オープンシステムのページ
私のOS(オープンシステム)
- オープンシステムってなんだろうの質問はオープンネットのホームページで説明されていますので、ここをクリックしてください。
- 価格の見える家づくり2(実践編)で当社実例が4ページにわたり紹介されました。その物件はオープンシステム第1号ですが、その時の感想を当ページで照会します。
- オープンシステムを実践してオープンシステムの良さを知る
理屈では、施主も設計者も専門業者もシステムの良さは分かる。分離発注、分離発注と騒がれている中、さまざまな意見があろう。しかし、しっかりとオープンシステムを実践したなら、施主に喜ばれない訳はありえないと思うようになった。気概が中途半端であったり、設計監理の延長としてしか考えなかったりとしたら、結果はどうかはわからない。施主とは、人間対人間の信頼関係が無ければできないシステムであるが、オープンシステムを実践していけば施主の信頼感は、益々ふえてくると感ずるようになった。
- では、オープンシステムとは何か
言葉では、施主の分離発注による家づくり、施主の直営工事と言われる。一括請負方式ではなく、各専門業者は、各々請負契約をし、工事を行う方式です。その通りではありますが、契約形態でいうのではなく、もっと的確に言葉にするとしたら、オープンシステムは“施主と設計者と専門業者の家づくり”ですと言った方が、ぴったりくるように思います。3者の関係がシステムの多くの良さを引き出すのです。専門業者は施主の希望する家づくりに必要な業者であり特定はしない業者です。彼らは営業マンもいなく、モデルルームもなく、フランチャイズでもなく、工務店の下請け、孫請けの専門業者です。家をつくる最低限の構成です。最低限の構成メンバーで行う家づくりで、施主は自由に設計者の選択と業者の選択ができますし、設計者もパートナーとなるべき施主の選択もできるし、現場で家を作る専門業者も設計者と施主の選択もできるのです。そしてメンバーが決まると目的は施主の家づくりです。まったくといって制約のないその場限りの構成メンバーです。ところが、この単純明快な構成で、すべてオープンで、顔が見えるから、施主も設計者も専門業者も“ひとつの目的”(施主の家づくり)に向かい納得のいく、良い方向で家づくりができると思うこのごろです。施主にとっては、本当の自分の家をつくっているという実感が生まれ、設計者は、設計、発注、施工とすべてに係わり責任ある仕事をするという強い責任感をもって仕事をしなくてはなりません。専門業者は、きちんとお金を払ってもらう施主の工事を責任ある姿勢で行うという体制が整うのであります。“他人ごとで家をつくっては困る施主”、“他人事で設計ない設計士”、“他人ごとで工事をしない専門業者”という関係をつくるには一番良い体制ではないかと思っております。
- 専門業者は信頼がおけるか。
悪い業者は、評判で分かります。お付き合いが無い専門業者でも、信頼のある業者はいますし、同じ仕様であれば、各専門業者の仕事は、同じと思います。良心的価格で良心的仕事をしてくれる業者は、会員が紹介してくれますし、知っている専門業者も教えてくれます。現在、私のかかわっている工事の現場には、ハウスメーカーを主に工事をしている専門業者も数社あります。ハウスメーカー、工務店、ゼネコンと同じ仕様であれば、同じ仕事をしているに違いありません。しっかりとした職人さんは、どんな請負形態であれしっかり工事をします。信頼ある業者さんは、後で問題になる工事をしません。施主との直接契約ですから、なお更しっかり工事していると私は、確信しています。
下請けで施工するよりは、施主直接契約で、施主の顔が見える訳ですし、丁寧に確実に施工しているに違いありません。
- 一般の設計、監理とオープンシステムの設計、監理との違い
子供に現在の仕事は、何と聞かれて、前までは、建築士で建物の設計と工事を見ていると答えていました。今の仕事を振り返ると、施主との打ち合わせ、現場に毎日のように足を運ぶ。建材、住宅設備の発注、取り合い、工程、調整、設計図の確認、そして掃除で各専門業者の仕事の監理、管理、そう考えると、施主が各専門業者、各販売会社に契約をしているので、施主の代理人として、現場で作業する職人を管理し、仕事を監理していると思い仕事をしています。通常の現場監督は現場代理人と言われるに対し、私は施主代理人である。似ているようで、まったく違う立場です。施主が毎日現場に来られては、職人さんは、やりにくいと思うでしょう。しかし、私がやっていることは、施主の目をもった現場監督であります。何年も何十年も現場代理人の指示で仕事をしてきた専門業者の職人は判断しにくいし、毎日のように現場に来て指示をしているから、職人にとっては、細かいところまで気がつく気になる生意気な現場監督として写っているのでしょう。動かなければ、現場は進まない。進むかもしれないが、スムーズに進まないかもしれません。業者さんによっては、社長といわれる場合もあり、職人さんに監督といわれたり、設計士であるから、先生(私はすきではないが)と呼ばれたりもします。自分でもよく分からない立場で仕事をしていると感ずる時もありますが、子供には、大工さんではないが、お客さんの希望の家を創る仕事と今は話しています。
- 現場監督としたらどんな監督だろう
図面通りに、現場の職人さんにやってもらい、会社の責任者として、また現場の雑用係が、現場監督と定義してみましょう。しかし、プレハブやハウスメーカーではないので、同じ物をいつも造ってはいないし、その都度、設計士により違う設計図にて仕事をするので、しっかりと図面を把握している監督は数少ないと感じています。増して、電気、設備工事と着たら、業者任せの監督が多い。設計事務所を長年やって、自分の家を任せても良いと思った監督は、2人しか頭に浮かばない。そして、木造住宅に優秀な監督がつくことは、非常に少ないと思う。ついたとしても、費やす時間は少なく思える。会社は、優秀な現場監督に多くの現場を見させようするだろうし、そんなに近くばかりで仕事は受注できる訳ではなし、今はえり好みはしておれないのが普通の会社でしょう。極め細かな管理を御願いしたいが、大変難しい。お客の立場に立てる監督、図面を把握している監督は、無理に近いのでは、ないでしょうか。それと現場代理人の大きな仕事でもある予算管理、元請会社の経費、利益をだすための予算監理だが、このシステムはなく、契約書にて施主と取り決めているので、現場が始まる前に終わっているし、契約内訳書もあるので、しっかり予算管理できる監督にもなれそうです。理想に近い監督で、社内の現場をかき混ぜる社長、工事部長もいない現場監督の立場にもなれそうです。
職人の仕事をする訳でもないが、各業者の仕事を知っていて、設計図がすべて頭に入り、施主の希望の家を一番知っているし、建築に必要なコスト、時間、手段、目的等すべて分かっているのは、(設計士とコンストラクションマネージャー)DCMが可能な一番近い位置にいるのは間違いないと思っております。ですから、すべての責任は私にあると思うので、各専門業者の施工には、注意を払います。ハウスメーカーや工務店の現場監督は、バックには、会社がついていますが、各専門業者が元請となり、それを荷になう訳ですから、後になって、将来、増改築がされ、間違いや、失敗が指摘される仕事は許されないのです。そう考えると、毎日現場を見なくてはならないし、業者を信頼しているとしても、確認することは、当然必要なことであります。施主が、安心して図面どおりの仕事、見えなくなる部分も含めて見るのが、私の仕事ですし、ですから施主代理人となれるのです。
- 職人によい仕事をしてもらいたい。
現場にくる職人には、しっかりと誠意ある仕事をしてもらいたい。よくやる職人には、しっかり評価してあげたい。しっかりやっているからお金を多く払うということは正しくない。私に今できることは、しっかり見てしっかり評価することだけだ。原価割れとか、手間がでないと良く聞く、聞くだけでなくしっかり見て、世間の単価うんぬんは、はじめから念頭にないしっかり技術をもった職人が銀行の課長ぐらいの年収が取れないならば、世間の単価がまちがっている。またそれ以上なら、世間の単価は、うそである。しっかりやる職人が生活できる単価でよい仕事ができる環境をつくりたい。しつこいようだが、現場に足を運び評価するしか今はない。
- 職人の言うことを無視するメーカー
職人は、技術者である。経験をふんだ技術者である。こうした方が、家は長持ちすると思うことは、たくさんあるらしい。しかしメーカーは、職人のアドバイスに耳を傾けることは、少ないらしい。変なおさまりで、良くないと分かることでも、メーカーの監督は判断できず、社内基準どおりが一番で、家にとって良くないおさまりでもよいそうだ。私の場合、利にあっている場合は、どんどん技術を出してもらう。彼ら職人の力を精一杯出してもらうことが、いい家づくりに一番大切なことと思っています。
- 正当な報酬とは
現在、ハウスメーカーでも、工務店でも単価見直しがでているらしい。自分たちの取り分が少なくなって来ているので、職人の手間の単価を落としているらしい。ぎりぎりで今もやっているのにと思っている職人は、離れていくらしい。何社のメーカーのカタログを持ち営業しているフリーの建築営業マンの破格の報酬や、実現できそうにない大きなモデルルーム、錯覚をさそうようなりっぱなパンフレットには、お金をかけて、実際つくる職人は益々隅に追いやる。オープンシステムはひとつの職人を活かせる方法と思うようになりました。いろいろな住宅フランチャイズがあるが、地元工務店は高い料金を払ってフランチャイズに入らなくても、職人さんとともに、いままでの経験と工夫でお客の要望に応えるようかんばってもらいたい。正当な日当をはらって職人を守っていかなければ、個性豊かな建物がなくなってしまう。
- 価格の無い商品
定価はあるが、買える価格がみえなく、一般消費者が直接買えない状況。施主とキッチンの展示場に行く、丁寧にいろいろアドバイザイーが教えてくれる。定価はしっかりと提示している。施主はその価格の高さに驚く。私は代わりに聞いてみる。施主さんがこれを欲しいので、いくらになりますかと聞く。案の定答えてくれない。奥の事務所から営業マンが出てくる。代理店を教えましょうかと言うことになる。意地悪して、買うときは代理店でよいですが、価格はいくらですか、また、価格は代理店により違うのですかとお客の前で聞く。いつも困っている。工事費や運送費含んで聞いているのではない。目の前の商品がいくらですかと聞いているのに。建築の住宅設備は、たいていこの調子です。車を買うようにならないものか。買える価格がわからないで、どうやってメーカー選びをするのですか。そうか、メーカー選びができないように価格を見えなくし、同じメーカーで多くの価格帯の商品を揃えているのか。自身のある商品を一般消費者が見える価格で、低価格で売って欲しいものである。オープンシステムの会員の情報はこれら、価格の見えない部分を教えてくれる。また、理解ある販売業者が価格を教えてくれる。
- クレームが怖い建材メーカー
住宅設備にかかわらす住宅建材も同じである。商品の説明と設計単価、定価が教えられる。
実際いくらで買えるのかの質問はダブーである。代理店まで聞き出し、価格を教えてもらう。一般消費者には、分かりづらい。業者でないと売らないのが原則だ。使い方により性能に差がでてくることによるクレームが怖いそうである。売らないことは納得したが、価格をはっきりいわなくては、製品を使えるかの判断は出来ないだろう。
- 台風の日、風のつよい日
一番いやなことだ。だれのせいでもない。足場の点検、シートの点検、取りはずしたりする。急なことでもあるので、いつも鳶にたのめるわけではない。できることはやろうと思う。予備費を使おうと思ったりするが、自分でもできない訳ではないので、やってしまう。春一番の日朝4時ごろから突風が強かった。現場に行ってシートを点検した。近くの現場でシートが2,3枚はずればたばたうるさく音をたてていた。工務店の一括請負の監督より設計士の方が責任感あるかもしれないと、足場の上で思った。全国のオープンシステムの仲間も同じことをしているとふと思った。
- 我が家を造る思い
いつも職人に言う。施主は一生一度でしょう。職人はいつもの仕事だが、施主は気に入らないといって、また作り直すことができない。人がやる仕事だから、どうしようかと思うことが、何回かはあります。そんな時、自分の家だったらどうすると職人に聞いてみて判断しますが、その前に私自ら先に考えて判断します。たいては、こころよく手直ししてくれます。職人が自信のある仕事をすれば、きっと施主は喜ぶし、職人も職人としての誇りがもてる仕事をするきっかけになります。
- 職人の顔が見える家づくり
ハウスメーカーを主にしている職人は、言わなくてもヘルメットをかぶる。それとほとんど現場では、話をしません。物を造る喜びを失っているのでは、ないでしょうか。私が質問して、はじめて答えてくれます。彼らは、よく仕事を知っています。勘所をしっていて、間違った仕事はしないが、それ以上の仕事もしません。ハウスメーカー、ハウスビルダーは、そういう家づくりなのかもしれません。ハウスビルダーの職人であって、○○板金、△△左官、□□大工ではないのです。腕を振るうこともなければ、手を抜くこともないのです。○○塗装、△△建具として、職人が表に出られる顔の見えるいえづくりになったら、いいなと思っています。
- 全国に苦しみ、悩み、喜びを分かち合う仲間がいる。
全国には、多くの街の建築家がいる。オープンシステムで家を作ろうと思う施主は、良きパートナーを見つけなくてはならない。オープンシステムで家を作ろうと思う設計士は、気概と勇気がいる。やりとげた設計士は施主ともどもオープンシステムの合理性と可能性に気がつく。家をつくる大事業に真剣に取り組くむ姿勢が、顧客紹介となっていくであろう。ハウスメーカー、ハウスビルダーのようなきまり切った仕様がない家づくりには、高度な技術、設計能力が必要なのである。やりとげた仲間は、よき相談役であり、いっしょに喜んでくれる仲間である。彼らの一言がなんと重みがあることか。
- プランづくり
施主にプランをつくり、それを基にプランを考えることは、よく考えると施主の発想を制限するようで、よくない事であるように思えてきた。オープンシステムの実践している多くの建築家の完成した家を見て、感ずる。100人の会員がいれば、100通りなのである。間取りを言っているのではない。雰囲気と求めるものがちがうので、まったく似ていない。私の作ったプランを基に考えるのではなくて、施主の人生観、将来計画、趣味、雰囲気を自分なりに感じ、プランや仕様等を協力しながら作っていけば、無限の自由の発想で形にできると感じる。世間の自由設計は、セミオーダーの発想で、本当のオーダーは、施主と一からつくり上げる家づくりと感じるこのごろです。発想だけでなく、重要なコストも含め考える必要があるので、プランづくりは、とことん施主の意向を反映しなくてはならない。まさに遣り甲斐があるが、先輩がよく言う3倍大変なことである。時間と能力と体力を使う仕事であるが、私は、力不足の所多々あるので、汗を3倍流すことにした。
-