銭 湯 解 析

西穴闇共同浴場 (調査:H16.06.24)








足:近鉄田原本線「佐味田川」駅を東へ徒歩約10分。
営業時間:17時〜22時、火曜休
入浴料:大人180円、
 小人90円(小学生以下)
住所:奈良県北葛城郡河合町西穴闇135−1
電話:非公表

河合町に唯一ある共同浴場。
駅を降り、しばらく坂道を上がってへろへろになったところに突如あらわれたこの浴場、なんとも豪華な外観にびっくりした。

 

よく見たら、大理石ではなくてコンクリート製の装飾であるが、奈良の山奥にいきなりこんな施設があるとは。ギリシア風の建築に「ゆ」文字が光っている。。。まさに
銭湯界のパルテノン神殿と呼ぶにふさわしい。
期待に胸を膨らませつつ、暖簾をくぐって中に入る。券売機で入浴券を買い、番台で渡して脱衣場へ。
脱衣場は広く、天井は竹で覆われて和風で落ち着いた雰囲気に仕上がっている。ロッカーにはほとんど鍵がついていないのだが、壁には「とびらはかならずしめましょう」とあるんですが(苦笑)。
浴室はさほど広くはなく一般的な広さであるが、浴槽は大きなメイン(深・浅)浴槽のみなので逆に広々と感じ、ゆったりとできるのがいい。また浅い目の浴槽にはジェット水流も2カ所あり。
しかしこれで驚いてはいけない、浴室内も外観同様、ギリシア風装飾で覆われ、ここは南欧?と錯覚してしまう。浴槽には立派なライオンの頭部像の口から湯が湧き出ているし、奥の壁にはヨットが多数浮かぶ南欧の海岸のモザイク画が描かれており、さらに全身シャワーが上部にシャコ貝のレリーフが彫られて、シャワーを浴びればミロのビーナス気分間違いなし!である。
ここまですると、やりすぎ?とちょっと思いもしたが、なかなかに面白いのでいいかも。
天井は湯気抜きが交互に段になって湯気が左右に上手く抜けていく構造であるが、独特のコンクリート臭さを感じるのはやはり半公設の施設故か。
洗い場には一直線に座台が設けられているが、浴槽の周りに桶がたくさん転がっていた、やはりご年輩方には浴槽を取り囲んでみんなでわいわいしながら体を洗う、という昔ながらのスタイルを好むのだろう。ここにも昔のコミュニティが生きているんだ、と感じた。またカランには固定式シャワーも完備、湯の勢いもちょうどいいくらいにあって嬉しい。

風呂上がりのドリンクは置いていなかった。半公設の共同浴場なので仕方ない。

また、ここは一般の銭湯とは違って住民のために地域で運営している共同浴場であるので、外来である我々はあまり迷惑をかけぬようマナーの徹底に心がけて湯を愉しんで欲しい。
評価:★★★★★
コメント:まさに銭湯界のパルテノン神殿。
     行く価値は大いにある、是非湯を愉しんで欲しい。


リストに戻る