昨年、群馬県の棚下不動滝で「滝百選めぐり」に取り組んでいる「佐々木さん」に出会った。
10年計画で始め、最後は屋久島で親友達と盛大に達成祝いを行うと言う企画を楽しそうに披露して頂いた。
その「大川の滝」を残すだけになったので、滝まで大変だったのはどこでしょうと伺ったら、ワースト5と幾つかの紀行文を寄せて頂いた。 
  ***** 滝百選めぐり」は考えていたより大変そうだ ******
佐々木さんの「滝のギャラリー」のHP  http://www.taki100.jp/   へのリンクです。
  百選めぐりの軌跡が、素晴らしい写真と共に紹介されています。

                                                  2003/7/29
滝名人;「佐々木」さんの  
      
滝百選紀行 ワースト・コース 5
 
 




 ワースト・コースですが、私の場合高い所が怖いので独断と偏見になりますが、次の5本を上げます。

  @.双門の滝(奈良県)  垂直の鉄梯子、馬の背、鎖場、所要3時間以上等    
  A.茶釜の滝(秋田県)  急勾配、沢渡り、垂直のアルミ梯子、所要3時間以上等
  B.中の滝(奈良県)    雑草、急勾配、馬の背、丸太橋等            
  C.松見の滝(青森県)  長距離9キロ、最後急勾配等               
  D.七ッ釜滝(三重県)   急勾配、長距離等                      
 
    ● N0.@.A.B.はガイド又は登山家との同行が必要かと思います。                 
    ●  双門は、埼玉の三根先輩が68歳で100選を達成されましたが、最後にここで苦労されたので、
       私は50歳台のうちにと想い一昨年走破しました。
    ● 茶釜は、2コースありますが、増水の為"山越え"を行きました。足の震えそうな場所があります。 
    ● 中の滝は、大台ケ原の大蛇鞍から望遠で撮るのが定石ですが、私はもっと近くで撮りたく
       営林省の通行止めのルートを行きました。 
                                           2002年7月31日   佐々木信一郎

 双門の滝

  百選の中1番の秘瀑と言う奈良県天川村の「双門の滝」に副キャプテンに同行を依頼し、風薫る5月
  連休に挑戦した。99本回って最後にこの滝を68歳で挑戦され往生した先輩の話を聞いているので、
  俺は58歳の今足腰の丈夫な若い内にと思ったのであります。
  大峰山中、弥山(みせん)に発源する、川迫川の支流にかかる神秘的な滝。足の竦むような垂直の
  鉄梯子、恐ろしい鎖場を下を見ないようにして登り、約3時間半、ようやく辿り着くと、そこは正に神秘
  の別世界。あたりは怖いほどの幽邃な渓谷美を呈している。巨岩を割って落ちてくる「双門の滝」。
  この素晴らしい感動・・・、俺は一生忘れることはないであろう。
                                           2001年12月吉日  佐々木 信一郎

 茶釜の滝(秋田県)8/16曇り

  8:30、ホテルの前でガイド、加古川の親子3人と待ち合わせ、我々2人が合流して合計6名揃って出発。
  昨日までの雨で濡れた湿原八幡平の木道を、滑らぬように用心しながら歩く。標高200メーター急崖を、
  熊が出ないようにザックの鈴を鳴らしながら登った頂上。一服のタバコがこんなに美味い。

  今度は400メーターの下り道。ここで身支度、地下足袋に縄を巻き増水した急流を股まで漬かりながら
  下り、鎖を頼りに滝を降りる。更に支流を登り、そして最後の難関60メーターはあろうか?垂直の梯子、
  足が震える。下を見ないように一歩ずつ一歩ずつ登る。さあやっと着いた。

  すぐ目の前に飛沫をあげてドウドウと落ちる秘瀑中の秘瀑。この滝には訪れる人も少なく年間10人足
  らずと聞く。往復8時間の行程であった、今回の旅のメインであり、92本踏破した中でも2番目に厳しい
  滝行でありました。
  「ガイドの先生有難うございました」俺の目が涙で潤んでいた。又青森に向かい今夜の塒である鯵ケ沢
  町の熊の湯温泉に入る。湯上りのサッポロビール黒生、鹿刺し美味しうございました。
                                           2002年 10月 18日 金曜日 佐々木 信一郎

 松見の滝(青森県)8/15雨。

  十和田湖温泉7時出発、奥入瀬渓流を経由、一路八甲田山へ向かう。
  駐車場から片道歩9キロ雨の行軍である。やっと到着、眼前は広く開けこれまたスケールの大きな滝が
  堂々と飛沫をふらす、俺たちちっぽけな人間をあざ笑うように。
  ずぶぬれになりやっと自動車にもどり、着替えて秋田県へ引き返し八幡平温泉郷、東トロコ温泉に宿泊。
  露天風呂で疲れを癒す。                        
                                           2002年 10月 10日 木曜日 佐々木 信一郎

 北海道滝紀行6本の中で1番の秘境である白老町のインクラの滝。

  町役場観光課に問い合わせると10トンの岩が崩落しており通行止めですとの事。更にこのコースでは
  数人が亡くなっていると言う。されど我が身遥々この地に至れば何ゆえ諦めることが出来ようか。
  なるほど数箇所の崩落を確認すれども、渓流を渡り岩を攀じ登り1時間、やっと辿り着いた。何とこの雄
  大な大自然堂々たる美しさ、爽やかな風になびく女性的な優しい滝水。ちっぽけな我をあざ笑っている
  のか。俺を優しく迎えてくれたのか?夢中でシャッターを押す、10回、30回、50回・・・・・・・・・・・・・。
                                            2003年 7月 10日 木曜日 佐々木 信一郎

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