2005年3月25日
「明治村-1
(めいじむら)
愛知県犬山市
地図
撮影 OLYMPUS E-10

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チケットが安く手に入ったので、
明治村へ行ってきた。
といってもどこかの村ではない。
博物館明治村という明治時代の建物を集めた
野外博物館だ。
東海地方の人間にはおなじみのところで、
学生時代に社会見学などで一度は訪れた
ことがあるんじゃないだろうか。
愛知万博が始まった今日、時代を逆行する
人々は少なかった。
駐車場に車は30〜40台。
空いていていいけど、ちょっと寂しい。
北入口から入ってすぐ目に入るのがこれ。
帝国ホテルの玄関。
建築は大正で、設計はアメリカの建築家
フランク・ロイド・ライト。
関東大震災でも倒れなかった頑丈なやつ。
昭和42年に解体され、
その一部がここ明治村に移され再建された。
ん? 猫の鳴き声がするぞ?
と思って、キョロキョロしてたら、
コロッケ屋の裏口で鳴いていた。
まだチビだ。
明治村の中で飼ってるのか、
勝手に居着いたのか。
たぶんコロッケ屋の人にメシをもらってる
のだろう。
人目もあるし、カリカリ投入は控えた。
とにかく、時間のある限り片っ端から
回ることにする。
入り口でもらった村内地図を頼りに。
これは北端にあるでっかい建物。
内閣文庫。
明治時代の中央図書館だ。
現在は世界のミニチュア模型をたくさん
展示している。
建物としても明治時代のルネッサンス様式で
貴重なものらしい。
展望タワー。
元々は川崎銀行本店。
全然銀行らしくない建物だ。
川崎銀行というのも知らないけど。
上までのぼったけど、展望はもうひとつ。
安全のためガラス張りになってるのが惜しい。
明治村は教会や礼拝堂がいくつかあって、
これはその中のひとつ、
大明寺聖パウロ教会堂だ。
明治時代、長崎県にあったもので、
日本建築風のちょっと珍しい教会堂だ。
屋根の上にあるのは鐘楼で、
昭和20年代に増築されたものらしい。
教会堂の内部。
なかなか雰囲気があってよかったけど、
やはり実際に使われてる礼拝堂に比べると
空気が漏れてるような感じが強い。
多治見の修道院や布池のカトリック教会の中は
とても濃密な空気感あった。
ここもきっと当時はそうだったのだろう。
キリスト教禁制時代はそれ以上だっただろうか。
洒落た建物だけど金沢監獄正門。
明治の終わり頃につくられたもので、
煉瓦造りの洋風だ。
明治の日本人はこういうところにも美しさを求める
気持ちの余裕があったのだな。
今回一番見たかった聖ザビエル天主堂に到着。
あ、今日初めて写真に人が入った。
親子3人組。
今日はホントにどこへ行っても貸し切り状態で、
これ以上ないというほどゆっくり見られた。
それはそうと、聖ザビエル天主堂だ。
これは美しいなぁ。
フランシス・ザビエルを記念して、
明治23年、京都に建てられた。
これは見事なもんだ。
ここは中も荘厳な雰囲気がある。
夫婦連れが雰囲気に浸っていた。
私はその後ろから静かに写真を撮って、
ここを後にした。
内部のステンドグラスなどもきれいだった。
二階の窓に立っているのは、
石川啄木の写真パネル。
亡霊が写り込んだわけではない。
でも、最初ちょっとびっくりする。
啄木がまだ新聞社に勤めていた頃、
初めて家族を持って住んだ家。
一回は床屋で、啄木一家は二階に間借りして
いた形になる。
「駄菓子屋 八雲」。
小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが
教師時代、避暑地の宿とした
静岡県焼津市の魚屋山口乙吉の民家だそうだ。
現在は駄菓子屋になっていて、
実際に昔懐かしい駄菓子の数々が売られている。
ここでお土産を買っていく人も多い。
呉服座(くれはざ)という芝居小屋。
大阪の池田市に明治元年に建てられたもので、
歌舞伎、落語、演説などに使われていた。
今でも落語が演じられたりするのかも。
芝居小屋の外観。
この並びには他に、
半田市にあった半田東湯という銭湯もあり、
脱衣所や番台が再現されていて、
そこで足湯が使えたりもする。
宇治山田郵便局。
この建物は明治42年に伊勢神宮の外宮前に
建てられたもの。
様々な郵便関連の展示の他、
実際の郵便業務も行われていて、
オリジナルの切手が買えたり、
ここから手紙を出すこともできる。
そうするとオリジナルの消印になるわけだ。
せっかくだから絵はがきでも出せばよかった。
郵便ポストの変遷。
木箱から始まり、だんだん今の形になっていった。
丸いものはなつかしいけど、
田舎に行くとたまに見かけたりする。
名古屋にあった第六兵舎の内部。
軍服や鉄砲が展示されてる他、
部屋の中も再現されている。
ベッドや机などの必要最小限のものしかなく、
今見てももの悲しい。
新橋にあった機関車修理場の建物。
今は各種の機械が展示されている。
手作業で使うものから、
だんだん機械化が進んでいった様子が分かる。
この時代の工場の機械というのは、
なんだかものすごく実在感がある。
いかにも鉄のカタマリという感じで。
各国の移民住居や集会所などが
集まった区画があって、
これはブラジル移民の家。
遠い地ブラジルで、こんな日本家屋を建てて
住んでいたんだ。
大家族で住むにはとても狭い。
写真や農機具が、何かを感じさせる。
ああ、そうかぁ、と思って
ちょっと言葉を失わせるような。
他にハワイ移民集会所などもあった。
これは展示の鉄道だけど、
実際に村内の移動手段として鉄道も走っている。
乗り合いバスや、電車、馬車など、
さまざまな乗り物があって、
それらも乗ってみると楽しい。
ただし、有料。


 明治村第1弾はここまで。
 今回はさすがに写真も多くなってしまったので、3回に分けることにした。
 写真も説明的というかパンフレット的になってしまっているけど、これはこれでよしとしよう。
 少しでも行った気分を味わってもらえるといいなと思う。

 というわけで、第2弾に続く。
 この先はけっこう駆け足にあるのだけど。

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