夏休み旅行(前編)(2011.8.6〜10)

8/6(土)
 今日から9泊10日の夏休みを取ってお出かけすることにしました。いろいろ迷ったりはしたのですけれど、取りあえずは明日の夜にザルツブルク音楽祭のチケットを確保していたので、今日からの2泊3日だけは絶対にズラせなかったんですよね。バタバタと準備して、何とか10時過ぎに出発です。今日の目的地は、もちろんザルツブルクですよ。車でウィーンからひたすら西へ向かうことになるのですが、途中のパーキングエリアで、おウチで作ってきたお弁当が、今日のお昼ごはんでした。

 ずっと心配していたお天気も、思っていたよりもよかったので、高速道路を下りて世界遺産のザルツカンマーグート地方を経由して行くことにしました。オーストリア版の湖水地方って感じになるのかな? 何度通っても本当に絶景を楽しめるルートなんですよ。(^o^) その中の去年にも宿泊したことのある街、バード・イシュル(Bad Ischl)でお茶休憩です。

 バード・イシュルももちろん温泉のあるリッパな観光地で、市内はバカンスを過ごされている人たちで本当に混雑してにぎやかでしたよ。入ったカフェも、高級な社交の場って感じになっていて、私たちももっと優雅な夏休みが取れるようになりたいな〜って思いながら、そのカフェで過ごしていました。そう、あちこちいそがしく動き回るんじゃなくって、滞在型の休暇があこがれですね。(^^)

バード・イシュル(Bad Ischl)のカフェです。リゾートの社交場って感じの雰囲気になっていましたよ。o(^-^)o

 この後がそのザルツカンマーグート地方の中心となる地域で、私たちも去年3度訪れているんですけれど、ヴォルフガング湖の青さと山の緑がいつ見ても素晴らしいですね。(^o^) しばらくしてザルツブルク市内に入ったのですが、カーナビを設定していたのにホテルを見失ってしまって、引き返したりして何とか無事チェックインです。

 ホテルは近代的な感じのところで、ザルツブルク市内中心部からは少し離れていますけれど、何とか歩いてでも旧市街まで行ける距離だったので、最初は歩いて行ってみました。もう1つの、泊まろうかどうか考えていたホテルを通過したりすると、ちょっとヘンな感じもしますけれど・・・・・(^^) そしてミラベル庭園を通って、旧市街に入ってみました。ミラベル庭園は、相変わらずお花がキレイですね。(^o^) そして旧市街に入ると、いろんな国の言葉が聞こえてきて、音楽祭をお目当てに来られている方も多いことが分かりました。

 そして晩ごはんは、あんまりオーストリア料理の重たいモノは食べたくないな〜ってことで、ピッツェリアでパスタとリゾットで済ませてしまいました。そう、今回はオーストリア国内がほとんどなので、あんまりお料理の方は期待できないかも・・・・・って思ってしまっているんですよ。(^^;)

 帰りは市内交通の24時間チケットを購入して、トロリーバスでホテルまで戻りました。明日のザルツブルク音楽祭が始まる時間帯まで、使えますからね。o(^-^)o
8/7(日)
 今日の夜に、ザルツブルク音楽祭のチケットを取っていたので、それまではフリーでした。きのうのミラベル宮殿があまりにもステキだったので、メークさせてもらって彼女と一緒に市内へ出て行ったのですが・・・・・

 ところが外に出た途端に雨が降り出してしまって、その雨がドンドンと激しくなってしまいました・・・・・ 仕方なく、旧市街にある大聖堂のミサを見て雨宿りしていたのですが、一向に雨が止む様子はナシ・・・・・ さらにはカフェに入って延々と粘ってはみたものの、やっぱり雨は止んでくれませんでした。その入っていたカフェも、雨宿りで入って来るお客さんが増えてきて、私たちの座席も相席になってしまう始末でした。彼女からは、「天罰だよ!(^o^)」って言われるくらい、本当にヒドい雨でした・・・・・(^^;)

 さらには音楽祭のチケット売り場に入って、他の公演の空き状況などを見たりしていました。お昼のオペラの公演に空き座席があったのですけれど、あまりにも高価で見送り・・・・・ それでお昼過ぎにようやく雨も小降りになってきてくれました。このままホテルに帰って、お昼寝して夜からの公演に備えようかな?とも思ったのですけれど、やっぱり「サウンド・オブ・ミュージック」にちなんだ場所を回ることにしました。最初は馬洗い池、そしてミラベル宮殿、さらにはまだ行ったことのなかった、マリアさんが修行されていたノンベルク修道院と回って行きました。

「サウンド・オブ・ミュージック」でも出てきた、馬洗い池です。

去年に引き続いて、ザルツブルクのミラベル庭園です。(^^) 今年は雨で残念でしたけれど、お花のボリュームがたっぷりだったのには、ちょっとビックリしました。(^o^)

私が持っているカサ、モーツァルトの楽譜が書いてあるんですよ。(^o^) ただこのカサは、この後すぐにダメになってしまいました・・・・・(^^;)

この後ろが、「ドレミの階段」になります。

「サウンド・オブ・ミュージック」のマリアさんが修行されていた、ノンベルク修道院の前です。旧市街から歩いてすぐなんですけれど、静かなところにあるんですよ。o(^-^)o

 結局はホテルに戻ったのが16時くらいになりました。私はメークダウンして、そして少し休憩して、今度は夫婦そろって音楽祭用のファッションにちゃんとお着替えして、18時過ぎに出発です。公演が21時からだったので、晩ごはんはノルドゼーのお魚料理のファーストフード店でサッサと済ませて、20時過ぎにはホールに入場しました。去年にも体験はしているのですが、正装の方が大半で、その中でも民族衣装を着た女性が多くて、本当に華やかな雰囲気は、私なんかにはちょっと場違いな感じもするのですが・・・・・ それでもこれも今しか楽しめないことなんですよね。(^^)

 私たちが見た演目は、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートでした。指揮者は若手有望株と言われているクリスティアン・ティーレマンさん。そして最初には、世界でも有名なソプラノ歌手のルネ・フレミングさんでした。前半はルネさんのソプラノとオーケストラ、後半が1年の季節を表現した壮大な組曲で、どちらもリヒャルト・シュトラウス作曲を2時間たっぷりと堪能しましたよ。(^o^) やっぱり世界中からお客さまが訪れているので、演奏後の盛り上がりとかは、ウィーンよりももっと大きいんですよ。

ザルツブルク音楽祭のホールの外の様子です。2度目ですけれど、この華やかさは本当に場違いなくらいにステキなんですよ。(^o^)

8/8(月)
 今日はザルツブルクを離れなければならなかったのですけれど、お天気も相変わらずどんより・・・・・ お次はインスブルックへ行くことになっているのですけれど、まずはホテルをチェックアウトした後に、きのう見られなかった、これまた「サウンド・オブ・ミュージック」でトラップ大佐一家がエーデルワイスを歌った舞台、Felsenreitschule(岩窟乗馬学校)のガイドツアーに参加しました。

 ザルツブルクは岩山の険しい地形を活かした街なんですけれど、特にここはその岩をくり抜いて作られた舞台となっていました。そして特徴的だったのが、開閉式の屋根が付いていて、日光を取り入れることで岩を暖めてエコな暖房に使っていることなど、舞台装置以外にもいろいろな工夫がされていることが紹介されました。実際の音響とかはどうなんでしょうか? これは体験してみないと分からないかな?

 1時間足らずで、ガイドツアーは終了です。この後は次の目的地、インスブルックに向かうのですけれど、あいにくのお天気は今日ずっと続いていて、雨の中を150kmほど走行しました。ザルツブルクからインスブルックまでは、高速道路を通ればカンタンに到着できるのですけれど、いったんドイツに入る方がスムーズに行けるんですね。そういえば、昔はザルツブルクからインスブルック方面に向かう電車が、どうしてもドイツを通ることになるので、途中のパスポートコントロールを省略するために、「回廊列車」とか呼ばれていたことがあったみたいですね。今はそんなこともないんですけれど・・・・・と思ったら、今でも国が変われば、それぞれの鉄道会社の検札がちゃんとありましたね。(^^)

今日もあいにくの雨・・・・・ いったんドイツのアウトバーンに入ってインスブルックへ向かっているところです。

 途中のサービスエリアでお昼ごはんを済ませて、インスブルック市内には14時過ぎに到着です。市内中心部の歴史的な建物がホテルだったのですけれど、お部屋も宮殿の一室みたいな緑の壁とシャンデリアのところで、ちょっとビックリ!(^o^) ここには今日から13日まで滞在の予定となっています。

 ホテルに到着してからは、お天気が回復するまでお部屋でのんびり過ごしていました。ガイドブックを見ながら、明日からのプランを練っていましたよ。夕方からは旧市街までお散歩してきました。チロル地方へ来たのは、4年前にドイツ側から少しだけ入ったことがあったので、2回目なんですけれど、ここインスブルックは旧市街のバックに高い山脈がそびえていて、市内観光だけじゃなくって、ハイキングや冬にはスキーも楽しめる、いろんな過ごし方ができそうなんですよね。

 晩ごはんは、今日はマクドナルドで済ませてしまいました。チロル料理って、やっぱりお肉とお団子のイメージが強くって、たまには軽くしたいな〜って思いが出てしまいますね。といって、決してマクドナルドが軽いワケでもないのですが・・・・・(^^;)
8/9(火)
 今日はまだお天気が不安定そうだったので、インスブルック市内観光にあてることにしました。朝ごはんを食べて、観光案内所に行く前に、まずは本屋さんに立ち寄ってハイキング用の地図を購入しました。やっぱりチロル地方はたくさんの山があって、いろんな種類のモノが出ていましたけれど、取りあえずはインスブルック市内からお手軽に行けそうなところの地図にしておきました。そう、何ヶ所も回れそうにはないですからね。

 そして観光案内所では、インスブルックカードを購入しました。72時間券で1人39ユーロかかるんですけれど、市内の各観光名所だけじゃなくって、近隣の登山鉄道にもすべて乗り放題で、アッと言う間にモトは取り戻せそうです。(^o^) こういうカードって、利用価値の大きいところと、ルールが複雑でいわゆる「使えない」ところとあるのですけれど、インスブルックカードは、今までにないくらいのマチガイなく優れモノですよ。(^o^)

 まずはインスブルックのシンボル、黄金の小屋根へ。ここは15世紀から16世紀にインスブルックを立ち上げたハプスブルク家出身のマキシミリアン1世のことを大きく取り上げた博物館になっていて、その歴史のビデオを見ると、3度の結婚をされたことなどが紹介されていました。お次は王宮へ。ガイドブックには小さいながらも豪華なんてことが書いてありましたけれど、中は想像以上にいろいろな展示があって、かなり歩き回った気がしました。ここはマリア・テレジアゆかりの宮殿で、やっぱりここもオーストリアだったんだな〜って、改めて実感しましたよ。(^^)

 軽くお昼をカフェに入って済ませて、お次は民族博物館と宮廷教会とを回りました。宮廷教会には、マキシミリアン1世の霊廟があったり、等身大よりちょっと大きめの銅像がズラリと並んでいたりして、チロルって素朴な山岳地のイメージだったのが、インスブルックはリッパな古都だったことを知ることとなりました。

市の塔から見た、黄金の小屋根の建物です。

 そして15時にインスブルック中央駅を出発するシャトルバスに乗り込んで、ちょっと郊外のヴァッテンス村(Wattens)にあるスワロフスキーの工場に併設されているテーマパーク、クリスタルワールド(Swarovski Kristallwelten)へ行ってきましたよ。スワロフスキーのクリスタルをふんだんに使った幻想的な空間を楽しんだ後には、広大なアクセサリーショップになっていて、私たちも2人でお気に入りのグッズを探しましたよ。彼女はネックレスとブレスレット、そして私もネックレスとリングを買ってもらっちゃいました。(^o^) 今度のお出かけに、さっそく使おうかな?o(^-^)o

インスブルック郊外にあるスワロフスキーのテーマパーク、クリスタル・ワールドです。
クリスタルガラスのテーマパークを抜けると、広大なアクセサリーショップが待っているんですよ。(^o^)

 17時半発のシャトルバスに乗り込んで、インスブルック市内へ帰ってきました。まだオープンしていた旧市街にある「市の塔」に階段を上って、市内を一望していましたよ。お天気も回復して、周囲の山々、イン川の流れ、今日見て回った市内中心部の観光地、空港の離発着風景など、本当にいろんな表情のある街です。今回はここインスブルックに5泊するんですけれど、もっといても楽しめるんじゃないかな?(^o^)

 晩ごはんはチロル料理のお店に入ってみました。きのうは行列ができていたところだったのですけれど、運よくすんなりと座れて、適当にオーダーしたのですけれど、お野菜たっぷりでしかも薄味で、意外にもおいしかったですよ。(^o^) そう、今回の旅行はオーストリア国内なので、食事にはあまり期待はしていなかったのですけれど・・・・・(^^)
8/10(水)
 今日は何とかお天気も回復してきたので、ハイキングにあてることにしました。ここインスブルックからは、手軽に登山鉄道などが利用できて、スポーツから文化まで、本当にいろいろな楽しみ方ができる街になっているんですよ。(^o^) 私たちのファッションも、登山仕様です。防寒対策に、登山靴、そしてストックもしっかりと持参して、ホテルを出発です。

 旧市街を抜けたところが、登山鉄道の始発駅になっているんですよ。今日目指したのは、インスブルックの北にあるノルドケッテ連邦です。ノルドケッテ(Nordkette)って、北の鎖みたいな意味になるのですけれど、見た目にもかなり険しそうです・・・・・(^^;) 1回目の登山鉄道で、標高860mのフンガーブルク駅(Hungerburg)に到着して、そこからはケーブルカーに乗り換えて、標高1905mのゼーグルーベ駅(Seegrube)まで上がりました。さらに次のロープウェイに乗り換えて、標高2256mのハーフェレカー(Hafelekar)に到着したのですが・・・・・

 ここには何と雪がまだ残っていました。稜線に沿って歩こうと考えていたのですけれど、彼女は高所恐怖症だし、それに雪道が続く感じで危ない感じが強かったので、最後のロープウェイ駅から歩いて行ける標高2334mのハーフェレカー山頂(Hafelekarspitze)だけに行ってきました。お天気は雨こそ降りませんでしたけれど、雲がかかっていて、そんなに先の山や下界までは、ところどころ見えるって感じでした。なかなかお天気もスッキリとは回復してくれないみたいですね・・・・・

ここから見えるのが、標高2334mのハーフェレカーの頂上(Hafelekarspitze)です。
8月でも雪が残っていて、ここからのハイキングは断念しました・・・・・

 先ほどのロープウェイに乗り込んで、ゼーグルーベ駅まで戻りました。ここはもう雪は残っていなくって、彼女も問題なく歩けそうです。このまま、下へ降りて行くことにしました。歩いた道は、自動車も通れそうなくらい広くって、自転車も行き来することができるんですよ。山道をしばらく降りて行くと、木が生えてくる風景に出会うんですよ。そう、どうも森林限界ってのを通過するみたいですね。さらに降りると、牛さんたちの団体さんに出会ったりもしましたよ。ちょうど「アルプスの少女ハイジ」に出てくるのと同じ鈴の音がするんですよね。

ハイキングコースに、牛さんが放牧されていましたよ。(^o^)

 さらに歩いたところに、山小屋があったので、お昼ごはんとトイレを借りるついでに立ち寄ってみました。山小屋に入ってみると、旅行で登山に来ている人ではなくって、どうも地元の人たちが集まっているような感じでした。それでも「日本から来た。」ということで、みなさんに温かく歓迎していただきましたよ。(^o^) そしてお昼ごはんにクヌーデルという要するに肉だんごみたいなお料理をいただいたのですけれど、これがとってもおいしかったんですよ。(^o^) さらにお値段を聞いてビックリ! カフェでケーキをいただくよりも安かったんじゃないかな? 思わぬところで温かくもてなしていただいて、とってもうれしかったですよ。o(^-^)o

ハイキングコースからのインスブルックの街並みと山並みです。

 その後はドンドンと最初の乗り継ぎ駅フンガーブルクを目指して降りて行きました。ストックを使っていたので、体への負担は軽くなっていたと思っていたのですが、それでも下りってやっぱりキツいですね・・・・・ 下界を見ながら快適にハイキングを楽しんでいたつもりでしたけれど、かなり脚が疲れてしまったような感じになってしまいました・・・・・ これで明日から動けるのかな???(^^;)

 その疲れた状態で、さらにアルプス動物園を回りました。ふつうの日本の動物園とはちょっと感じが違うのが、オリの中がけっこう広くて、自然の中と同じような環境になっているんですよ。動物がオリの中に入っている感じがあまりしなくって、反対に動物がオリの外の人間を見ているような感じかな? そして名前の通り、ヨーロッパの高い標高の地域にいる動物が中心で、その中でもヤマネコ(Luchs)の赤ちゃんがお母さんと遊んでいるところがカワイかったですよ。(^o^)

 夕方まで動物園で過ごして、体は2人ともガタガタ・・・・・(^^;) ヒドい筋肉痛、明日だったらまだ体は若い証拠かも知れないですけれど、あさってだったら老化が進んでいることになっちゃうのかな???(^^;) 晩ごはんは、タイ料理屋さんがあったので、そこでちょっとオーストリア料理から離れることにしました。(^^) やっぱり何日かに1回はアジア系の食べ物が必要ですね。

後半へ続きます。     Back to DIARY     Back to In Europe