〜火葬〜帰宅当日〜

車2台で、火葬場まで移動した。私は、Rちゃんと後ろに乗って、トランクの たま の棺をずっと触っていた。
パパは たま の為に頑張って運転してくれてた。涙を浮かべながら・・・

初めてのパパの運転でのドライブだね。最初で最後・・・
出発の合図、「でっぱーつ!」    夫婦で必ず出かけるときに言ってる合図。
たま と一緒に言えたよ。
初めてのお外で見る たま。 お天気も青空でいいね。初めてのお外。
綺麗だよ。可愛いよ。大好きだよ。
女の子なので、お化粧も考えたんだけど、生れたまんまの姿の たま が大好きだから
何もしなかった。でも、ハンドタオルで毎日お顔拭いたりした。生まれた時包まれてた
バスタオル。 たま の初めてのうんちがついてた。そのハンドタオルとバスタオルは
ママの大切な宝物。絶対この先、洗わない。

朝一の9時からだったけれど、8時半ぐらいに着いた。
それが幸いして、明るい日差しの中でもう一度、たま をみることが出来た。
「もう一度見れるんだ!まだ触れるんだ!」と嬉しかった。

棺の蓋をもう一度開ける。
あ!生れた時みたいに、白くなってる!ほっぺたが赤くなってる!
生きてるみたい!また安らかな笑顔に見える。たまぁ〜〜ほんとに可愛い。
最後にこんな可愛いお顔見せてくれたんだね。
どんな子に育ったんだろう。何で たま が死ななきゃならないの?
そういう運命だとは分かってるけど、なんで。なんで。こんなに可愛いのに。
愛してるのに。最後に、キスをした。 口に・・・忘れないこの安らかなやさしい顔の たま。

最後、また辛い蓋を閉める時間が来た。
蓋を閉めるときゆっくり旦那と二人で閉めていった。だんだん暗くなっていく たま。
そして、釜に入っていく たま の棺。  閉まっていく扉。
なんか想像できちゃって、たまらない。駆込みたい。燃やさないで。たまぁーっ!
恥ずかしいかもしれないけど、声を出して泣いた。
待合室に行くまでの長い廊下がとっても長く感じた。
1人で歩けない。旦那は、車をすぐ移動しなければならなくて、いなかった。
自分がそういう風になるタイプだとは、思わなかった。
ずっとRちゃんが細い体で支えて、待合室まで連れて行ってくれた。

天使になってね。 たま 本当にありがとう。大好きだよ。忘れないよ。そばにいるからね。
そばにいてね。お手紙届くかな。お手紙に住所が書いてあるから、おうち間違えないように
帰ってきてね。パパとママの顔もわかったかな?お菓子おいしい?おててに手袋した?
髪の毛伸びたら結んでね。色んなことを思ってた。

30分。お骨が残らないかもしれないと朝言われたときに、残してほしいと切に願った。
その為に、まだ温度が高くない朝一にしたんだと・・・
出来る限り残せるようにという話だった。
そして・・・あ、残ってた!ほんと少しだけど。足の骨かな?みんなで拾っても
まだ少し残ってた。ちゃんとカルシウムとって育ってたんだね。
でも、さっきまでいた たま がこんなになってしまうなんて。悲しすぎる。
灰も全部真っ白な小さな骨壷に入れてもらった。それでも余裕であまってる大きさだ。
私が受け取った。旦那がお前がって押してくれた。
あっけない。なんだか夢のような出来事に感じる。
本当なの?これは、現実なの?ぼーっとしてしまう。
遺骨がいとおしい。49日と思ったけど、ずっと置いておきたいかもしれない。

そのあとは、父だけ仕事なので先に帰った。
私達他もまっすぐ家に たま を連れて帰るということに決めて少しあとに出た。
途中、偶然前に父の車が。 手を振ったら気がついた。
先に出たのになんでここにまだいるの?迷ってたのかな。
たま が一緒に帰ろうとしてくれたのかもしれない。
何でもそうこじつけたくなる。
たま おうちだよ。たま のおうちだよ。お帰り たま。
本当だったら、お布団とか用意して帰ってくるはずだったんだね、たま。
でも、 たま のおうちはここだよ。ちゃんと来てるかな。ついてきてるかな。迷ってないかな。

11時。今日は本当にいいお天気だ。
青空。ポカポカと温かい。たま日和かな。お空に導きやすい日。
とりあえず、可愛そうだけど、たま を置いて、みんなで たま のおもちゃとかを買出しにいった。
みんなの気持ちが嬉しい。たま の為に、朝から疲れてるだろうに夜まで付き合ってくれた。
私も安静なんだろうけど、今しかできないし、たま の為に選びたいから動いてしまった。
女の子だったら、キティちゃんで揃えようと思っていた。
トイザラスにちょうど可愛いミニチュアベビーシリーズがあった。
ベビーベッドやタンス。ベビーサークル全部揃えると小さい赤ちゃんのお部屋になる。
小さい たま にぴったりのおもちゃだ。それや、名前のプレート。たま を選んで作ってもらった。
キティちゃんのぬいぐるみ、棺にいれたのと同じキティ天使のマスコットをみんなで買った。
このキティ天使の大きさがたまの手の大きさと一緒だった。
似合ってたガ−べラやバラの花束、ちいさな鐘。お線香立ての代わりにキャンドルをいれる
可愛いピンクの入れ物。灰とお香を買った。
たま のポラロイドをいれるキティ天使のアルバム。
たま のお菓子。買ってあげようと思っていたおしゃぶり。沢山沢山買った。
みんなも一生懸命選んでくれた。

トイザラス。土曜日って事もあって、家族でいっぱいだった。
あちらこちらで、パパーママーって聞こえる。今まで全然気にしてなかったけど、胸に突き刺さる。
たまちゃんは、どんな声してたんだろう?
こんな風に買い物したかった。でも たま は、もういない。
だからといって、悔しいとかは思わないけど、たま の成長をずっと感じたかった。
たま の為に選んでるのも、悲しいことなんだけど、楽しい時間でもあった。
あんなに自分の子供を可愛いと感じると思わなかった。何でも買ってあげたくなっちゃう。
1つ、サンリオで たま の感触にそっくりなものを見つけた☆
ベビーシナモン。ホワホワの白いのほほーんとした顔のぬいぐるみ。
なんといってもほっぺたの感じの感触がさっきまで触ってた たま と一緒!
顔も似てる。寝ている顔がそっくり。たまらない。あの感触が忘れないうちに出会えるなんて。
本当に似てる。迷わず買った。 たま といつも一緒にいるみたい。

待っててね。帰ってすぐ一人ぼっちにさせちゃってるけど、みんなで たま の選んでるから
待っててね。楽しみに待っててね。おうちのドアやふすま全部開けてきたから、その間に、探検しててね。
おうち帰ったら、たま の場所綺麗に飾って作るからそれまで待っててね。
たま にママもパパも早く会いたいよ。

選んでる間、パパも姪とずっと遊んであげてた。すごく楽しそうだった。姪も楽しそうだった。
たま も女の子。将来大きくなってこうやって、遊ぶんだなと思った。
すごく可愛がるだろうな。パパもしっかり たま が生れてパパになったんだね。

ただいま!たま。待ちくたびれたね。たま!みんなで一緒にご飯たべよう。
おいちいごはんたべよう!ホカ弁だけど(^^ゞ
お水とご飯をあげた。初めてのおうちでのご飯。ミルクがいいかな?
すっかり夜9時頃。でもみんなでそのあとも、飾り付けた。
うん、これなら寂しくないかもね!可愛い たま のお部屋だよ!
おもちゃもいっぱいあるよ!お菓子もご飯もママとパパと同じもの食べようね。
太っちゃいそうだけど。きっと好きだよね。
小さい鐘もやさしいいい音だね。たま にぴったりだよ。
遺骨にママとパパの数珠をかけた。ネックレスみたいだね。
女の子だからぴったりだね。ポラロイド写真のひとつを遺影にした。
お花畑の たま。沢山のお花に囲まれてる。可愛い。本当に可愛い。
知らない人がみたらびっくりするかもしれないけど。。。可愛い!
誰がなんと言おうと写真とって良かった。一生の宝物だ。

そしてみんな帰って3人になった。
たま。急に寂しくなった。二人で泣いた。
お腹を触ると分かる。あんまり大きくなってなかったから、変らないだろうと思っていた。
触るとそれでも、下っ腹がぺっちゃんこ(T_T)  たま が確かにここにいたんだと実感して、
急に涙が出てきてしまう。
ずっと たま に衝撃を与えないようにうつ伏せも絶対しなかった。
ふっと寝返りした時に、今日うつ伏せになってしまった。
うつ伏せができちゃうようになっちゃったんだ・・・うわぁっ(泣)

旦那は、いつでもやさしい。妊娠期間中もずっとやさしかった。
つわりでずっと何もできなかった。インスタントとかだけど、ご飯も作ってくれた。
あれが食べたいといえば、買ってきてくれた。何が食べたいか分からないときも、好きなものを買ってきてくれた。
病院も車で連れてってくれた。検査の時、結果のとき、入院のとき、そして生れたとき。
家に帰ってきて、「お前と結婚して良かったよ。」と言ってくれたとき。
たまを失った悲しみも大きいけど、愛を与えられた喜びもいっぱいだから、絶えられてると思う。
いつまでも泣いてても一緒に泣いてくれる。いつまで泣いてんだよ!とか絶対いわない。
そんな旦那を選んで良かった。本当に良かった。
実母もやさしいね。と言ってる。実父も信頼して任せてくれてる。
実妹も人見知りなのに、最初紹介した時から実は、なじんでたと思う。
姪も、パパ代わりのように感じてる部分もあると思う。
明るい姪につきあえるのも 旦那が一番だと思う。

たま。本当にありがとう。たま の頑張って生きた30分。
そして、お腹にいて直前になってここにいるよってパパにも教えてくれたね。
生まれる当日その直前まで、ママにもサインを送ってくれてた。
たま。今幸せ?大丈夫?どこにいる?本当に本当に大好きな たま。
いつまでも泣いてるママだけど、許してね。
ママとパパと たま は毎日一緒だよ。
パパの帰りを一緒に待ってようね。パパ一生懸命 たま の為に働いてたんだよ。
会社じゃママみたいに泣けない分、おうちで泣かせてあげようね。
勝手かな。ママは。。。
もっと長く一緒にいたかった?ママも一緒にいたかった。
でも、こうしたから、たま の生きてる姿もみれたのかなと本当に思う。
全部 たま のおかげだよ。 たま どうしてほしい? たま の為なら何でもしたいよ。
夢でも何でもサイン送ってね。たま とお話ができたらな。。。