2005年5月17日
「無量寿寺・他(むりょうじゅじ・ほか)」
愛知県知立市
地図
撮影 OLYMPUS E-10
うかうかしてたらカキツバタも終わりが近づいた。 もう小堤西池の天然記念物カキツバタは見頃に なっただろうか。 今回はカキツバタの名所として名高い、 知立市の無量寿寺を訪ねてみた。 でも見頃といってたのはもう10日も前。 まだ咲いてるんだろうかと心配しつつ。 人はパラパラ。臨時駐車場はあるものの、 車の台数は10台ほど。 まだ終わってはいないけどピークは過ぎたらしい。 |
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無量寿寺本堂。 創建は奈良時代(704年)とか。 現在のものは1,800年代はじめ頃に 再建されたものらしい。 カキツバタ園もそのときに作られたもののようだ。 ここは在原業平とも縁が深い。 |
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芭蕉連句碑。 芭蕉も全国各地を回ってるし、知立のこのあたりは 鎌倉街道や東海道が通っていたところなので、 いろいろ歴史的なエピソードは多い。 ここの八橋という地名も、在原業平の「伊勢物語」 からきているらしい。 カキツバタ園も、「八橋かきつばた園」という。 |
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カキツバタ園。 無量寿寺の隣というか奥にある。 なるほど立派なものだ。 けど、やっぱりもう盛りは過ぎていて、 かなりの花が枯れ始めていた。 ピークのときはさぞかしきれいだったろう。 花はなんでもそうだけど、見頃を過ぎると 魅力が半減してしまう。 |
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夕方ということもあって、人もまばら。 最盛期は相当な人が集まるらしいから、 のんびり見られたのはよかった。 |
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「か」らころも 「き」つつなれにし 「つ」ましあれば 「は」るばるきぬる 「た」びをしぞおもふ 在原業平のカキツバタの句は、 この場所を詠んだものだ。 カキツバタは愛知県の県花でもある。 ところで、日陰のカキツバタを撮ると、 青色になる。 ホワイトバランスは5,500K(晴れ)で 固定してあるのに。 元々デジカメは紫の再現が苦手だけど、 ここまで青いとちょっと違うなと思う。 |
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カキツバタって、なんだかはっきりしない咲き方だ。 どんなふうに花びらが開いているのか よく分からない。 もやもやっとしてて。 もっとシャキッとした方がいいんじゃないかな、 とか余計なことを思ったりしつつ、 どの角度から撮ったらいいのかもいつも迷う。 |
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道ばたに咲いていたこいつは何だ。 調べたけど分からなかった。 また持ち越しだ。 |
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在原業平絡みで周辺も少し歩いてみた。 周りは道が狭いので、車は置いたままにした。 歩くことで見つかるものもある。 ここは浄教寺。 立派なお寺さんだったけど、 業平とは関係ないようだ。 |
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在原寺(ざいげんじ)。 無量寿寺からいくと、南の信号を右折(西へ) して、10分ほど歩いたところにある。 車をとめるところはなさそう。 名前からも分かるように在原業平にまつわる お寺だ。 業平の菩提を弔うために建てられたらしい。 業平立像があるという(一般公開はなし?)。 |
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「業平の竹」。 説明文があったけど流し読みしたら 忘れてしまった。 縁結びがどうだとか、 この竹で箸を作って子供に食べさせると 左利きが右利きになるとかどうとか。 あやふやな記憶。 すぐ左に「ひとむらすすき」とかいうものもあった。 |
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庭で死んだように眠る黒猫。 キミ、死んでないかい? 首輪をつけてなかったから野良だろうか。 それにしてもいい度胸だ。 こんなに堂々と眠りこけてるとは。 |
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猫その2。 これは飼い猫かもしれない。 野良っぽくなかった。 猫のいる街はいい街だという思いこみが 私の中にあって、猫の姿を見かけると安心する。 逆にあまりにも猫の姿が見えないと不安になる。 猫くらいそんなに邪魔になるもんじゃないから、 野良も安心して暮らせる街であって欲しいと思う。 |
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「根上がりの松」。 これが見たかった。 在原寺を通り過ぎて更に西へ 行ったところにある、この松。 根っこが地面からせり上がってきている。 この道は源頼朝が整備した鎌倉街道にあたり、 東海道も近い。 この根上がりの松は、安藤広重が、 「東海道名所図会」の中で描いた版画の モデルとなってるそうだ。 |
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知立市巡りの前半戦は、在原業平ゆかりの地を巡る散策となった。 カキツバタには少し遅くて残念だったけど、なかなか見所も多く、楽しめた。根上がりの松も見られて満足。 更に線路を越えて歩いていくと業平のお墓(業平塚)があるのだけど、今回は時間が足りなくて寄れなかった。いつか機会があればまた。 この後、一号線を北上して、弘法大師ゆかりの地巡りへと続く。 無量寿寺に行くなら、やはりカキツバタの最盛期に行きたい。5月のゴールデンウィーク明けすぐくらいに。 ただ、個人的にはやはり天然の小堤西池をおすすめしたい。確かに無量寿寺のカキツバタは花の状態もよく、数も多くて並びもきれいだけど、何か物足りない気がした。同じ花でも野草で見るのと植物園で見るのとではありがたみが違うように。 小堤西池のものは雑然としてるけど野生の美しさや存在感があった。 距離もそんなに遠くないし、両方を見比べてみるのが一番かもしれない。 ■無量寿寺■ 場所: 知立市八橋町寺内61-1 休み: なし 時間: 終日(?) 駐車場: カキツバタ祭りのときは近くに臨時駐車場あり(広い) |