御陵巡り

神武天皇陵


神武天皇は何と言っても初代天皇である(ということになっている)。神話時代の天皇の中では、比較的現在の我々にも馴染みのある存在(実在とは限らない)であると言えよう。

磐余彦(神武天皇の名前)は、元々は日向の高千穂の峰に住んでいたが、よりよく天の下を治めるため東に向かった(東征)。んで大和にいた豪族の長髄彦と戦うことになる。戦いの前に詠んだ歌が「みつみつし 久米の子らが粟生には かみらひともともそねがもとそねめつなぎて撃ちてし止まん」。これはご存知戦前の戦意高揚のスローガンとして使われた「撃ちてし止まん」の元ネタである。さて、長髄彦との戦いの中、磐余彦の弓に金色の鴉(とび)が止まって光を発したため長髄彦の軍勢は目が眩んで敗走したとのこと。この逸話から軍功の有った軍人に贈られた「金鴉勲章」が定められた。で目出度く長髄彦に打ち勝った磐余彦が即位したのが紀元前660年元日。これを紀元として皇紀が定められており、皇紀2600年(昭和15年)に作られたのが零式艦上戦闘機(ゼロ戦)だとか。その日を太陽暦に直した2月11日は「建国記念の日」として祝日となっている。全くの神話だけど。

まそんなこんなで、神武天皇陵。現在の皇太子殿下も結婚の報告に訪れたりする程の由緒正しい御陵である。場所は奈良県橿原市の畝傍山の麓。近鉄橿原線畝傍御陵前という駅がちゃんと有るので電車でも楽勝で行ける。やはり初代の威光は大きいのか、この近辺の御陵の中では随一の立派さを誇る。参道も玉砂利がしっかりと敷き詰められ、道幅も広く綺麗だ。是非参拝してみて下さい。

<神武天皇豆データ>
名前:神日本磐余彦尊
生没:紀元前711年1月1日〜前585年3月11日(享年127歳)
在位:紀元前660年1月1日〜前585年3月11日(在位75年)

<御陵豆データ>
名前:畝傍山東北陵(ミサンザイ古墳)
場所:奈良県橿原市大久保町字ミサンザイ


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