2007/10/20 阿部フォード先生がプレーヤーミントを使ったセミナー開催

2007/10/20 阿部フォード先生がプレーヤーミントを使ったセミナー開催


..[↓] 1
Look! The lion is yawning. セミナー会場に先生たちの元気な声が響き渡る　ここは東京都港区ＪＲ浜松町駅に近いビルの６階。１０月２０日（土）「Keiko Abe-Ford の AJ's Picture Dictionary 各ユニット徹底指導法１０回シリーズ」の第３回目の講習会がはじまったところ。これまで数多くの講習会を開催してきた阿部フォード先生だが今回はいつもと雰囲気が違う。生徒のテーブルがコの字型に配置され正面には大きなスクリーンがある。教卓には movie-Boxed kids（m-Boxed の児童英語版）が接続されたコンピュータが置かれそこから延びたコードがプロジェクタとスピーカーにつながっている。プレゼンの様子と m-Boxed （右）先月の末にマイク先生（マイ・イングリッシュ、群馬県）の授業を見学（⇒関連記事）して以来阿部フォード先生はコンピュータを使った授業運営に取り組み、ミントアプリケーションズの田淵さんと協力して準備をしてきた。その最初の授業が始まったところだ。使っているのは「シーン５ Wild Animals on Safari」の電子教材で、それが m-Boxed に格納されている。数え切れないほどの動物たちの中を主人公たちが車でめぐりながら「ほらあれ見て！」と楽しい会話を繰り広げている。「５～６人の小さい教室ならパソコン１台でもいいですが、１０～３０人の大きなクラスならこんな風にプロジェクターを使ってやるととってもいいんですよ」絵辞典の中に埋め込まれた短い会話を使っての寸劇風発話練習である。音声の朗読が進むと共に、英文が強調表示され会話の内容や話者に応じて画像の関連部分がハイライトされていく。「先生方は字がないと不安だから字を出してもいいんですが子供たちは字は読みませんから消しちゃってもいいんです」と、画面から文字を消して画像だけを表示させて音声を提供し始める。字があるとどうしてもそれに目が行ってしまうが、字がなくなると絵と音声に集中できる。「今度は音を消して絵だけを見ながら言ってみましょ」と、プレーヤーミントの消音機能を使う。音声も文字もなくなってしまった。それでいてどうやるのかというと、画像が順にハイライトされていくので生徒はそれを見ながら発話のタイミングを取る。 ⇒ Look over there!　　　　　　　The lion is yawning. 「今度は音を聞きながらやってみましょ。音と一緒に言わなきゃいけないの。あまっちゃダメなのよ。（笑い）」コンピュータを使ったはじめての授業とは思えないほどプレーヤーミントの特徴的な機能を引き出して使いこなしている。「なぜわたしがプレーヤーミントを気に入ったかと言うと、会話に連れて発話者の絵がハイライトされて出てきたり会話内容の関連部分が出てくるので説明しないでいいんです。」「これまではあなたこれやりなさい、あなたはこっちといちいちしなくちゃいけなかったのが、そんなことしなくてもよくなったでしょ。絵を見てるだけでわかりますから、先生は言う必要がなくなるのがすごくいい。」「あなた方は自分の持ち場が絵だけ見ていてわかるでしょ。」次の教材は動物の語彙を使った絵カードによるもの。「普通の教室では最初の導入は絵カードでやるでしょ。その絵カードを見せる労力をここではコンピュータを使うんです。」「絵カードを使うのとこうしてプレーヤーミントで見せるのとどうでしょ？カードをめくったりしゃべったりという先生の労力が減る分子供たちの顔が見れるでしょ。あの子はとてもよく口が動いてるとか。Ｆの音のときの口の形とかもしっかり観察できるでしょ。」「気が付きました？単数形のときと複数形の時で色が少し変わるでしょ。」 ⇒ 「えっ？字を見ているから気が付かなかった？では字を消しましょ。」 ⇒ 「単数と複数を教えると言うことを言葉で説明し始めると大変だけど、これだと絵を見てて自然にわかるでしょ。それがとてもいいことなんです。」プレーヤーミントによる語学学習の大きな利点の一つが、日本語を媒介としないで生徒の自律的理解（autonomous understanding）を促す教授法（⇒関連記事）にあるのだが、阿部フォード先生はもうそのことをしっかりと見抜いて、授業展開をしている。今度は絵を隠して文字だけの提示をはじめた。 ⇒ 「絵と音が入っている高学年になればこうやって文字だけでやっても決してマイナスにはならない。ああいう塊が出てきたらエレファンツだと。でも最初はエレファントで色は１個しか付いてなかったのが、次はエレファンツで色が３つ付いてたと。頭の中にイメージと音が入っているから、文字だけでやっても決してマイナスにはならない。プレーヤーミントはこう言うことが自在にできるからすてきですね。」こうして笑いと新しい発見がたくさんあったセミナーも終了したあと参加した先生方の意見交換が行なわれた。「同じテキストを使った授業でもさぁテキストの何ページを見てというと子供たちの視線がみんな下に向いてしまってしゃべるんですが、こんな風にプロジェクタを使うと前に向いていて声も前に出てくるからとてもいいですね。」「今回の電子教材わたしも使ってみたいんですが、いつごろ商品化されるんですか？」「こういう授業スタイルは大勢の子供たちを集中させるにはもってこいですね。」「わたしはコンピュータを使ってのセミナーははじめてでしたが、いつもの研修と同じような気分で自然にできたのに驚いています。こうしたすてきな授業をこれからどんどん普及させましょう。」（阿部フォード先生）研修で使った教材は好評発売中の「AJ's PICTURE DICTIONARY」（Keiko Abe-Ford 著、APRICOT）で、音源として、チャンツと語彙のＣＤ（それぞれ２枚組）が別売になっている。これらをミントアプリケーションズが電子化してコンピュータで利用できるように仕上げた。「Keiko Abe-Ford の AJ's Picture Dictionary 各ユニット徹底指導法１０回シリーズ」の研修会は１２月初旬まで行なわれる。（連絡先： 03-3447-2343 Keiko Abe-Ford）
..[↑] 2
関連記事 ⇒2007/09/27 阿部フォード先生がマイク先生の授業を参観に来訪 ⇒2007年 8月第47回 LET 全国大会／母語によらない英語表現 ⇒movie-Boxed kids ⇒ミント学習教室のトップページへ ⇒ミントアプリケーションズのトップページへ