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活動日誌 6月号 US リポート
(6/5)

 今回の久々の活動日誌は、Sk8大国アメリカでのSk8事情を経験&勝手な憶測で書いてしまいます。

 さすがにアメリカ、まず最初に見たSk8。それは飛行機の中である。間もなく空港に到着という所でテレビモニタで簡単なL.A.のイメージ映像が流れたのだが、色んな景色や観光スポットが映し出される中で、スケーターの姿がほんの数秒流れたのだ。ニヤついた。ここに出る程かぁ〜っ。

 僕が降り立ったのはカリフォルニア州ロスアンジェルス。最初に見掛けたスケーターは、空港に降りてまずバスで向かった街“サンタモニカ”にいました。人がごった返す観光地“サンタモニカ”の人混みの中、タダ単に移動手段として滑っている人やカーブに挑んでいるキッズが何人かいた。

 サンタモニカで飛行機の疲れを取って、これからお世話になるCYRIL(シリル)の家の近所までバスで移動して歩いていると、ファーストフードのドライブスルーでSk8をしている二人組のキッズを発見。勿論お店は営業中である。フェイキーin〜50−50〜ショウビットoutをしている。もう一人はボードスライド。小、中学生ぐらいだろう。しばらく眺めているが、絡んでくる気配は無い。デカイ荷物を持った変なアジア人がジィ〜っと見ているのだからさぞ気味が悪かっただろう。すれ違い様に「ハァィ」と声を掛けるがシカト。くぅ〜っ。

 次の日はハリウッドやショッピング街を歩いたが、スケーターは昼間でも人混みでもよく見掛ける。ただ、本当に移動手段として使っているのか、靴もデッキも無傷でデッキだけは年季が入ってたりする事が結構あった。格好も本当にSk8しているキッズ達は日本のスケーターと変わらない格好だが、移動手段として使っている人の格好はモヒカンでタトゥーが全身に入っているパンクス系の格好だったりする。これはこれでムッチャ格好良かったりするのが外人の羨ましいトコ。こっちに来て思った事はさすが『バリアフリー』の国アメリカ。路面が素晴らしく良い!アスファルトがそんなに無く、大抵コンクリートで、その上歩道の繋ぎも段差が無い。オーリーなんぞ出来なくても歩道から横断歩道に降りてまた上るのに、何の抵抗も感じる事が無く渡れるのだ。しかも向こうと来たら歩道の幅も日本の倍位はあるし。これなら純粋に移動手段としてSk8をチョイス出来るのだ。

 メルローズAveでやっと念願のSk8ショップを訪ねる事が出来た。カリームキャンベルがオーナーの“Brooklyn House West”。ここに辿り着く前も色んなお店が建ち並ぶ通りを幾つも歩き回ってきたが、スケーターを見掛ける割にはSk8ショップは全く無かった。無い訳はないと思うので、きっと地元の人しか知らないような所にあるのだろうか・・。で、いざ店内に入ると店内は小さい。種類も少ない。置いてあるデッキは、CITYSTARS、GIRL、chocolate、shorty’s、World Industries、element、等々。自分が買おうと思っていた“ROOKIE”も、頼まれていた“TOYMACHINE”も無い。う〜ん、困った。しばらく店内を眺めていたら「日本人?」と言う声が。店員が日本人だったのだ。話を聞くと、名古屋出身の人で今はアメリカ在住だと言う。色々話しを聞きたかったが、『買わせようムード』が漂って来た為、店を出る。

 結局滞在中にはこの店も入れて全部で4件のSk8ショップに立ち寄ったが、大体置いてあるデッキブランドは同じで、shoty’sとGIRLとchocolateとWORLDは何処のショップにも置いてあった。その他はお店によってわずかずつの仕入れって感じ。各ショップの間はバスで2,3時間掛かるのでかなり辛い。日本のムラサキスポーツやストーミーのような大型Sk8ショップがワンサカあって、何処のSk8ブランドのデッキもシューズも服も揃ってるだろうと思っていただけに焦る。でもまぁ、デッキはだいたい45ドル。消費税が8.25%だから日本円で約5500円。コンプリートで¥12000位。安ぅ〜っ!!

 移動のバスの中で、黒人のキッズ達が僕の靴を指さして「お前はスケートするのか?」って聞いてきた。おうっっ、よくぞ発見してくれました!!って感じで世間話が始まる。アメリカでは知らない人同士で軽く世間話が始まるのは日常的風景なのだ。丁度日本で調べてSk8ショップの住所をメモった紙に1つ発見出来なかったSk8ショップがあったので聞いてみると、メモ用紙はバスの中を回り出す。キッズ達が分からないから隣のおばさんにメモ用紙を渡して聞く。隣のおばさんも分からないからその隣のおっさんに聞く。何てアメリカらしい光景だろうと思った。キッズ達は「日本からわざわざ来るなんて、お前はプロなのか?」なんて聞いてくるが、こっちはもう降りたいバス停がスグそこまで来ている。結局メモ用紙がひと通り回るまで2つのバス停を乗り過ごし、キッズとの会話もそれなりに盛り上がらせつつ、メモ用紙が帰ってきたと同時にバスを飛び降りた。まだまだ他のショップを回りたかったからだ。

 次の日はユニバーサルスタジオに観光に行った。こんな場所でSk8話があるのかと思われそうだし、実際自分でもSk8の事を忘れていたが、色んなアトラクションを並んで待っている時のこと。ふっと無意識に足元を見ると、あるわあるわスケシューが!小、中学生から幼稚園?って位の子供も履いている。よく見ればT−シャツやキャップもSk8ブランドだったり。日本では高校生位がメインなのにこっちの国はそれ以下がメインらしい。 ふふふ。僕の靴を気にしているヤツもいた。ブランドはDVS、CIRCA、ADIOが多かった気がする。

 サンディエゴや、国境の町サンシドロ、メキシコのティファナなど何処の街にもスケーターはいた。メキシコにもSk8ショップがあったが、アメリカと値段が変わらなかった。ノーブランドのセカンドデッキしか置いてない店もあったが、共通して言えるのはアメリカよりもさらに品数が少ないって事だった。

 結局メキシコから帰って来てバスターミナルのベンチで1泊した後、滞在最後の日なので早朝から動き出してSk8ショップを回った。 まずウエストウッドBlvoの『HOD ROD』という所に向かった。行きのバスがエンジントラブルで止まるというアクシデントを経て・・・。そこで仲間に頼まれていた“ZERO”のデッキとステッカーを買う。一緒に行ったしげはエステティックスのデッキでコンプリートを。テンサーのトラックにスピットファイヤーのウィールに聞いた事無いベアリングのABECK3。で¥12000ナリ。 次のSK8ショップ、ダウンタウンのリトルトーキョーにある“RYOKI STORE”に向かうバスを待つ間に黒人の兄妹が話し掛けてくる。しげがデッキを手渡すとオーリーをしようとしているが出来ていない。その後ボンレスみたいのをしきりにやっている。こっちの人は歩道とかバス亭とかでも平気でSk8をするのだ。しげも、自分が買いたてホヤホヤのデッキで夢中になって遊んでいるその子を複雑に眺めていると、お母さんに「いい加減にしなさい」と言われてやっとデッキを返して貰えた。親子でいて子供の手にデッキがあったり、Sk8ショップにも親子で来たりする光景が結構あったから、日本よりも全然Sk8は認められてるし、生活に入り込んでいるのだろう。お母さんも「コンテストとかに出るのかい?」なんて聞いてくる。「いやいやそんなに上手じゃ無いよ」なんてお話をしてるウチにバスが来る。目指すはサンペドロSt。

 途中、バスの運転手がポリスに止められキップを切られるというアクシデントが発生・・・。バスの中に白バイのポリスがズカズカと入って来る光景は驚いた! 行きも帰りも、何なんだこの国のバスは・・。リトルトーキョーに着く。最初に来た時よりも全然感動が大きい。こっちでは炭酸が入ってない飲み物が無くて本当に困るのだ。速攻日本語の書いてあるお店に入ってウーロン茶を買って一気に飲み干す。うまいっ!なんでこんなに美味いのが普及しないのだろう。まったく。 やっと“リョーキストア”に到着。このショップはガイドブックに載っているらしく何人かの日本人カップルが熱心にDCの靴を試し履きをしていた。その中で女の子二人組がデッキを2枚買っていくという光景を見る。ほっほぅ。 とりあえず時間的にはもうここがラスト。ここで決めるしか無いのだ。リトルトーキョーにあるのに日本語の全く通じない店員に、高い所に置いてあってハシゴを使わないと取れないデッキを何回も往復して取って貰って色々と検討。結局自分の分はALIEN WORK SHOPに、仲間のをelementに決め、次は靴選び。DVSの日本でも売っているモデルに決める。値段は71ドル、日本円で8500円位。ついでにT−シャツも買う。こちらは¥1500位。デッキ2枚にスケートシューズにT−シャツ。さっきのショップの荷物を合わせればデッキ3枚。もう一生こんな買い物は出来ないだろう。 それにしても、さっきのお店でもそうだったのだが、こっちのSk8ショップってのはデッキを売ってるくせにデッキが入る大きさの袋を置いていない。デッキを持って帰るから何か袋に入れてくれと頼むと、デッキの半分もない深さの袋を出してきて「メッチャはみ出るけど、これでいいのか?」なんて言ってくる。意味無いつーの。 お店を出て少し歩いているとスケーターが下り坂を滑り降りてくる。軽く手を挙げて目が合ったが、シカト。確かに両手が一杯に塞がったベタな観光客が馴れ馴れしく声を掛けてもって感じなのかな・・。

 いよいよ飛行機に乗る前の夜。デッキはかばんに入らないし、裸で税関を通す訳にはいかない。シリルに頼んで段ボールやらテープやらを用意してもらって頑丈に梱包を施す。きっと税関のヤツらは荒々しく荷物を扱うに違いないと考えて、結構頭を使って完璧に梱包出来たって時に、別にデッキって壊れるモノじゃないし、がさつに扱われて困るモノでも無いなって気付いた。でもまぁ、一応頼まれモノもあるし綺麗に持って帰れるに越した事はないか・・・。結局の所、アメリカの出国審査の時も、日本の入国審査の時も、段ボールにくるまれた不審な物体はすぐにスケートボードとバレました。それくらいやっぱりデッキをお土産に買っていく人が多いんでしょう。

 今回の旅で感じたのはさすがSk8の国アメリカって事。Sk8しやすい環境がバッチリ整ってる。路面は良いし、歩道は広いし、駐車場の広さと言ったらそりゃぁもう、基地?って位。ショップの少なさは謎のままだけど、安いし。 Sk8を街中でしていても周りの目は別に普通で、怪訝そうな顔はされないみたい。ただし、おまわりが見たらどうなるのかは遭遇してない為に想像出来ないけど・・・。次回はきっとデッキを持って行こうっと。

 ここに書いたのは旅の中のSk8に関する事だけで、旅行記の方に旅そのものの事をじっくりと書きます。まだまだ時間は掛かりそうだけど少しずつ書いていくんで興味あったらそちらもチェックして下さいね。(6/5)

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