英国情報-名所旧跡関係

ディケンズの家

The Dickens House Museum


英国の誇る文豪チャールズ・ディケンズ(Charles John Huffam Dickens)が住んだ家のうち、唯一現存しているのが此処。ディケンズと言えば『クリスマス・キャロル』『オリヴァー・ツイスト』『二都物語』等で有名で、10ポンド紙幣には、その肖像画と出世作『ピックウィック・ペーパーズ』からクリケットの場面の挿絵が描かれているぐらいだ。彼がここに住み始めたのは1837年のことらしい。1837年と言えば、彼は20代半ばで結婚して2年目ぐらいの頃。先に述べた『ピックウィック・ペーパーズ』が売れたお陰でこの新しい家に住むことが出来るようになったようである。その後1839年になると、更に名声が高まったことや子供も増えたこともあって、より広い家を求めて、1 Devonshire Terrace, Regent's Parkに引っ越していった(此処は残念ながら1959年に取り壊されている)。んで彼を記念する博物館として開館したのが1925年のこと。

因みに、幼少時のディケンズは多少変わった家に住んでいた。彼の父親は借金が返せず、とうとう監獄に入れられた。但し、監獄とは言っても債務者用の監獄であって、一家で入獄し本人以外は外出も自由ということで、恰も家賃無料の公営住宅の如きものだったらしい。とはいえ、ディケンズにとっては自分が監獄暮らしということはひた隠しにしたいらしく、家まで送ろうという有り難迷惑な申し出をしてくれる友人に随分と困ったという逸話が残っている(小池滋『ロンドン』参照)。それを考えると、随分と出世したものだ。

家は周りの家と同じような造りで、派手な看板も出ていないので注意していないと見落としてしまいがちだ。そして入口で呼鈴を押すと中から施錠が外される音がしてようやく中に入れるという段取りになっている。こういう点からしても、普通の家を改築しただけの博物館であることが実感される。

Charles Dickens in 1837
by Samuel Lawrence
展示は概してディケンズと家族やその周囲の人々の肖像画や身の回りの品々が中心。1階には若い頃の肖像画(画像)が有るが全然似てない、と言うか老けた顔しか知らない。「おじさんは、昔からおじさんじゃなかったんだ、おじさんは」という吉幾三の「おじさんサンバ」を想起すべきか。2階には、ディケンズが『オリバー・ツイスト』等を書いた机もそのまま残っていて、想像力の逞しい人々が思いを馳せるにはもってこいの品だ。3階は企画展示コーナー。地下には以前は台所だった部屋が図書室として使われている。隣の部屋ではディケンズの生涯を紹介するビデオが上映されていたが、これがまた随分と長くて途中で見るのをやめてしまったです。忘れちゃいけないのは、庭も在ること。概して英国の家にありがちな構造だが、外見からはこんな小綺麗な庭が在るとは想像できないくらい、小さいけれども在って嬉しい庭が在る。

さて見終わって売店にいくと、店のおばちゃんがこちらが日本人だと知って怒濤の如く話し掛けてきた。
「日本人でディケンズ研究家の人がこないだ来たよ、サイジョウ教授って言うんだけど知ってる?」
当然、知る訳も無いが「何処の大学でしょうか?」と聞くと
おばちゃん「東京の、えーと、調べてみる。」
で暫く待たされた後に持ってきた書類から判明したのが「Konan University」。甲南大学って神戸の大学やんけ。それか他にKonan大学って有ったか?まあ英国人の日本の認識ってそんなもん。

場所 48 Doughty Street, London WC1N 2LXRussell Square
値段 £4.00(£3.00)
電話 020 7405 2127


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