移転しました。https://www.madisons.jp/murder/text/barkers.html

 

バーカー一家
The Barkers (アメリカ)



映画『血まみれギャング・ママ』より


モルグに安置されたマー・バーカーの遺体

 バカボン一家のことではない。20年代から30年代にかけてアメリカを震撼させたギャング一家のことである。母親のケイト・バーカー(通称マー)を親分に、ハーマンロイドアーサーフレッドの4兄弟で、中西部を拠点に暴れ回った。強奪した総額は300万ドルを越えると云われている。
 しかし、その最期は悲惨である。
 次第に包囲網が狭まる中で1人づつ逮捕され、1935年、マー・バーカーとフレッドもフロリダ潜伏中にFBIに追い詰められた。45分にも及ぶ銃撃戦の結果、2人は蜂の巣となった。
 母子の遺体は夫のジョージ・バーカーに引き取られた。彼が一家で唯一の堅気だった。

 この一家はアメリカ人の心の琴線に触れたようで、これまで何度も繰り返し映画化されている。
 中でも「B級映画の帝王」の異名で知られる商売人、ロジャー・コーマンは3度も映画化している。つまり、それだけ金になる題材だというわけだ。
 まず『血まみれギャング・ママ』(1970)。シェリー・ウィンタースおばさんがマーに扮したブラック・コメディで、無名時代のロバート・デニーロが息子の1人を演じている。
 ジョナサン・デミが監督した『クレイジー・ママ』(1975)ではメル・ブルックス映画の怖いおばさん、クロリス・リーチマンがマーに扮した。
 最も有名なのが『ビッグ・バッド・ママ』(1974)。アンジー・デッキンソンが演じることでマーは魅力的に若返り、息子たちも娘に置き換えられてお色気コメディの色彩が強くなった。

 事件そのものは陰惨だが、バーカー一家は古き良き時代の想い出として、今日もなお愛されているのだ。


参考文献

『殺人紳士録』J・H・H・ゴート&ロビン・オーデル著(中央アート出版社)
『世界犯罪クロニクル』マーティン・ファイドー著(ワールドフォトプレス)


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