ホルモン補充周期の胚移植スケジュール(2001年3月現在)


   HR周期胚移植法は、凍結卵がありながら、自然排卵が難しい、子宮内膜が薄いなどのため、
   良好な移植条件が整わない場合に有効であり、最近3年間の妊娠率は50%強、継続妊娠率は
   35%〜40%です。現在、刺激周期で15個以上の採卵数のある人は、多くの場合、副作用防止の
   為一端受精卵を凍結し、その後HR周期胚移植法で戻しています。
 
   
   ★HR周期胚移植とは?★
      1、エストロゲン(プレマリン・エストラダーム)投与により子宮内膜を肥厚させる
      2、凍結融解胚を移植する
      3、プロゲステロン(DUP)により子宮内膜を安定化させる
    排卵を必要とせず、1.2.3の内服薬のみで胚の着床する条件を整える方法です。
    諸外国で行われてる同法とは異なる独自のもので、
       スプレキュアを使用しない&エストロゲン・プロゲステロン投与は最短期間で終了
       (妊娠5週末/8週中)とする
    ことによって、薬剤への依存を最小限に抑えています。


   ★スケジュール★

   (生理2日目〜5日目)     プレマリン(朝1・昼0・夜1)←オレンジ色のエストロゲン剤
   (生理6日目〜10日目)    プレマリン(1・1・1)
   (生理11日目診察午前中)  プレマリン(1・0・1)
                      デュファストン(0・2・2)←白色の合成黄体ホルモン剤
                      凍結受精卵融解開始!
                      PM3・00に電話、ET来院時間予定確認。
   (生理12日目胚移植)     プレマリン(1・・)
                      デュファストン(2・・)
                      分割状態によっては1日遅れることもある。


    9割方の人は上記スケジュール通りになりますが、一部の人は数日予定がずれることもあります。

    ※プレマリン(女性ホルモン)には血液凝固性を高める作用があります。
      血液に関する病気の可能性がある人は、事前に報告。


  ★ET後スケジュール★
   ホルモン補充周期の場合、排卵はしていませんので、基礎体温は上昇しません。
   妊娠判定は必ず、血液検査で受けてください。
   
   ・・・・飲む薬・・・・
   プレマリン(朝1・昼1・夜1)
   デュファストン(朝2・昼2・夜2)

   ※胚移植におけるホルモン補充法は、妊娠成立にとって重要な成立要件である子宮内膜を、
     充分な厚さに発育させ得る方法です。しかしながら、医師の処方、指定された受診日、予期せぬ
     事態が生じた場合の主治医への連絡を守らなければ、流産に至る危険があります。
     逆に、医師の指示が正しく履行されれば流産を未熟に防ぐことができます。
     デュファストンは基礎体温が安定する前に中止すると出血・流産するおそれがありますので、
     妊娠8週までは必ず服用してください。