2005年3月25日
「明治村-3
(めいじむら)
愛知県犬山市
地図
撮影 OLYMPUS E-10

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北入口から入って、一番南まで見て回ったところで
約2時間経過。
閉まるまであと1時間を切ったので、
引き返すことにする。
文字通り、後半は駆け足での見学となった。
カメラを持って走っていた私を
人はどう見たのだろう。
もちろん走っている大人など
一人も見かけなかった。
写真のここは、市電名古屋駅。
他にも東京駅などもあり、
村内を市電と蒸気機関車で結んでいる。
そういえば走ってる蒸気機関車を撮れなかった。
女の子グループはちょっと珍しい。
二人組とかは何組かいたけど。
けっこう若い人たちも自主的に来てるものだ。
おっちゃんおばちゃんだけじゃない。
若手のカップルもいた。
菊の世酒蔵の表側。
酒造り用の蔵を展示公開している。
見えてる大きな樽は酒造りに使うもの?
中を見学している時間の余裕はなかった。
なんか変わった建物が見えた。
あんなの見てないぞ。
民家のようであり、そうでもなさそう。
屋根の上に何か乗ってるし。
何かの宿舎か?
帰ってきてから調べたら、
金沢監獄中央看守所と監房だった。
なるほど、あれは見張り台(看視室)だったんだ。
しかし、監獄所には見えないような
洒落た作りの建物だ。
中にも入れて、体験入獄もできるらしい。
梅林もあったけど、梅はもうだいぶ散っていた。
ここは桜もなかなかきれいだそうだ。
明治の建物と桜はよく似合うだろう。
枯れたロウバイ(蝋梅)。
ロウバイも1月、2月の寒い時期の花だから、
もう季節的には終わりだ。
花もほとんど残っていなかった。
漱石、鴎外邸の前の庭に咲いていたボケ(木瓜)。
赤い色が鮮やかだった。
これは11月から4月くらいまで咲く花だから、
まだしばらく楽しめそうだ。
アセビ(馬酔木)がちょうど満開で、
あちこちにたくさん咲いていた。
馬が酔う木と書いてアセビ。
実際は馬が酔うどころではないほどの毒を
持っているのだとか。
カタクリの群生地へ向かう途中にあった、
名前を知らない赤い実。
木の花も分からないのに実となるとお手上げ。
シロダモとか?
なんか違うな。
あとから名前を確認するためには、
葉っぱや木も写真に撮っておかないといけない。
これも初めて見た正体不明なやつ。
枯れてこんな風になったのか、
元々こんなふうに咲く花なのか。
態度のはっきりしないやつめ、
と自分の無知を花のせいにしてみたり。
カタクリの小径というのがあったので、
初めてカタクリが見られると喜んで向かった。
おお、これがカタクリかぁ。
ん? なんか違うぞ?
写真で見たのとは花びらの形が違うような。
でもカタクリの群生地で、柵で囲まれていて
中に入らないでくださいと書いてあるから、
これがカタクリということなんだろう。
よかった、よかった。
と思って、喜んで帰ってきたのだけど、
帰宅後に調べたら、カタクリじゃないー。
ショウジョウバカマじゃないかー。
しまったぁ。
どうも違うなとは思ったんだよなぁ。失敗した。
けど、カタクリなんてあったかな。
これしか見なかったけど。
まあでもショウジョウバカマも初めて
見られたから、それで喜んでおこう。
アヒルたちが池のほとりでひなたぼっこ。
マガモが一羽だけいたけど、
もう多くのカモたちは寒い国に飛んでいって
しまったのだろう。
ちょっと寂しい。
でも今度は別の鳥が飛んでくるから楽しみだ。
暖かくなったら、ぜひオオルリを見たい。
入鹿池(いるかいけ)。
明治村とは接しているのでよく見える。
もうワカサギの季節は終わったのだろう。
ブラックバスにはまだ早いんだろうか。
この日は貸しボートで釣りをしてる人は
見かけなかった。
ほぼ一周して、満足。
おなか一杯。
閉村時間も迫ってきたので、
入り口に向かうことにする。
ここはその通路。
これはどこから移築したものではないと思うけど、
明治時代の雰囲気はある。
このあたりはSL東京駅の手前だから、
もしかしたらその関係で再現されてるのかも。
このへんも駅の構内を意識した
作りになっている。
入り口からここを通って村内に入っていくことで
タイムトリップするような感覚を与える狙い
なのだろう。
無事3時間で一周して北入口に戻ってきた。
すべて歩きの一周標準時間は4時間30分
というから、かなりの駆け足見学だということが
分かる。
もう少し落ち着いて見て回って、
乗り物に乗ったり、食事をしたりすると
もっと楽しめるはずだ。
私をガイドにして見回ると、
きっと苦情続出で、
しまいには誰も付いてこなくなるだろう。
ここから先はちょっとオマケ。
帰り道の途中だったので、
一回行ったことがある、
小牧のふれあいの森に寄ってみた。
そしたら、工事関係者以外立ち入り禁止に。
どうしたんだ?
確かに前回行ったときも、
かなり大がかりな切り崩し作業をしてたし、
トイレが使用不可になっていたりしたけど、
ここはどうなってしまうんだろう。
整備してるだけならいいけど、
入れなくなってしまうと残念だ。
コモウセンゴケを見に行くつもりだから。
脇道ではヒメオドリコソウがたくさん咲いていた。
タンポポと、後ろにはオオイヌフグリ。
初めてオオイヌフグリを見つけたのは
この場所だった。
なんか聞き慣れない鳥の声がするなぁ、
と思って見上げたら、
あっ、アカゲラだ!
あわてて何枚か撮ったのだけど、
家に帰ってきてから見たら、
これだけしか写ってない。
えええー、なんてことだ。
けど、たぶんあれはアカゲラだったと思う。
写真は残念だったけど、嬉しかった。
高速の下に咲いていた梅(だと思う)。
夕暮れ空に早々とのぼる満月一日手前の月。


 明治村3時間駆け足見学はこうして終わった。
 期待した以上に面白くて楽しかったので、個人的には大満足。
 学校で連れて行かれて詰まらない印象のまま二度と行ってないという人にこそオススメしたい。
 大人になってから行くと、楽しめると思うし、感じるものもあるだろう。

 明治村のよさは、明治時代を再現してるテーマパークではなく、当時の建物をそのまま持ってきて移築しているという点にある。
 本物だけが持つ実在感があり、歳月を経て建ち続けている存在感がある。
 ここは学ぶというのではなく、感じるところだということも、今回行ってみて分かった。

 日本の伝統と西洋の新しい文化の対比とか、病気と必死に闘う一方で兵士という職業を生きていた人たちがいたとか、文明開化の豪勢な暮らしと貧しい移民の生活とか、そういう生と死のドラマも感じることができた。

 写真に関してもここくらい撮る物に困らない場所はそうない。撮ろうと思えばいくらでも撮れる。
 説明的にも、作品的にも、個人のセンスと技量によってどうにでも。

 またそのうち行こう。
 というか、今月までの有効期限のチケットがもう一枚あるのだ。
 どうしようか。

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