悪魔の儀式 米 1972年 89分 |
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この映画を誉めている人にはお目にかかったことがない。あの『ゾンビ』の監督の作品ということで、多くの人が期待して観たが、その期待のすべてがうっちゃられた。ボロカスに腐す人もいる。 もっとも、現在我々が観られるのは短縮バージョンなので、これで評価してはいけないのかも知れない。『ジャックズ・ワイフ』のタイトルで公開されたオリジナルは2時間10分もあったのだ。 配給会社の御機嫌を損ねて、40分もカットされて『飢えた人妻たち』という煽情的なタイトルで再公開されたこの映画は、退屈な日々を送る或る人妻のやるせない日常を綴った「女性映画」である。 とにかく、恐ろしく退屈な映画であるが、オープニングの夢のシーン、これだけは一見の価値がある。夫が新聞を読みながら林を歩くと、無言で連れ添う妻の顔に枝がバンバン当って傷だらけになる、というベタな描写は70年代のアングラ感覚満点で(左写真)、このシーンだけは100点満点である。 註1 深読みであることは、筆者は十分過ぎるほど認識している。 |
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