、ウグイスの声や、キツツキの音
などが聞こえていた。
姿は見えず。
途中、コースを端折って、半周くらいして
駐車場に戻ってきた。
一周大きく回って1時間半くらいだろうか。
こちらのコースは歩きとしては楽だけど、
原生林の雰囲気は充分。
濃密な森林の空気に包まれて、
しんとした気持ちになる。
2時間半歩いてもまったく疲れを感じなかった
のは、空気の酸素が濃かったからかもしれない。
(ホントか?)
原生林を堪能して帰途についた。


 段戸裏谷原生林(きららの森)は、森林好きには自信を持ってオススメできる場所だ。あの空気の中を歩くだけでも楽しい。
 もちろん、もっと人跡未踏の森林が東海地方でもいくらでもあるだろうけど(三重県の山奥とか)、きちんと散策路が整備されていて安心して歩ける森林ということでいうと、ここは最高の森林のひとつだろう。

 紅葉のシーズンはけっこう大勢の人で賑わうようだ。カメラの人たちもたくさん訪れるらしい。
 その頃にもう一度行ってみたいと思うけど、オススメはやはり夏だ。草がボウボウに生い茂る中をかき分けながら進むのはとっても楽しいから(私はもういいや)。

「熊に注意」って書いてあったけど、誰か見たのか!?

 所在地: 北設楽郡設楽町大字田峯字段戸
 時間: 開放
 休み: なし
 入場料: 無料
 駐車場: 無料(約30台、開放)
 所要時間: 1時間〜数時間

日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る