朗読絵本 ふしぎの国のアリス


第1章 うさぎの巣穴に落っこちて
unit 3 Down, down, down. She kept on falling.





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Down, down, down.
下へ、下へ、下へ。
She kept on falling.
どんどん落っこちて行きます。


"I wonder how many miles
「やれやれ、どれだけの距離を
I've fallen? "
落っこちてきたんだろう?」
she said aloud.
と、彼女は声をあげました。
"I must be getting somewhere near the center of the earth.
「きっとどこか地球の真ん中あたりだよ。
Let me see,
えーと、
that would be four thousand miles down,
四千マイル(6400Km)だよね、
I think.
たしか。
Yes,
ええそうよ、
that's about it.
それがだいたい正しい距離よ。
But then
しかし、
I wonder
とすると、
what Latitude or Longitude I'm at?"
どの緯度と経度なの?私がいるのは」
Alice had not the slightest idea
アリスは、ちっとも知らなかったのです
what Latitude was,
緯度と言うのが何なのかを、
or Longitude either,
また、経度と言うのも知りません
but she thought they were nice grand words to say.
でも、そういう、しゃれた言葉を使ってみたかったのです。


Alice continued talking to herself.
まもなく、彼女はまたひとり言をはじめました。
"I wonder if I will fall right
「ひょっとして、まっすぐ落っこちてるのかな、
THROUGH the earth!
地球を通り抜けて!
How funny it'll be
おかしなことになるのよね
when I come out on the other side!
わたしが、反対側に現れたら!
I'll have to ask someone,
尋ねなくっちゃね、
where am I?,
ここはどこ?
what country is this?
お国の名前は何ていうの?
Please, Madam,
もしもし、奥様、
is this New Zealand
ここはニュージーランド、
or Australia?"
それともオーストラリア?
and she tried to curtsey as she spoke ---
そういいながら、ひざを折ってお辞儀をしようとしてみます
fancy,
変だよね、
curtseying as you're falling through the air!
空中を落っこちているのに、ひざを折ってお辞儀だなんて!
"And
「そうすると、
she'll think
思うでしょうね
I am crazy
わたしがいかれてるって
for asking such a question.
そんなことを尋ねるんだから。
No,
そうだ、
I shouldn't ask.
けっして尋ねるなんてことをしちゃいけないな。
Perhaps
たぶん、
I'll see a sign somewhere."
見つかるわよ、どっかに表示が。」


Down,
下へ、
down,
下へ、
down.
下へ。
There was nothing else to do,
何もほかにすることがありません
so
そこで
Alice soon began talking again.
アリスは、すぐにまたしゃべり始めました。
"Dinah will miss me very much to-night.
「ダイナ、とてもさびしがっているだろうな、わたしがいなくて、今夜は。
I hope
どうか
they'll remember her saucer of milk at tea-time.
みんなが思い出して、彼女にミルクをあげてくれるといいけどな、お茶の時間に。
Dinah
ダイナ
I wish you were down here with me!
できれば、おまえもここで落っこちていればねぇ、わたしといっしょに!
There are no mice in the air,
ネズミはいないね、空中には、
I'm afraid.
残念だわ。
But
でも、
you might catch a bat.
おまえは捕まえられるでしょ、コウモリを。
That's almost like a mouse,
それって、とてもネズミみたい、
you know.
だよね。
But
でも
do cats eat bats,
ネコってコウモリを食べたっけ
I wonder? "
はて?」
And here
ここで、
Alice began to get rather sleepy.
アリスは少しうとうとしてきました。


She went on saying to herself,
独り言を言い続けます、
in a dreamy state.
夢の中でのようにゆったりと。
"Do cats eat bats?
「ネコってコウモリ食べたっけ?
Do cats eat bats?"
ネコってコウモリ食べたっけ?」
and sometimes,
そして、時には
"Do bats eat cats?"
「コウモリってネコを食べたっけ?」
She felt like dozing off.
うつらうつらしているって、自分でも思いました。
She began dreaming
夢を見始めました、
that she was walking hand in hand with Dinah,
歩いているのです、ダイナと手に手を取って、
and saying to her very earnestly,
そして、しつこく尋ねていました、
"Now, Dinah,
「ねぇ、ダイナ、
tell me the truth.
教えて、ほんとのこと。
Did you ever eat a bat? "
おまえ、コウモリ食べたことある?」


When suddenly,
と、突然、
thump! thump!
どさっ!ばさっ!
Down she came upon a heap of sticks
落っこちたのは山のような小枝の上でした、
and dry leaves,
それと、乾いた葉っぱの上に、
and the fall was over.
それで、落っこちるのは終わりでした。