英国情報-名所旧跡関係

キュー・ガーデン

Royal Botanic Gardens, Kew


都心からは多少外れているが、結構日本人に人気の有る観光地がここキュー・ガーデンである。ここは正式名称を王立植物園というだけあって、実は様々な植物の研究でかなり名を馳せている、らしいのだが門外漢の私にとっては、ただの温室付きの広い庭園というだけの意味しか持ち合わせていないのであった。

中はかなり広い。色々見所は有るのだが、やはり温室は行ってみねばなるまい。画像はヴィクトリア時代の最大の温室と言われる「パーム・ハウス」なるもの。中に入ると、いきなりもわんとした空気。眼鏡の人は曇ります。熱帯地方的な気候になっているようだ。中は様々な植物が密林の如く所狭しと植えられ、時折水が振り掛けられ、見物人にも多少降り懸かってくる。階段を登って上から見下ろすことも出来るし、階段で地下に潜ると、水生植物が展示されていたりもして、かなり奥の深い所を見せつけてくれる。温室はこれだけじゃなくて、他にも数個点在しているので、暇なら見て廻ると楽しいのかも知れない。

そして中国風のパゴタ。昔は登れたらしいが、今は単に下から眺めるだけ。よく見ると結構新しくしかも石で出来ているので少々驚く。で我に返って、結局これは何なの?という問いかけをしつつ塔を後にすることになる。

その近くには、「日本ゾーン」なるものがある。これは1910年の日英博覧会の際に出品された、京都・勅使門の5分の4の大きさで再現したものである。それにしても5分の4って、もうちょっと頑張れば実物大じゃないか、一体何があってそんな縮尺になったっていうんだー、と吠えてみても始まらないので、うーん日本だ懐かしいなあ、と暫し浸る。付近には石庭や、高浜虚子が正にこの園内で詠んだという「雀等も/人を怖れぬ/國の春」(Even Sparrows/ Freed from all fear of man/ England in Spring)という句碑まで有ったりして、まずまず。湖の近くには、さくら銀行が桜並木を寄贈したりしているし、何が日本企業をキュー・ガーデンに駆り立てるのだろうか。

ともかく、広々ゆったり、自然も豊かなので、時間が有ればお弁当でも持って一日のんびり過ごしたい場所。ヒースロー空港が近いので、やや飛行機がやかましいのが難点と言えば難点。

場所 Kew Gardens
値段 £5.00(3.50)
電話 020 8940 1171


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