怪しきモノたち


怪しき宝庫・その58 天王寺公園


天王寺城から横に目をやると、怪しげなモノらしいのがちらほらと見えている。
こ、これは絶対にワシを呼んでいるに違いない、と確信した私は入園料150円
を払い天王寺公園へ潜入した。さすれば、


  

入っていきなりの「怪しき」お出迎え!


この、入口横で私を出迎えてくれた植え込み、どうやら馬のようにも見える
のだが、その花の咲き先具合がなんとも怪しく、そして天王寺城をバックに
彼の虚ろな目が相まってさらに哀愁を醸しだしている。

と思いきや、その先に突如として現れたのは、





なんとショボイ
百獣の王!



あまりにも百獣の王とは思えないくらいにみすぼらしいタテガミと、バック
にそびえる通天閣とが今年の厳しい冬の寒さに妙にマッチしすぎて、怪しい
と言うよりもかなり哀れに感じてしまう。





さらに横に目をやると、メスライオンの方が立派すぎるのが逆に世の
お父さん諸氏の悲哀を更にかき立てている。まさか公園の一角で日本
の縮図をこうも見せつけられようとは。。。哀れな百獣の王に打ちひ
しがれた私は、トボトボと広場へ向かっていたのだが、


  


正拳突きの
ミッキー★ウス?



どう見ても米国産「●ズミーランド」の主人公としか思えない動物キャラが、
エイ!ヤー!と突きをしているようにしか見えない、しかもなかなか腰も入っ
ていて強そうだが、著作権的に微妙なキャラではある。

そして、ふと横を見れば、





クマが元気そうに空中サーフィンを楽しんでいた。。。

怪しげな植え込み達から開放された私は、ようやく向こうに普通の像が
あるのを発見して近づいてみる。




どうやらこれはカバの像で、なかなか精巧に作られていますなぁ、と感心する
間もなく、ある恐るべきことに気づいた!





カバの手が逆さ!


この手の曲がり方はありえない!
180度曲がっているということは、カバはひどく脱臼しているのか?
しかし微妙な微笑みで公園を訪れる子供達を出迎えているとは。。。
カバさん、本当にすまない、と思わず涙してしまった。

もうそろそろ出ようと出口近くにある市立美術館の横を通り過ぎた時、
はた、と足を止めてしまった。


  


そこには子供と動物達が仲良く楽しんでいるブロンズ像があり、さすが
動物園と隣接しているだけにこういった啓蒙的芸術作品があるのはお役
所的ですな、と微笑ましく感じたが、よく見れば小熊くんが何故か拝ん
でいる。まぁ、それくらいならよくあること(?)なので怪しくは無い
なと思っていたのだが、最後に強力な怪しさが私を待ち受けていようと
は。。。それは、子供の顔をよく見ると、





ゲロッ○ー!


「ゲ●ッパー」、簡単に言うと吐いている様子を指す造語で、彼の表情も
本当に苦しそうでなんとも哀れに感じてしまう。

なんでこの子はそんなにやつれているのか。。。子供達が大いに明るく
楽しむ公園でこうも苦しげなのか?



本当は動物園にも足を運ぼうとは思っていたのであるが数々の
「怪しきモノたち」との出会いに性も根も尽き果て、ボロボロの
まま公園を後にした。

(次回は動物園を予定、ただし掲載時期は未定)

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