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ルチオ・フルチの新デモンズ
DEMONIA

伊 1990年 89分
監督 ルチオ・フルチ
脚本 ルチオ・フルチ
   ピエロ・レニョーリ
出演 ブレット・ハルゼイ
   メグ・レジスター
   ルチオ・フルチ


 

 たった今観たばかりの最低映画を速報する「最低映画超特急」、今回は『ルキオ・フルチの新デモンズ』です。
 とりあえず一言。
「どこが《デモンズ》やね〜んッ」
 矢継ぎ早にもう一言。
「退屈や〜ッ」
 最後にダメ押し。
「ワケ判ら〜んッ」
 脚本は誰かしらんと調べてみると、やっぱりフルチじいさんかい。共同執筆のピエロ・レニューリって誰?。他に何書いてんの?。なになに。『ナイトメア・シティ』に『ゾンビ3』?。
 ダメだこりゃ。

 以上の三言で片付いてしまう映画であるが、かなりツッコミどころのある映画なので、もう少しウンチクを垂れる。
 要するに、むかしむかしのシチリアに悪魔と契約した尼僧がいて、村人の怒りを買い、生きたまま磔になりました。その封印をヒロインが解いてしまったために、惨劇が繰り広げられるのでした、ってなフルチ映画定番の物語だ。


 しかし、昔のフルチなれば巻頭からガンガン飛ばす筈なのに、本作では抜き足差し足ともっちゃりと進み、
「お前の作る映画はどんな話かもう判ったる。もう少し早ようチャッチャと進みや」
 と助言したくなる。やっとフルチ節が出てくる頃には1時間は経過しており、それでもなお、ミスリードの刑事が出て来て話をまぜっ返し、フルチじいさん御本人まで登場して、無意味に時間が浪費される。
「時間埋めるのに必死やで、フルチじいさん.....」
 と呆れていると、本当にワケが判らないエピローグ。
「.....ああ、これがフルチの映画やあ.....」
 脱力感満点でビデオを巻き戻し、だけど、意外に充実した90分を過ごした自分に気づく。これがフルチ映画の醍醐味だ。(どんな醍醐味だか.....)。

 最後に「この映画のここを見ろ!」。
 左写真の「お父さんの股間ビリビリ」。このシーンは、前後の脈絡のなさも含めて、かなり物凄い。このシーンだけで「この映画、観てよかった(はあと)」と思えるほどに凄い。如何に凄いかは諸君が各自参照して頂きたい。

 というわけで、超特急という名のお笑いスーパー・エクスプレス、発車の時刻です。(今回はユリオカ超特Q風にまとめてみました)。


関連人物

ルチオ・フルチ(LUCIO FULCI)


 

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