評価 ★★ |
地獄の門 伊 1980年 92分
本作のヒロイン、カトリオーナ・マッコールには見覚えがあった。「はて、誰だろう?」といろいろ考えて「あっ、オスカルだッ」との結論に至った。そう。79年にカネボウとのタイアップで映画化された『ベルサイユのばら』に抜擢され、カネボウのCMに出まくっていた外人さんこそがカトリオーナ・マッコールだったのだ。 『ベルサイユのばら』は、監督にジャック・ドゥミー、音楽にミシャル・ルグランという『シェルブールの雨傘』のコンビを配した野心作であったが、海外での興行は実現せず、結局、マッコール嬢は日本でだけしか知られずに終わったのだった。で、行き着く先はフルチだったというわけ。『地獄の門』『ビヨンド』『墓地裏の家』とフルチ作品に立て続けに出演した彼女は、もうすっかりグロテスク・ホラーの顔。これにはカネボウもビックリだ。88年に出演した『アマゾニアン/柔肌に秘めた魔境伝説』というフランス映画では全裸の人喰い人種を演じているという(註1)。オスカルの末路が全裸の人喰い人種だとは、いったい誰が予想したであろうか?。 註1 観たことはないが、お寒いコメディらしい。
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